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バドミントン世界選手権(スイス、バーゼル)は、現地時間24日に各種目の準決勝を行い、女子シングルスで2年ぶりの優勝を狙う奥原希望(太陽ホールディングス)らが、決勝戦へ進んだ。女子ダブルスは、前回優勝の松本麻佑、永原和可那(北都銀行)と同準優勝の福島由紀、廣田彩花(アメリカンベイプ)が決勝に残り、2年連続の同一カードが実現することになった。女子種目の準決勝の模様を伝える。
女子シングルス
奥原は、世界ランク6位のラチャノック・インタノン(タイ)との死闘を制した。インタノンが切れ味鋭いカットやヘアピンを駆使する中、奥原は驚異的なフットワークで対抗。第2ゲームを取って追いつくと、ファイナルゲームは体力勝負で上回り、2年ぶりの決勝に駒を進めた。
もう一方の準決勝では、2年連続銀メダルのプサルラ・V.シンドゥ(インド)が、中国のエースであるチェン・ユーフェイに2−0(21−7、21−14)で勝利。隙のないラリーから高さを生かした鋭いスマッシュをたたき込んで圧倒した。
優勝した2年前と同じ顔合わせの決勝に臨む奥原は「シンドゥ選手は、年に一度の大きな大会(五輪、世界選手権で16年からずっと)決勝に立ち続けていて、本当にすごい。銀メダルが続いている分、金メダルへの思いは強いと思う。それに負けない覚悟を持ってコートに立たないといけない」と決意を語った。
女子ダブルス
決勝戦で、昨年と同じ日本勢対決が実現する。先に決勝進出を決めたのは、福島/廣田。前日に高橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)と2時間超の激闘を繰り広げた世界ランク7位のドゥ・ユエ/リー・インフィ(中国)との対戦をストレートで勝ち切った。第1ゲームは、疲労の色が見える相手を21−10で圧倒したが、第2ゲームは巻き返しを受けて接戦。16−14から3連続失点で逆転を許したが、廣田の鮮やかなクロスレシーブで同点に追いつくと、そのまま5連続得点で攻め切った。
もう一方の準決勝は、松本/永原が、世界ランク5位のグレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ(インドネシア)にストレート(21−12、21−19)で勝利。第1ゲームは、クロスレシーブで相手を揺さぶり、主導権を握ってパワーアタック。第2ゲームは、徹底的にドライブ勝負を避けてクリアやドロップを使いながら我慢強くチャンスを待って強打をたたき込んだ。
2年連続準優勝の福島は「3度目の正直というか、昨年は最後に勝ちたい気持ちが先走ってしまったので、今回はそういう思いではなく、1点1点の積み重ねの結果が勝ちにつながればいいと思う」と意気込み、2連覇を目指す永原は「昨年と立場が変わって、また決勝に行けたのは、嬉しい。日本人対決をできるのは、すごいこと。決勝の舞台を楽しんで、互いに良いプレーができれば良い」と健闘を誓った。
写真・文:平野貴也
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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