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バドミントン コラム 2022年3月10日

五輪銅の渡辺/東野、「大好きな場所」全英で連覇に挑戦 │ バドミントン

バド×レポ by 平野 貴也
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渡辺/東野ペア

東京五輪の銅メダリストである渡辺/東野ペアが、春の世界一決定戦で連覇を狙う。バドミントン日本A代表は5日に今年初となる海外遠征に出発した。ドイツ、英国で国際大会を戦う。第2戦(14日開幕)となる全英オープンは、注目の大会だ。BWF(世界バドミントン連盟)ワールドツアーで最高クラスのスーパー1000。世界選手権よりも歴史が古く、かつては世界一決定戦として行われたビッグタイトルだ。日本勢では、渡辺勇大/東野有紗(日本ユニシス)が連覇を狙う。渡辺は「あそこから僕らの人生が良い方向に向いたと言っても過言ではない。全英は、僕らにとって良いパフォーマンスができる場所だと思うし、結果も付いて来てくれている。すごく思い入れのある大会。帰国して、良い桜が見られるように(良い)結果を持って帰りたい」と意気込みを語った。

2人にとっては、格別な思いのある大会だ。日本A代表に入った2017年は、いきなり全英オープンで4強入りと躍進したが、その後は国際大会の個人戦8大会で、わずか1勝。初戦敗退を繰り返していた。しかし、翌18年に大きく風向きが変わった。日本バドミントン協会が、2020年に予定されていた東京五輪(21年に実施)での全種目メダル獲得を目指し、課題種目だった混合ダブルスの強化に着手。マレーシア代表の指導歴を持つジェレミー・ガン氏を招へいし、他の種目と同様に混合ダブルス専任コーチとした。

ジェレミーコーチの専門的な戦術指導を受け、コミュニケーションを深めるように指示された2人は、2度目の挑戦となった同年の全英オープンで快挙を成し遂げた。世界ランク48位でシード下の位置は変わらなかったが、初戦で当時世界ランク4位のタン・チュンマン/ツェ・イエンスエット(香港)を撃破して波に乗ると、準決勝、決勝で優勝候補の中国ペアを2組破って初優勝。ブレイクスルーを果たした2人は、翌19年に全英オープンで準優勝。世界選手権で銅メダルを獲得するなど、混合ダブルスの有力ペアへと飛躍した。全英オープンでは昨年に2度目の優勝(渡辺は男子ダブルスとの2冠)を飾っており、今回は連覇を狙う。

東野は「2018年の初優勝まで全然勝てなかった。ジェレミーさんが来てくれて、やっと優勝できた大会。観客の皆さんが温かくて、自分たちのホームなんじゃないかというくらいで、すごく大好きな場所。一昨年は2位でしたけど、本当に自分たちにとっても大事な大会で、絶対に優勝したい。今年は中国やインドネシアの選手も出るんじゃないかと思うので、そこに勝って優勝できるように頑張りたい」と連覇に向けた抱負を語った。

2019年以降、世界は、新型コロナウイルスの感染拡大に大きな影響を受けている。バドミントン界では、19年の全英オープン以降、東京五輪を除けば、常にいずれかの強豪国が不参加となっており、強豪選手が出そろわない状況が続いていたが、今大会は久々に豪華なメンバーが出そろう。渡辺/東野は昨年、東京五輪で銅メダル、世界選手権で銀メダルを獲得。しかし、満足はない。あくまでも、狙うのは頂点だ。東野は、東京五輪の3位決定戦の翌日には「やっぱり金メダルが取りたかったという思いがすごく強かった」と次の大目標にかける思いを強くしたことを明かした。来年(23年)には、2024年パリ五輪の出場権獲得レースが始まる見込みだ。渡辺は「五輪が東京から(通常の4年周期ではなく)3年でやってくる。メンバーはそんなに変わらないんじゃないかと思う。そう考えると、今戦っているメンバーにいかに負けないかは、すごく大事になって来る」と日々の積み重ねから、高みを目指す姿勢を強調した。縁の深い全英オープンで連覇を成し遂げ、2年後のパリ五輪金メダルへ前進するつもりだ。

文:平野 貴也
平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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