人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

野球 コラム 2019年1月31日

【オリックス好き】『Be Aggressive #超攻撃型』をアピールするのは誰だ。宮崎キャンプのみどころ

野球好きコラム by 藤原 彬
  • Line

プロ3年目のシーズンで先発転向も視野に入れる山本由伸は、新球の習得に余念がないようだ。投手陣のみならず、今季からチーム最年長となる岸田護は10年ぶりにフォークの解禁を明言している。

これまで理想の選手を問われても口を濁していた大城滉二は、3割20盗塁を口にした。昨季、打力が開眼した伏見寅威は、捕手として2ケタ本塁打を目指す(達成すれば、球団では2008年の日高剛以来)。

このように今オフは例年よりも多く、バファローズの選手から新しい取り組みや、具体的な数字の目標が聞かれたように思う。変革期を迎えるチーム状況にあって、目の前のチャンスを掴み取ろうとする意識や危機感の表れだ。

各々の目標へ向けて、みっちりと野球漬けになれる春季キャンプが迫ってきた。今年は選手たちを刺激するように5勤1休のスケジュールが組まれ、昨年は9試合だった実戦は13試合も用意されている。

西村徳文監督は一、二軍の積極的な入れ替えも示唆しており、主力選手も自身の持ち味を再アピールする必要があるだろう。

また、長らくチームを支えた金子弌大や西勇輝、中島宏之、小谷野栄一らの退団は、オフの大きなトピックになった。

自身のペースで開幕に照準を合わせていた実績組が少なくなった状況もあり、春季キャンプ地の宮崎には、例年以上にピリッとした空気が感じられそうだ。

新指揮官がここまで具体的にチーム全体のテーマとして掲げているのは、「先発陣のイニング増」と「盗塁成功率の向上」だ。

前述のように、まずは金子と西の抜けた先発投手陣が再編成を迫られている。昨季に限っては両者の防御率は、3.60と3.87であり、チームの先発防御率3.80と大差はない。

だが、西は直近6シーズンで5度、規定投球回をクリアしており、昨季は25先発中19度も6イニングス以上を投げた。金子も17先発で12回が6イニングス以上だ。2人の42先発分を、いかにしてまかなうか。

新加入の選手で、すぐにでも結果が求められるのはエップラーだが、昨季は3Aで25先発して6イニングス以上を投げたのが14度で、7イニングス以上は3度だけ。

「イニング消化」の意味では、それほど大きな期待が持てそうにはないタイプだが、4四球以上を与えた登板が皆無だった点は心強い(追記すると、来日前のディクソンと成績が似ている)。

日本のプロ野球にうまく適合すれば、すいすいとセットアッパーまでつないでくれるかもしれない。

ここに山本や、先発適正も試されている黒木優太、小林慶祐らがどれだけイニング数を積み重ねられるかがカギになりそうだ。

救援陣はその分だけ手薄になるかもしれないが、そこはこのチームのお家芸。ドラフトでタイプの異なる即戦力投手をしっかりと3人補強している点も見逃せない。

彼らが戦力になれば、ややパワーピッチャー偏向のあったブルペンもバラエティーが豊かになるのではないだろうか。

野手については、現存戦力の主力級選手の復調が最も大きな“補強”となる。依然として中軸候補の潜在能力はリーグ有数の破壊力を秘めるが、それでも故障者や不振者が出て大きく得点力を落とすのが、ここ数年来の課題だ。

その点、昨季は3Aでリーグ2位の打率.311を記録し、23本塁打&82打点で二冠に輝いたメネセスを獲得している。

外野両翼と一塁を守れるだけに、この実力者の加入は、外国人枠の問題はつきまとうにせよ、リスクヘッジの観点でも効果的だろう。

そして、昨季は完封負けがリーグ最多の16試合と淡白な場面が度々見られただけに、打線全体の調子が上向かないときは、走者をひとつでも先の塁へ進めるための工夫も必要だ。

そこで「盗塁成功率の向上」だが、西村監督は昨季の71.3%から最低でも75%への引き上げを公言している。

先発にある程度の計算が立ち、9回には増井浩俊が控えるチームの強みを考えれば、ロースコア展開のゲームはしっかりとものにしていきたい。

試合の終盤に、高い確率でひとつ先の塁が奪える存在は、手持ちのカードに加えておきたいところだろう。

面白いのは佐野皓大で、昨季はファームで打率.183ながらチーム2位の6盗塁を記録し、オフに参加したアジア・ウィンター・ベースボールでは14試合で11盗塁と走りまくった。

今季は一軍登録枠が1人増えるため、西村監督の言う「スぺシャリスト」枠を設けておけばベンチワークに幅が生まれる。

他にも、レギュラー争いを繰り広げる選手に俊足の選手は少なくないだけに、走塁に対する取り組みもキャンプ地では見物だ。

西村監督はチームの浮上へ向けて、大胆な施策が必要になると述べている。その過程では、選手にも失敗を恐れずにチャレンジしてほしいと強調した。競争激化が必至の状況で、まずは誰が飛び出してくるだろうか。

代替画像

藤原 彬

アルバイト時代を含めて10年余り野球専門誌の制作に携わり、2016年にFAとなったさすらいのスポーツウォッチャー。「二兎を追う」を信条に、編集、執筆、写真、発信、校閲をこなす5ツール・プレーヤーを目指して勉強中。食にうるさい関西人だが、行く先々で「あんまり面白くないね」と言われる。同い年のレブロン・ジェームズは誇り。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ