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バドミントン コラム 2025年6月29日

2複強いBIPROGYと3単に強い再春館製薬所の激突、山口2種目起用も? | 全日本実業団バドミントン選手権 女子決勝プレビュー

バド×レポ by 平野 貴也
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準々決勝では志田とペアを組んだ山口茜/再春館製薬所

準々決勝では志田とペアを組んだ山口茜/再春館製薬所

第75回全日本実業団バドミントン選手権は、6月29日に愛媛県・松山市の愛媛県武道館で男女の決勝戦を行う。日本のトップ選手を抱える実業団チームの団体戦。2複3単で3勝を競う方式で、チームの総力が試される。

女子は、3連覇を狙うBIPROGYと、2019年以来6年ぶりの戴冠を目指す再春館製薬所が対戦する。BIPROGYは、ダブルス陣が強い。第1ダブルスに五十嵐有紗/髙橋美優、第2ダブルスに世界ランク5位の中西貴映/岩永鈴を固定して起用。2-0で余裕を持ってシングルス勢に回す戦い方ができている。髙橋の本来のパートナーは大竹望月だが、負傷を抱えている状況。ペアを組む五十嵐は、混合ダブルスで五輪2大会連続銅メダルの実力者。これまでも国内大会では即席ペアの女子ダブルスで活躍を続けている。

平山優監督は、準決勝の後で「ダブルスには自信があるが、選手はプレッシャーもかかる中で、しっかり勝ち切ってくれた。本当に(五十嵐)は安定している。どんな状況でも、常に自分のプレーを出せる」と信頼を寄せた。準決勝では、ダブルスで2本先取した後、第1シングルスは敗れたが、2面同時展開となる中、第3シングルスに起用された高卒1年目の松田仁衣菜が勝利を挙げて、決勝進出を勝ち取った。シングルスは、同じく高卒1年目の砂川温香も勢いがあり、エースの杉山薫を含めて強敵撃破の可能性を持つ選手たち。ダブルスで勢いを作り、若手の多いシングルスに回す形を決勝でも作れるかがポイントになりそうだ。

3連覇を狙うBIPROGYの五十嵐有紗/髙橋美優

3連覇を狙うBIPROGYの五十嵐有紗/高橋美優

対する再春館製薬所は、3年連続準優勝の悔しさを乗り越えられるか。シングルスに回れば、世界選手権2度優勝の山口茜を筆頭に、郡司莉子、明地陽菜と今季の日本代表3人が揃うため、こちらは終盤勝負に持ち込みたい。ダブルスの主力としてパリ五輪銅メダルで世界ランク3位の志田千陽/松山奈未がいるが、松山は5月のシンガポールオープンを腰痛で欠場して以来の復帰戦で「状態は悪くはないけど、油断したらダメ。自分の中で制限しながら、しっかり動ければ」と話す状況での参加。万全ではない。池田雄一監督は「ダブルスで1本取れれば、シングルスの層は厚く、チャンスは大きいと思う」と第2ダブルスで3戦全勝の金廣美希/木山琉聖を含めた、序盤の乗り切り方を鍵に挙げた。ただ、池田監督は、ずっとチームをけん引している山口が国内大会の団体戦でMVPをいまだに獲得していないという意外な事実に触れ「私の個人目標として、どうにか山口に取らせたいが、必ず出番が回るダブルスの選手でないと難しい」と思案。準々決勝では、第3シングルス起用の山口茜を、志田とのペアで第1ダブルスにも起用し、日本代表に追加選出された鈴木陽向/山北奈緒(NTT東日本)を破って勝利を挙げたが、決勝で再び山口を2種目で起用する可能性もゼロではないとの見解を示した。

女子決勝の鍵を握るのは、序盤のダブルス勝負。勝利の立役者となるのは、BIPROGYの五十嵐か、中西/岩永か。それとも再春館製薬所の志田/松山か、あるいは、山口茜なのか。オーダー発表が注目される。決勝戦は、6月29日午前10時から行われる。

文:平野貴也

平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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