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バドミントン コラム 2019年8月22日

井上&金子が格上撃破! 「ソノカム」らも3回戦へ=世界バドミントン21日日本男子

バド×レポ by 平野 貴也
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バドミントン世界選手権(スイス、バーゼル)は、現地時間21日に第3日を行い、男子ダブルス世界ランク4位の園田啓悟/嘉村健士(トナミ運輸)らが3回戦進出を決めた。世界ランク21位の井上拓斗、金子祐樹(日本ユニシス)は、第9シードのマレーシアペアを撃破。同日試合を行った日本男子勢の様子を伝える。

常山幹太
■男子シングルス

男子シングルスは、前回8強の常山幹太(トナミ運輸)が2回戦で世界ランク96位のリノ・ムニョス(メキシコ)と対戦し、2-0で勝利した。試合のなかった前日の練習を最小限に抑えてコンディション調整を優先。「初戦よりは動きが良く、息の上がり方も抑えられた」と手応えを示した。翌22日の3回戦では、過去3戦全敗の世界ランク9位アンダース・アントンセン(デンマーク)と対戦。「クリアやロブの高さを間違えるとワンジャンプでカウンターを受けてしまう」と警戒心を強めていた。

同種目では、世界ランク1位で連覇を狙う桃田賢斗(NTT東日本)と、世界ランク12位の西本拳太(トナミ運輸)も前日に3回戦へ進出。翌22日は、3選手がベスト8入りを狙う。

園田啓悟/嘉村健士組
■男子ダブルス

日本から出場した4組のうち、3組が3回戦に進んだ。前回準優勝で世界ランク4位の園田啓悟/嘉村健士(トナミ運輸)は、世界ランク27位のロシアペアと対戦。開幕前日に取材対応を行った朴柱奉ヘッドコーチが、相手の高さを警戒していたとおり、長身から繰り出される強打には苦しんだが、2-1(21-12、19-21、21-14)で勝利。嘉村は「今日は自分の制球力が悪く、強打でミスが出た。ミスをしながらも勝つことができた。次はもう少し良いプレーをしたい」と初戦の出来を踏み台に、調子を上げていきたい考えを示した。

井上拓斗/金子祐樹組

井上拓斗/金子祐樹(日本ユニシス)は、第9シードのマレーシアペアを撃破した。対策が見事に奏功し、第2ゲーム以降を制した。金子は「相手が得意なドライブ戦になると分が悪いので、それをしないようにと思ったら、ゆっくりし過ぎた。攻守のメリハリをつけてからは、球回しで相手の体力を削ることができた」と手応え。井上は「終盤に勝ち切れない試合が続いてランキングが落ちているが(過去に)7位まで上げているし、何かがかみ合えばそこまで行ける力はまだ持っている」と自負を示した。

保木卓朗/小林優吾組

保木卓朗/小林優吾(トナミ運輸)は、世界ランク45位の米国ペアに快勝。スピードに付いて来られない相手を攻撃で圧倒し、第2ゲームにはレシーブ型の展開に変更。小林は「試合の中でレシーブの練習もでき、アタックのコースも確かめることができた」と次戦に向けた手応えを語った。

遠藤大由/渡辺勇大組

惜しくも敗れたのは、世界ランク5位の遠藤大由/渡辺勇大(日本ユニシス)。世界ランク22位の長身ドイツ人ペアと対戦。序盤は、付かず離れずのスコアだったが、少しずつ甘い球を強打される場面が増えた。第1ゲームは17-21。最後は、追い込んだ相手の意表を突くレシーブで逆を取られた。開催地バーゼルは、ドイツとの国境に近く、アウェイの雰囲気。スタンドは盛り上がり、相手は勢い付いた。それでも第2ゲームは22-20と接戦で取り返したが、ファイナルゲームは19-21。最後はパワーを生かしたラリーに押し切られた。

遠藤は「練習してきたことを出せず、勇太が動きにくくなっていた。うまくいかずに、自分にイライラした。敗因のほとんどは、自分のせい。最後の世界選手権で少し楽しみにしていたけれど……」と自身の出来に憤慨。渡辺は「もちろん悔しいけど、引きずっていられない」と次戦への切り替えを意識していた。

ーカス・フェルナンディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア)が初戦で敗れる波乱

なお、日本勢以外では、世界ランク1位で優勝候補筆頭のマーカス・フェルナンディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア)が初戦で敗れる波乱があった。アップセットを起こしたのは、世界ランク23位のチェ・ソルギュ/ソ・スンジェ(韓国)。パワフルなアタックを生かし、守備でも相手のスマッシュを前衛で返すなど容易には主導権を渡さず、2-1(16-21、21-14、23-21)の接戦を制して金星を挙げた。

平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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