人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

野球 コラム 2019年2月19日

【オリックス好き】MLBで話題の「オープナー」を参考に新戦術「猛牛リレー」を考えてみた

野球好きコラム by 藤原 彬
  • Line

右腕と左腕。本格派に技巧派。ベテランからルーキーまで。最大10人が並ぶキャンプ地名物のブルペンでは、多種多様なピッチャーが投げ込みを行う。

第2クールからは紅白戦が続き、17日に行われた10イニングス制の試合では13人がマウンドへ上がった。春季キャンプも折り返し地点を過ぎて、先発陣は輪郭が見え始めているが、救援陣はクローザー以外の起用法が固まっていない。

開幕まで続きそうな競争を、首脳陣とファンが気を揉みながら見守ることになりそうな状況だ。そこで、力のある投手が多い救援陣を最大化できるかもしれない策として、バファローズ版のオープナー運用を考えてみた。

MLBの戦術とは似て非なるので、当コラムでは勝手に“猛牛リレー”と呼んでいる。

「救援投手3人の継投で1試合をまかなう」、のがその概要だ。

以前は吉田一将→山本由伸→増井浩俊による継投を例に挙げたが、今回はセットアッパー候補と、先発に挑戦している5人の起用を中心に考えたい。具体的に、以下の先発ローテーションでシミュレーションする。

1 山岡泰輔
2 アルバース
3 エップラー
4 山本
5 ディクソン(田嶋大樹)
6 “猛牛リレー”

6の“猛牛リレー”では吉田一、近藤大亮、澤田圭佑、黒木優太、小林慶祐の5人でグループを作り、そのうちの3人が「第1先発(1~3回)→第2先発(4~6回)→第3先発(7~9回)」として1試合を投げ切る。

3人の登場はそれぞれ1・4・7回で固定し、予定のイニングを消化できずに降板した場合は、救援投手にリリーフを仰いで次の“先発”までつないでもらう。

第1~3先発の3人は「1」~「3」の試合でブルペン待機し、必要があればそれぞれが別々の試合でセットアッパーを務め、必要がなければ休養する。

グループで投げなかった2人は、翌週の「1」~「5」の試合で救援陣に加わるのが基本的な流れだ。

“猛牛リレー”を25試合で採用すれば、5人で組むグループは計225回をこなす想定になる。

これを均等に5人分で割ると、1人あたりに求められる“先発”投球は45回。ここに「1」~「5」での救援分を上乗せすると、個々の労働量は70~80回ほど。

イニング数自体は救援専任でプレーするよりもやや多くなるが、ブルペンでの準備に費やす球数と連投が減ることで、故障のリスクはむしろ軽減されるのではないだろうか。

そして、ここ数年の彼らの活躍と潜在能力を考えれば、昨季のチーム先発防御率3.80ほどの数字は、それほど高望みではないと思う。その水準の成績が先発6番手のポジションで残れば、他球団を大きく出し抜けるチームの優位性になる。

また、抑えの増井は「6」の試合で投げないため、週に2日は完全休養がとれるのも副次的なメリットだ。

本来のオープナーを踏襲するのであれば、打線の1~3番に左の好打者が多いライオンズ、ホークス、ファイターズに対して、初回は左投手をぶつけ、2回からロングリリーフに切り替えるパターンも効果的かもしれない。

もちろん、その場合は計算できる左の救援投手が複数、必要となる。“猛牛リレー”を担う投手は調整法が流動的になり、登板ごとの状況も異なる点が、パフォーマンスに狂いを与える可能性を否定できない。

それでもMLBでは「成功」と言える事例が生ま(1シーズンでのサンプルに過ぎないが)、今季もいくつかのチームで見られそうな試みだ。

プロ野球は今季、一軍登録枠が拡大され、選手の起用に幅が持てる。チームには平井正史コーチという恰好のメンターが存在する。指揮官は停滞するチームを浮上させるために大胆なことも必要と明言している。

上位チームに一泡吹かせられる可能性を秘めた「日本初」の画期的な施策へ踏み込む条件は揃っている。いくらでも都合のいいことが考えられるこの時期に、そんなことを考えた。

代替画像

藤原 彬

アルバイト時代を含めて10年余り野球専門誌の制作に携わり、2016年にFAとなったさすらいのスポーツウォッチャー。「二兎を追う」を信条に、編集、執筆、写真、発信、校閲をこなす5ツール・プレーヤーを目指して勉強中。食にうるさい関西人だが、行く先々で「あんまり面白くないね」と言われる。同い年のレブロン・ジェームズは誇り。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ