人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

バドミントン コラム 2025年7月5日

【バドミントン ジャパンオープン開幕まであと10日!】男子シングルスは初優勝者誕生の可能性大、タイの若き英雄クンラブットに注目

バド×レポ by 平野 貴也
  • Line
ジャパンオープン2025 開幕まであと10日

ジャパンオープン2025 開幕まであと10日

バドミントンの国際大会ダイハツジャパンオープンが7月15日から東京体育館で開催される。BWF(世界バドミントン連盟)が主催するワールドツアーで2番目に格付けが高いスーパー750。世界の強豪が集い、覇を競う。男子シングルスは、五輪連覇のビクター・アクセルセン(デンマーク)が負傷離脱中。王が居ぬ間の覇権争いとなる。

第1シードは、タイの歴史を塗り替えている若き英雄クンラブット・ヴィティドサルン(タイ)だ。23年世界選手権で同国初の優勝、2024年パリ五輪で同国初となるバドミントン競技の銀メダルを獲得した。10代の頃から史上初の世界ジュニア選手権3連覇など輝かしい成績を残してきたが、24歳の若者は、シニアの世界でも時代を築こうとしている。次世代キングの最有力候補だ。2025年6月3日更新の世界ランキングで、タイ人として初の1位に到達。2028年ロサンゼルス五輪に向け、この男が存在感を強めていくことは間違いないだろう。落ち着いたフットワークから、巧みなラケット捌きでコートの主導権を握る。

第2シードとなるのが、バドミントン大国である中国のエース、石宇奇(シ・ユーチ)。若い頃は強打に頼ったプレースタイルだったが、キャリアを積んで技術と戦術を生かした戦い方に変わり、成績が安定した。クンラブットに抜かれるまで、約1年にわたって世界ランク1位に君臨。24年は、シーズンを締めくくるBWFワールドツアーファイナルズでも優勝を飾るなど、強さを示した。25年も1月のマレーシアオープン、3月の全英オープン(ともにスーパー1000)を優勝。2月に29歳となり、ベテランの域に入っているが、今回のジャパンオープン、中国オープン(スーパー1000)の連戦でも上位候補となる。

第3シードは、石宇奇とほぼ同世代で28歳のアナス・アントンセン(デンマーク)だ。世界選手権では銀メダル1回、銅メダル2回と活躍。直近の大きな大会だった、インドネシアオープン(スーパー1000)で優勝を飾っており、勢いをかって東アジアでの2連戦に臨む。身長188センチと大柄で攻守にサイズを生かしたプレーをする。まるで壁のように打ち返すディフェンスと、角度をつけて打ち下ろす強打は、驚異的だ。感情が伝わりやすい表現力があり、エモーショナルな選手でもある。

日本の奈良岡

日本の奈良岡

第4シードは、中国の次世代エースの座を狙う、25歳のリ・シーフェン。柔らかくてスピーディーなフットワークが持ち味だ。ネット前でも勝負をして来る。幼少期にテコンドーを習っており、跳躍時や片足でのバランスにも優れる。勝利の際には、側転などアクロバティックなパフォーマンスをすることもある。

以下、シードは、インドネシアのエースであるジョナタン・クリスティ、今大会が負傷からの復帰戦となるパリ五輪銅メダルのリー・ジージァ(マレーシア)、日本の奈良岡功大(NTT東日本)、「世界一タフな男」台湾の周天成(チョウ・ティエンチェン)と続く。第9シードが、前回王者のアレックス・ラニ(フランス)だが、第8シードまでジャパンオープン優勝者がいない状況。初優勝者が出現する可能性は、高いと言える。8月にパリで行われる世界選手権の前哨戦の一つとして見ることもできる。タイの英雄か、中国のエースか、それとも新たな勢力の台頭か。

文:平野貴也

平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
バドミントンを応援しよう!

バドミントンの放送・配信ページへ