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女子ダブルス最強の座は、譲らない。日本で最も安定感のある「フクヒロ」ペアが、アジア大会を制した中国ペアとの決戦を制した。バドミントンの国際大会「ダイハツヨネックスジャパンオープン2018」は16日に最終日を迎え、女子ダブルスは、福島由紀、廣田彩花組(岐阜トリッキーパンダース)がストレート(21-15、21-12)でチェン・チンチェン、ジァ・イーファン組(中国)を破って初優勝を飾った。
廣田は「ワクワクしていた大会の1つ。ホームゲームで優勝したい気持ちは大きかった」と喜びを語った。
世界ランク1位と2位の頂上決戦は、8月に行われたアジア大会の再戦だった。福島、廣田は団体戦の第1ダブルスでは勝ったが、個人戦では敗れた。福島は「リベンジするという気持ちでコートに入った。中国の選手は攻撃が強いし、ローテーションも速い。アジア大会では、レシーブで苦しんでしまったので、今日は(相手の得意な攻撃を)やらせない作戦で入った」と対抗意識を持っていたことを明かした。
日本の女子ダブルスは、2016年のリオデジャネイロ五輪で高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)が金メダルを獲得して以降、急激に層の厚さを帯びている。現在は、世界ランク10位以内に5組がひしめいている。しかし、日本代表を率いる朴柱奉ヘッドコーチは、世界選手権で金・銀・銅のメダルを獲得しても「中国との差は、ほとんどない」とバドミントン大国の逆襲を警戒し続けており、この日、福島、廣田が破ったペアについては「五輪まで、このペアはずっとライバルだと思う」とマークしていることを明かした。
実際、アジア大会では、ともに21歳のチェン・チンチェン、ジァ・イーファン組が日本の高橋、松友組、福島・廣田組を破って優勝。今回のジャパンオープンでも高橋、松友組や世界選手権覇者の松本麻佑、永原和可那組(北都銀行)が、20歳のドゥ・ユエ、21歳のリー・インフィという若い中国のペアに敗れた(ドゥとリーのペアは、準決勝で中国勢対決となって敗れた)。ドゥは「もちろん、勝つ自信を持っている。確かに今は日本が強いけど、女子ダブルスは、全体的にレベルの大きな差はない。練習の成果を出せれば勝てると思っている」と自信を見せていた。
かつて無敵を誇った中国に研究対象とされる時代になった。復権を目指す王国の勢いを感じさせられた大会だったからこそ、福島、廣田がホームゲームで強さを見せた優勝には価値があった。18日から中国オープン、翌週に韓国オープンと続く戦いの中でも、中国の追撃を許さない日本女子ダブルスの強さを示してもらいたい。
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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