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バドミントンの国際大会「ダイハツヨネックスジャパンオープン2019」は24日に第2日を行い、男子ダブルスの園田啓悟、嘉村健士組(トナミ運輸)は、2-1(18-21、21-13、21-8)の逆転でモハメド・アリフ・アブ・ラティフ・アリフ、ヌー・モハメド・アズリン・アユブ・アズリン組(マレーシア)を破り、2回戦進出を決めた。
初戦から苦しめられた。第1ゲームは、序盤からわずかなリードを許す展開で進み、思うように点差を詰められず、そのまま18-21で逃げ切られてしまった。嘉村は「相手が攻撃的なプレーでレシーブに回されてしまった。前に入って園田に(強打を)打たせる展開にしたいと思ったが、うまくいかなかった」と振り返った。
しかし、第2ゲームからエンジンがかかった。11-0と1点も与えずに折り返し、中盤で少し点差を詰められたが、21-13でゲームを取り返した。ファイナルゲームも出だしから勢いが良く、11-4の折り返しで安全圏をキープ。最後は、園田がレシーブで上手くネット前のスペースに落とした球が決まり、逆転勝利を収めた。園田は「1ゲーム目は硬いプレーになってしまったが、2ゲーム目から少しずつ自分たちの形につながってきた」と手ごたえを示した。
ただし、本来のコンビネーションには至っていないようだ。前週のインドネシアオープンでは、トナミ運輸の後輩である保木卓朗、小林優吾組に黒星。嘉村は「これまで経験やミスの量の差で勝って来たが、2人ともパワーがあって、個人の能力が高く、以前から強い」と後輩の力を素直に称えた一方で「インドネシアオープンの前の合宿から、思うようなプレーができていない。自分が打って、次に園田がいると思う場所にいないとか。2人で積極的に前に入って攻め合う形ができていない」と連係面で不調に陥っていることを示唆した。
園田、嘉村の「ソノカム」ペアは、2人がネットから近い距離で相手の球を素早く打ち返す低空戦が持ち味。スピード感のある展開で先手を奪い、相手が逃げようとする球を園田が後衛から強打するパターンが得意だ。思うような連係ができていないことは、コンビネーションが重要なダブルスにおいては致命的だが、嘉村は「ハマれば、自分たちらしいプレー、スタイルができていく。何かのきっかけで互いに(原因に)気付けたときに(良い連係の感覚は)戻って来る」と耐えしのぐ構えを示した。
昨年の世界選手権で銀メダルを獲得するなど、数々の修羅場をくぐった経験で、調子の波を乗り越えるつもりだ。翌25日に行われる2回戦では、井上拓斗、金子祐樹組(日本ユニシス)を破ったリー・ヤン、ワン・チーリン組(台湾)と対戦する。
ジャパンオープン 男子ダブルス 1回戦 嘉村/園田ペア
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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