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フィギュアスケート コラム 2026年4月16日

青木祐奈が初優勝&日本女子が表彰台独占!男子は三浦佳生が接戦を制し日本勢が男女アベック優勝 | 四大陸フィギュアスケート選手権2026 男女シングル レビュー

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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四大陸選手権を初制覇した青木祐奈

日本フィギュアスケート界が、2026年四大陸選手権で男女シングルの層の厚さを改めて証明した。男子では三浦佳生が2度目の優勝を飾り、初優勝の青木祐奈は、日本女子として大会史上11人目のチャンピオンとなった。

男女のアベック優勝は大会史上8度目で、しかも日本女子3人が2018年大会以来4度目となる表彰台完全独占。日本男子がいずれかのプログラムで「スモールメダル」を独占したのは、2022年世界選SPに続く快挙だった!

男子

3年前に圧巻の演技で初優勝を収めた三浦佳生は、今大会では、わずか0.11点差で頂点に立った。

「2023年にチャンピオンになったときは、とにかく勝ちたいと思って乗り込んできて、実際に勝てたのですごく嬉しかったんです。でも今回は冷静でいられました。シニアとして戦う覚悟や、浮かれずに一つひとつに集中して取り組めているところなど、この4年間での自分の成長を感じています」(三浦)

ショートプログラム(SP)では切れ味鋭い4回転サルコウ+3回転トーループを皮切りに、ジャンプを次々と成功。ダイナミックでスピード感あふれる滑りで演技構成点(PCS)も高い評価を獲得し、シーズンベスト(SB)の98.59点で首位に躍り出た。

一方のフリースケーティング(FS)はジャンプで乱れが出た。冒頭の4回転ループでは氷に手をついた。4回転トーループからのコンビネーションは、着氷が乱れ、2本目がつけられなかった。ただ次のジャンプに2本目をつけ、素早くリカバリー。3回転アクセルからのコンビネーションも、ギリギリの着氷から力強くまとめた。

FSは175.14点で4位だった。ただし、粘り強く、小さな点を積み重ねた努力が、総合1位につながった。質の高いスケーティングで、PCSが伸びたこともまた、大きかった。

シーズン序盤のサマーカップではシニアキャリア最低のFS104.63点と苦しんだ三浦にとって、着実にSBを更新できたことは大きな成果だった。総合でもSBとなる273.73点を記録した。

接戦を制し、四大陸選手権を優勝した三浦佳生

「今日は本当によく戦い抜けました。前半にミスが出ましたが、後半にしっかり立て直せましたし、シーズン序盤のことを考えると、よくここまで戻せたなとも感じます。もどかしい時間があった中でも、諦めずに頑張ってきた結果だと思っています」(三浦)

SPの友野一希は、やはり素晴らしいジャンプ要素を3つ揃え、あらゆるステップやスピンでレベル4を並べた。2位として臨んだ記者会見では「今までやってきたことをすべて出し切れた。リベンジを果たした気分だし、フリーでもリベンジしたい」とも誓った。しかし、今季幾度となく悩まされてきたFSに、再び苦しめられることになった。

決して大きなミスがあったわけではない。しかし前半のジャンプで小さな減点が重なり、最終スコアに響いた。FS単体では5位で、総合4位に後退。表彰台にはわずか1.47点届かず、4年ぶり2度目のメダル獲得はならなかった。それでもピアノの音の粒の一つひとつを丁寧に表現するようなステップシークエンスやコレオシークエンスは、大きなGOE加点で評価され、観客を引き込んだ。

代わって2位の座に飛び込んだのは、チャ・ジュンファンだ(韓国)。SPでは転倒があり、6位と出遅れたものの、成功した要素はいずれも極めて高得点。仕上がりの良さは明らかだ
った。

4年前の四大陸チャンピオンは、FSで珠玉の演技を披露する。ナショナル10連覇後に、3度目の五輪に向けて「自分は何を演じたいか」と考え直し、プログラムを昨シーズン使用していたピアソラに戻した。予定通りにすべてのジャンプを実行できたわけではなかい。前半につけられなかったコンビネーション2本目を、後半最後のジャンプに付け加えたが、1回転にしかできなかった。ただやはり、要素としての出来は申し分なく、1つの減点もつかなかった。

プログラム最終盤では楽曲の声に導かれるように演技に入り込み、観客との一体感を生み出した。コレオシークエンスでは2人のジャッジがGOE5点満点をつけ、PCSは3項目すべてが8点台後半に達した。

「今日の演技にはとても満足しています。ここ3ヶ月間、調子が不安定だったので、またここで良いスケートをすることができて本当に嬉しいですし、演技にも入り込むことができました」(チャ)

SP3位の山本草太は、FSでも3位の位置を守った。中でも技術的な安定感が光った。ジャンプをすべて着実に決め、レベルの取りこぼしも最少にとどめ、参加選手の中で唯一、SP・FSともに全要素でGOE加点を得た。またかつて2シーズン滑ったSP「イエスタデイ」では、さらりとクールに滑りながらも、にじみ出る哀愁を見事に表現。FS「ハレルヤ」は気持ちよく伸びるスケーティングで、匂い立つような気品を感じさせた。PCSの「スケーティングスキル」では、9点をつけるジャッジもいた。

2015年世界ジュニア3位の翌年に右足首を骨折し、1年以上のリハビリを余儀なくされた山本が、10年をかけて再びISU選手権表彰台にたどり着いた。今回は2つのスモールメダルに加え、大きなメダルを持ち帰った。

「ずっとチャンピオンシップのメダルを目標にしていたので、シニアで初めて取ることができて嬉しく思います。今大会は自分の演技や存在をアピールしたいとも考えて、その部分を意識しながら滑ったので、自分としてはPCSでも良い評価を得られたと感じています」(山本)

ディフェンディングチャンピオンのミハイル・シャイドロフ(カザフスタン)は、両プログラムとも3回転アクセルにミスがあり、5位で終えた。ただし、今大会は計5本を組み込んだ4回転ジャンプは、いずれも悠々たる出来栄え。FSだけなら2位に食い込み、はまったときの決定力をまざまざと見せつけた。

また8年前の四大陸チャンピオンで、28歳ベテランのボーヤン・ジン(中国)は、母国の観客の前でクリーンな演技を2本揃え、6位に入賞。7位樋渡知樹は全身全霊の演技を最後にもう一度披露し、笑顔で、現役生活に別れを告げた。

女子

生まれて初めてつかんだISU選手権出場のチャンスを、青木祐奈は金色の喜びに変えた。昨シーズン中には引退も口にした24歳。1999年に創設された四大陸選手権で、日本女子として11人目の大会制覇を成し遂げた。

「優勝できると思っていなかったので、今、とても驚いていますし、思わず涙が出ちゃいました。初めてのチャンピオンシップでこのような結果をいただけたこと以前に、まずこの舞台に立てたこと自体が夢のようで、とても楽しく充実した時間でした」(青木)

世界の舞台に鮮やかに切り込んだ。3回転ルッツ+3回転ループという今大会参加女子の中では最も難度の高いコンビネーションを、SP冒頭で完璧に決めた。やはり大きな得点源である後半の3回転フリップも、見事に着氷。3つのジャンプを成功させた青木は、伸びやかなステップや流麗なスピンでプログラムを締めくくった。昨季のNHK杯で記録したPBを、同プログラム「アディオス・ノニーノ」の同じ構成で1.63点塗り替えて、71.41点でSP2位につけた。

FS「ラ・ラ・ランド」は、まるで軽やかに氷の上を飛んでいるようだった。素晴らしいスピードで冒頭のコンビネーションを飛ぶと、もはや勢いは止まらない。危なげなく次々とジャンプを着氷し、特筆すべきミスはプログラム最後のジャンプに小さな「q(4分の1回転不足)」がついただけ。にこやかに、晴れやかに、最後まで力強く滑り切った。得点は145.98点。これまでのPBを19点以上も更新し、合計では初の200点超えどころか、大きな217.39点を得た。

「今回、パーソナルベストを更新できたことは、本当に嬉しく思っています。ただ驚きよりも、今までの努力が報われたという気持ちです。自分が今までやってきたことをしっかり試合で発揮できて、その結果としての金メダルだと思っています」(青木)

SPで首位に立ったのは中井亜美だった。ジュニアワールドで表彰台経験を持ち、今季シニア転向の17歳は、すでに十分すぎるほどセンセーションを巻き起こしてきた。初めてのGP杯フランス大会で優勝をさらい、初めてのGPファイナルでは銀メダルに輝いた。

シニアで挑んだ初のISU選手権でも、SP冒頭でトレードマークの3回転アクセルを飛び、大きな得点を叩き出した。柔らかい肢体から繰り出されるスピンや、今シーズン順調に伸ばしてきたPCSでも、高得点をマークした。

そのPCSは、FSでは今季4度目のPB更新。プログラム最終盤までスピードや運動量が落ちず、クライマックスのステップシークエンスやスピンでは高いGOEで評価を受けた。ただ残念ながらFS冒頭での3A転倒が結果に響いた。トータルわずか1.61点差で逆転を許し、表彰台の上から2番目で大会を終えた。

「初めての四大陸でメダルを取れたことは、すごく嬉しいです。最初のアクセル転倒は悔しいのですが、その後しっかりとまとめることができたのは、今シーズンの成長や経験を活かせた部分だと思っています」(中井)

2年前の四大陸女王、千葉百音にとっては、決して満足のいく大会とはならなかった。SPでは転倒があり、FSでは「q」が3つ、「<(2分の1回転不足)」が2つと、ジャンプに苦しめられた。

それでも千葉らしい優雅で精緻な滑りで、両プログラムをオールレベル4でまとめ上げた。特に大会最後のレイバックスピンは、ジャッジ9人中5人がGOE満点の+5をつける上質な出来。昨世界選の銅メダリストは、四大陸3位として、人生初のオリンピックへと向かう。

「全体的に悔しい結果で終わってしまいました。五輪までの2週間で上がっていくしかないです。今の自分をしっかり見つめ直して、少しずつ、1日1日、上を目指して頑張っていきたいです」(千葉)

1998年1月生まれのベテランで、かつてのメダリスト2人、ブレイディ・テネル(アメリカ)とガブリエル・デールマン(カナダ)の健闘も光った。

テネルはSPでは7位と出遅れながらも、FSでは強い意志を感じさせる演技で100%を出し切り、総合4位の好成績でフィニッシュ。また度重なる怪我に苦しみ、空白の2シーズンを経て今回4年ぶりに四大陸に返ってきたデールマンは、ノーミスでSP4位につけるという嬉しい衝撃を起こす。残念ながらFSで細かなミスが相次ぎ総合7位に後退するも、「この舞台に戻ってこられて感謝していますし、自分のスケートにも全体的には満足しています」と笑顔を見せた。

文:J SPORTS編集部

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