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バドミントン コラム 2025年7月8日

【ジャパンオープン開幕まであと7日!】混戦の混合複、日本は「ワタガシ」に続く勢力が現れるか

バド×レポ by 平野 貴也
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ジャパンオープン2025 開幕まであと7日

ジャパンオープン2025 開幕まであと7日

バドミントンの国際大会ダイハツジャパンオープンが7月15日から東京体育館で開催される。BWF(世界バドミントン連盟)が主催するワールドツアーで2番目に格付けが高いスーパー750。世界の強豪が集い、覇を競う。混合ダブルスは、日本の新たな勢力が飛躍できるかどうかが注目される。

日本は、2023年に渡辺勇大(J-POWER)/五十嵐有紗(BIPROGY、当時の姓は、東野)が、この種目の日本勢初優勝を成し遂げた。2人は、21年実施の東京五輪、24年パリ五輪で2大会連続の銅メダルを獲得。日本の混合ダブルスを先頭に立って引っ張ってきた。しかし、昨年のこの大会を最後に、ペアを解消。それぞれの新たな道に進んだ。五十嵐は、女子ダブルスへ転向。渡辺は、19歳の田口真彩(ACT SAIKYO)と新たにペアを組んだが、現在は田口が負傷離脱中。田口の同僚である大澤陽奈とエントリーしており、7月3日時点ではリザーブの1番手まで上がっているが、出場できるかどうか。

今大会でこの種目の日本をけん引するのは、緑川大輝(NTT東日本)/斎藤夏(PLENTY GLOBAL LINX)。埼玉栄高校時代からペアを組む2人は、世界ランクを9位(6月24日更新時)まで上げている。1月には、インドネシアマスターズ(スーパー500)を優勝。4月のアジア選手権では世界ランク1位の中国ペアを破った。カバー範囲の広い緑川の動きをベースに、斎藤がネット前での存在感を強めており、世界の強豪と渡り合う戦いが期待される。ほかに、昨年から日本代表に加わった霜上雄一(日立情報通信エンジニアリング)/保原彩夏(ヨネックス)も本戦出場権を獲得している。霜上は大会初出場で、男子ダブルスとの2種目に出場。保原は女子ダブルスで2度出場経験があるが、混合ダブルスでは初出場となる。渡辺/東野の「ワタガシ」ペアが引っ張ってきた種目で、新たに世界のトップを争う日本ペアの台頭が期待される。

界ランク1位の馮彦哲/黄東萍(フェン・ヤンジー/ファン・ドンピン=中国)

界ランク1位の馮彦哲/黄東萍(フェン・ヤンジー/ファン・ドンピン=中国)

世界の壁は厚い。ただ、パリ五輪金メダルの鄭思維/黄雅瓊(ジェン・シーウェイ/ファン・ヤチョン=中国)が引退した後は、混戦模様となっている。2025年のスーパー300以上では、世界ランク1位の馮彦哲/黄東萍(フェン・ヤンジー/ファン・ドンピン=中国)と同5位のデチャポル・プアヴァラヌクロー/スピッサラ・ペウサンプラン(タイ)の2勝が最多。様々なペアがタイトルを奪い合っている状況だ。タイのペアは、パリ五輪後に組み替えたばかりだが、早くもトップ争いに加わっている。プアヴァラヌクローは、前パートナーと21年の世界選手権を優勝。ジャパンオープンでも2022年大会で優勝を飾っている。中国ペアと並び、日本のファンには「ワタガシ」のライバルとして知られた選手だ。

前回優勝の蒋振邦/魏雅欣(チャン・ツェンベン/ウェイ・ヤー・シン=中国)も上位候補。中国を筆頭にアジア勢が強いが、6月のインドネシアオープン(スーパー1000)では、トム・ジケル/デルフィーヌ・デルリュー(フランス)が初優勝。欧州勢も力をつけている。ライバルが多い難しさはあるが、混戦模様なら割り込んでいける可能性がある状況と捉えることもできる。絶対的な強さを誇ってパリ五輪の金メダルを獲得したチャンピオンペアが一線を退き、2028年ロサンゼルス五輪に向けて新たな勢力争いが展開されている混合ダブルス。日本で、その存在を知らしめるのは、どのペアか。

文:平野貴也

平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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