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バドミントン コラム 2019年7月29日

桃田2連覇&山口2週連続V、五輪の飛躍を想起させる活躍

バド×レポ by 平野 貴也
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桃田賢斗
今年も日本が世界に誇るトップ選手が、最終日まで大会を盛り上げた。バドミントンの国際大会「ダイハツヨネックスジャパンオープン2019」は28日に最終日を迎え、日本勢では男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)と、女子シングルスの山口茜(再春館製薬所)が優勝した。

桃田は、昨年に続いて2連覇を果たした。今年は、石宇奇(中国)、ビクター・アクセルセン(デンマーク)という強豪が負傷欠場したため、絶対的な優勝候補という立ち位置。準々決勝で好敵手のアンソニー・シニスカ・ギンティン(インドネシア)を激戦の末に下し、勢いよく頂点に上り詰めた。優勝インタビューでは涙を流して、声援を送り続けたファンに感謝。負けられないプレッシャーをはねのけて「先週(のインドネシアオープンは2回戦で)早く負けて自信がなくなっていたけど、取り戻せた」と手ごたえを語った。
山口茜、奥原希望
山口は、6年ぶり2度目の優勝。前週のインドネシアオープンに続く2週連続のビッグタイトル獲得で、30日に更新される世界ランクで1位に返り咲くことが確定した。決勝戦は、4年ぶりに奥原希望(太陽ホールディングス)との日本勢対決。山口は、ロングラリーの中から要所でスピードを上げて試合のペースを握った。敗れた奥原は「スピードの変化、駆け引きでやられてしまった」と悔しがったが、2人が決勝まで勝ち残ったことで、日本のファンは、大いに盛り上がった。
松本、永原組
一方、女子ダブルスは、悔しい準優勝となった。松本、永原組は、準決勝で2016年リオデジャネイロ五輪女王の高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)に勝ったが、初優勝はならなかった。世界ランク1~3位を独占する日本だが、この大会では、中・韓の追い上げを感じる場面もあった。優勝したキム・ソヒ、コン・ヒヨン(韓国)は、1月に正式にペアを決めて力をつけており、ニュージーランドオープンで日本のトップ4組すべてを撃破した優勝は記憶に新しい。また、昨年10月に組み替えたリー・ウェンメイ、ツェン・ユー組(中国)の若き長身ペアが福島由紀、廣田彩花組(アメリカンベイプ)を初対戦で破って4強入り。日本の3強による同国の五輪出場最大2枠の争いが注目されており、この大会でも準優勝、4強、8強と決して悪い成績ではないが、他国の勢いあるペアが切り崩しにかかってくる可能性があり、今後は要注意だ。

男子ダブルスは、前週に続いてインドネシア勢同士の決勝戦となり、ハイレベルな高速ラリーで観衆を沸かせた。優勝は、マーカス・フェルナンディ・ギデオン、ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ組で3連覇。日本勢では、園田啓悟、嘉村健士組(トナミ運輸)が本来の低空戦の調子が悪い中でも4強入りと存在感を示した。混合ダブルスは、ワン・イルユ、ファン・ドンピン組(中国)が優勝。日本の渡辺勇大、東野有紗組(日本ユニシス)は前週のインドネシアオープンで棄権しており心配されたが、元気なプレーを見せて8強入りを果たした。

例年は秋口に行われている大会だが、今年は「プレ五輪」として1年後に控える東京五輪と開催時期を合わせ、五輪の会場でもある武蔵野の森総合スポーツプラザで大会を実施。女子シングルスで日本勢対決となった決勝を制した山口は「正直、今日が1年後だったら良いのになと思った」と話した。日本が誇る2強が東京五輪の舞台でも……というイメージをせずにはいられない、充足感のある決勝戦だった。他の種目を含め、1年後に再び、日本の選手が表彰台へ――そんな思いを抱かせてくれる大会だった。
平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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