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野球 コラム 2018年6月12日

【大学野球選手権】接戦を制した九州産大(九州産業大学 vs. 東海大学)

野球好きコラム by 岩瀬 孝文
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大学野球選手権第1日
第4試合 東京ドーム
『接戦を制した九州産大』
九州産業大学〇3-2●東海大学

ふたりの速球派投手の好投でしまりのある試合になった。
九産大は左腕岩田(九産大九州)と140㎞台の速球がコースに決まる東海大の原田(東海大望洋)ともに力量あるピッチングで観客を沸かせた。
前半5回まで0-0の互角の流れのままレベルの高いシリアスな闘いが続いて、そこから東海大が先制する。ところが追加点を得られる場面で東海大はスクイズ失敗、守備では牽制の悪送球でランナーが三進、九産大は期待の主砲岩城(東海大五)がレフト前に強烈なヒットを放ち、すかさず同点。
「打席では強い気持ちで振っていきました。九州勢でも強豪チームに勝てるんだということを証明したかったのです」
4番で頼りになる岩城だった。

東海大は逆転されて、4番平山主将(東海大相模)が確実に送りバントさせるなど、基本に忠実な野球を見せたが、あと一歩およばず。
8回裏は抑えで登場した東海大の快腕青島(東海大相模)が岩城を三振に取り味方の逆転に託した。しかし、継投した九産大の浦本(必由館)が散発の内野ゴロに打ち取って試合終了。
1回戦では屈指といわれたカードはそのまま、1点をめぐる好ゲームであった。

迫力ある東海大の打線に対して、九産大の揚村捕手(飯塚)は「長打とホームランを打たれないような配球を心がけていました」とはにかみながら応えた。

東海大安藤監督は「取れるところで点を取れない、力がありながらも、うまくそれを出し切らせることができなかったように思う」と静かに語った。

「次は快速トリオの東洋大です。しっかりと攻めていきたいです」そう力強く言い切った九産大の岩城だった。
大会シード校で休息150㎞台を誇る上茶谷、甲斐野、梅津の3投手を揃える東洋大と、初戦で東海大に勝利して勢いの波に乗る九産大との対戦は、また見応えのあるゲームになってきそうだ。これは大会3日目の第2試合、東京ドームになる。

岩瀬 孝文

ノルディックスキージャンプの取材撮影は28年以上、冬季五輪は連続5回、世界選手権は連続12回の現地入り取材。スキー月刊誌編集長を経て、2007札幌世界選手権では組織委員会でメディアフォトコーディネーターを務めた。 シーズンに数度J SPORTS FIS W杯スキージャンプに解説者として登場。『冬はスキー夏は野球』という雪国のアスリートモードにあり、甲子園の高校野球や大学野球をつぶさに現場取材にあたっている。

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