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スキー コラム 2018年10月31日

インタビュー第5回 新 賢範選手

WE ARE SNOW JAPAN ~若きアルペンスキー日本代表の素顔~ by J SPORTS 編集部
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新 賢範

チーム体制を新たに世界に挑むアルペンスキーの日本代表。シーズンイン直前に今シーズンもJ SPORTSのFIS W杯中継の実況を務める吉田 暁央アナウンサーが若き代表選手たちの本音に迫った。若きSNOW JAPANアルペンスキーヤーの素顔とは?

第5回目は初のW杯フル参戦となるファーイーストカップ王者の新 賢範選手(ブレイン)。大きな期待が掛かる今シーズンへの意気込みを伺った。

吉田:
ファーイーストカップを制してアジア王者になった昨シーズンは、どんなシーズンでしたか。

新:
昔からファーイーストカップを制してW杯の権利を得ることが目標でした。でもなかなか取れず…ようやくチャンスを取ることが出来ました。

吉田:
昨シーズンで良かった点を教えてください。

新:
マテリアルを去年から変えました。それが上手くフィットしたが大きかったですね。

吉田:
選手がマテリアルを変えるというのは大きな切っ掛けですよね。

新:
マテリアルによって自分に合う、合わないはありますからね。昨年は良いチョイスが出来たと思っています。

吉田:
今シーズンは満を持して初のW杯フル参戦となります。どういう心境ですか。

新:
すごく楽しみです。ただ、その分頑張らなくてはという気持ちの方が強いです。

吉田:
南半球のトレーニングにて他の選手と自分を見比べ、分析されたとのことですが、どのような分析をされたのか教えてください。

新:
海外のW杯に参戦している選手たちと滑ることで自分に足りていない点を痛感しました。

吉田:
足りていない点とは何ですか。

新:
一歩一歩のミスを確実に減らしていくことです。そうしない限り、タイム差は縮まらないと感じました。

新 賢範

急斜面の自信と緩斜面の課題

吉田:
海外選手と戦う中で見えてきた、自分が勝っている点は何ですか。

新:
急斜面でのスピードですね。

吉田:
実際苗場のW杯(2016年2月開催)に出た時、GSの急斜面は悪くなかったですよね。

新:
そうなんです。苗場の時は急斜面である第2ケージから第3ケージまでは31番目で通過できていたので、差はあまりないと思います。

吉田:
一方で課題は?

新:
緩斜面です。

吉田:
その緩斜面を克服するためにやってきたこと、今やっていることを教えてください。

新:
緩斜面に対するスキーの滑らせ方です。自分より早い選手のビデオを見て、滑り方以外にもマテリアルの滑走面など繰り返し分析しています。

吉田:
分析をする中で気付いたことはありましたか。

新:
ライン取りですね。自分は直線的に入ることが多く、どうしても強いエッジングとなってしまうのですが、海外選手はラインできれいなターンをしているのが印象的です。

吉田:
克服するため努力していることはありますか?

新:
緩斜面を滑る時、ラインを繋げることを意識して滑っています。

吉田:
滑りを参考にしている選手はいますか。

新:
具体的にはいないです。自分より早い選手は全員参考になりますから。

新 賢範

GSで日本人選手の突破口を開きたい

吉田:
今シーズン、ここは勝負をかけるぞ!というコースはありますか。

新:
バルディゼール(フランス)です。急斜面がずっと続くコースなので、自分にもチャンスがあるのではと思っています。

吉田:
チームやスポンサー、北海道の方々から大きな期待が掛かっていると思いますが、どんな事を言われますが。

新:
年齢が高い方からよく声を掛けられます。特にGSのマスターズに出ている方から「頑張ってくれ」と言われるケースが多いですね。

吉田:
SLよりもGSの方が得意ですか。

新:
そうですね。SLよりもターンのテンポがゆっくりしている分、考えられながら滑れるので自分を冷静に判断して滑れますから。

吉田:
佐々木明さんのゾルデン以来、日本人はGSで元気がありません…。新選手にはこの状況を打破して欲しいです。

新:
突破口を開きたいです!

吉田:
最後に今シーズンの抱負を。

新:
今シーズンは1回でも30番以内に入り、皆さんを楽しませる滑りを見せたいと思います!

J SPORTS編集部

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