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スキー コラム 2018年11月22日

ノルディック複合 シーズンプレビュー『渡部暁斗W杯個人総合2連覇への道』

ウィンタースポーツコラム by 岩瀬 孝文
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渡部暁斗と善斗兄弟

日本のエース渡部暁斗の表彰台中央がまたたくさん見られそうだ

飛距離を伸ばしていく渡部暁斗(北野建設)

飛距離を伸ばしていく渡部暁斗(北野建設)

五輪ではチーム力のあるドイツ選手たちに囲まれて、彼らのスパートについていけずに終わり悔しさにまみれたが、W杯個人総合優勝に輝いた渡部暁斗(北野建設)。
「今シーズンは世界選手権でのメダルをめざします。W杯個人総合の連覇は順調にいけばという感じで、まずは2月のゼーフェルドで全力を出すことができればと思います」
今季の目標をノルディック世界選手権のメダル獲得へと定めた。
W杯複合トリプルで優勝したことがあるゼーフェルドで、開催地の地元オーストリアや好調ドイツ勢に打ち勝ちたいと切に願っていた。そこで日頃からクロスカントリースキーの走りに工夫を施し、そのなめらかなまでにスキーを滑らせるテクニックは世界でもトップクラス。加えて前半の安定するジャンプがあるだけに、複合W杯表彰台の常連として終始ゲームをリードしていく力強さに満ちあふれる。

独走の優勝シーンを観たい

独走の優勝シーンを観たい

その渡部兄を主軸とする日本チームでは、ジャンプが得意な山元豪(ダイチ)、清水亜久里(ユーグレナ)やベテラン永井秀昭(岐阜日野自動車)、曽根原郷(東京美装)そして地道なトレーニングによって着実に走力が伸びてきた渡部善斗(北野建設)らに期待がかかる。できるならば、それぞれ団体戦で上位に食い込む実力アップを望みたい。

海外チームは現在ドイツが最強のチームだ。選手強化でバランスよく育成がなされライト・イン・ビンクルやルポルディングなどの南部ドイツを拠点に好選手を幾人も輩出している。
とくに人気あふれるエリック・フレンツェル(ドイツ)はW杯では43勝をあげ、さらに世界選手権や五輪金メダルなど様々なタイトルを得ているエース。そこにファビアン・リースルとジャンプが得意なヨハネス・リジェックが続き、団体戦で圧倒的なパワーを有する。

ジャンプの強者イアン・シュミット(ノルウェー)

ジャンプの強者イアン・シュミット(ノルウェー)

ノルウェーはもともとクロスカントリースキーの強者揃いで、ベテランで試合の駆け引きに長けるイアン・シュミットと期待の若手ヤリ・マグナス・リーベルらが上位を狙う。
オーストリアはゼーフェルド世界選手権における勝利が最大の目標となる。ここは名選手であったマリオ・シュテヒャーの出身地で、その熱の入れようは半端ではない。注目されるのはジャンプが得意な若きマリオ・シードルで、今季サマーグランプリ覇者となった。また大ベテランのベルンハルド・グルーバーも元気に頑張っている。
名門チームのフィンランドではイルカ・ヘイノラ(フィンランド)が、若手主体のチームをリードしている。強化育成10年計画の半ばにあたりまだまだ成長過程。2017ラハティ世界選手権ではハンヌ・マンニネンのカムバックをみて、その名声を借りたが、近い将来には強豪復活となってくるであろう。

世界選手権2017複合団体スプリントで銀メダルを獲得した渡部暁斗と善斗兄弟

今季はいつものゼーフェルドではなく1月中盤にショウ・ヌーブ(フランス)で注目の複合トリプルW杯が行なわれる。過去のトリプルではエリック・フレンツェルや渡部暁斗が、3連勝のタイトルを手にしている。 ノルディック複合の開幕戦はクーサモ・ルカ(フィンランド)、そこからリレハンメル(ノルウェー)へと転戦、2月のゼーフェルド世界選手権をはさんでラハティ(フィンランド)やオスロ(ノルウェー)など、そして最終戦のショーナッハ(ドイツ)まで、目が離せない接戦となりそうだ。

岩瀬 孝文

ノルディックスキージャンプの取材撮影は28年以上、冬季五輪は連続5回、世界選手権は連続12回の現地入り取材。スキー月刊誌編集長を経て、2007札幌世界選手権では組織委員会でメディアフォトコーディネーターを務めた。 シーズンに数度J SPORTS FIS W杯スキージャンプに解説者として登場。『冬はスキー夏は野球』という雪国のアスリートモードにあり、甲子園の高校野球や大学野球をつぶさに現場取材にあたっている。

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