人気ランキング
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
コラム&ブログ一覧
メテルキナ/ベルラワ組が別格の力を見せつけるか。アイスダンスはタリ/ラフォルナラ組が大本命! | ISU世界ジュニアフィギュアスケート選手権2025 ペア&アイスダンス プレビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部未来のチャンピオンとしてすでに頭角を現した神童や、才能の蕾を現在進行系でどんどんふくらませている若き逸材……。そんなフィギュアスケート界の「明日」を担う選手たちが、ハンガリーのデブレッツェンに集結し、2025年世界ジュニアフィギュアスケート選手権の熱戦を繰り広げた。
日本からは清水咲衣/本田ルーカス剛史が参戦
◎ペア
アナスタシア・メテルキナ/ルカ・ベルラワ(ジョージア)はもはや別格だろう。結成1年目にして、カップルとして初の世界ジュニア戴冠を成し遂げた昨季でさえ、とっくにジュニアとしては規格外の強さを誇っていた。今季はシニアのペアとして、世界トップの仲間入りを果たした。初めてのシニアGPシリーズ参加でNHK杯を勝ち取り、初めてのシニアGPファイナルで3位に食い込み、欧州選手権では2年連続でメダルを持ち帰った。3月末のシニア世界選での表彰台乗りさえ、今や夢ではない。
20歳と22歳のジョージア組にとっては、今季唯一のジュニア大会。つまりフリースケーティング(FS)がシニアより30秒短く、リフトが1つ少なくなるため、プログラムの軽い手直しは必要となる。また来る世界選に向けて、欧州選で9位に沈んだショートプログラム(SP)を、今度こそミスなく滑りきりたいところ。
なんとシニアとして国際転戦4シーズン目なのが、ソフィア・ホリチェンコ/アルテム・ダレンスキー(ウクライナ)だ。世界選2回、欧州選3回に対して、実は世界ジュニアは今回が初体験。22歳と23歳の2人にとっては、同時に、最後のジュニア大会となるのだろう。今大会直前にはプレ五輪大会「Road to 26」で銅メダルさえ手にし、経験値の高さでは、どこよりもずば抜けている。
今季新たにチームを結成したばかりのオクサナ・ヴイヤモズ/トム・ブヴァール(スイス)も、ジュニアとシニアの掛け持ち。欧州選にも出場し(13位)、上記2組と同じく、シニア世界選行きも決めている。
スイハン組の北京五輪金メダル以来、お家芸とも呼べるペアで目立つ成績のなかった中国だが、昨年末のジュニアGPファイナルでZhang Jiaxuan/Huang Yihang(中国)が嬉しい優勝を果たした。世界ジュニアにも、中国ペアとして8年ぶりのメダルが期待される。17歳&22歳のペアは、今季ここまで国内のローカル大会含めて8戦全勝と乗りに乗っている。
アメリカは1年前の世界ジュニアで銀のオリヴィア・フローレス/ルーク・ワンと銅のナオミ・ウィリアムズ/ラクラン・リーワーが、改めて表彰台を狙う。特に前組はGPファイナルでも銀メダルを射止めている。カナダからは今季のGPファイナル3位ジャズミーヌ・デロシュ/キエラン・トラッシャーを筆頭に、昨季のGPファイナル2位アヴァ・ケンプ/ヨナタン・エリザロフと、昨世界選5位のマルティナ・アリアノ・ケント/シャルリー・ラリベルテ・ローランとが代表入り。
日本からは清水咲衣/本田ルーカス剛史が参戦。両人ともにペア1年生だった昨大会は、14位で終えた。
19歳と22歳の伸び盛りは、文字通り、1試合ごとに成長している。今季は初めてのジュニアGPシリーズ転戦で、初の表彰台乗りを成功させただけでなく、初のGPファイナル進出さえ成し遂げた。また2月上旬のアジア冬季競技大会では、シニアとして初めての国際大会も経験。一回り大きくなった「さえルカ」組として、2年連続2度目の世界ジュニアに挑む。
人生2度目の大舞台に立つ岸本彩良/田村篤彦
◎アイスダンス
優勝大本命は、間違いなく、ノエミ・タリ/ノア・ラフォルナラ(イタリア)だ。結成2年目の今季、参戦した全6試合でパーフェクトな勝利を収めてきた。リズムダンスもフリーダンスもすべてが1位。エッジワークの精緻さには定評あり、パターンダンスのキーポイントでは「Y(イエス)」がずらりと並ぶ。
ジュニアGPファイナルでは、イタリアのジュニアアイスダンスカップルとして、第1回大会以来となる優勝を成し遂げた。次にタリ/ラフォルナラ組が懸けるのは、もちろんイタリア史上初の世界ジュニアアイスダンス制覇。母国開催の五輪出場目指して、19歳と20歳の2人は、来季は完全シニア転向を予定している。
アイスダンス大国アメリカも黙ってはいるまい。世界ジュニアでは過去10大会中、6回で、米国カップルが頂点に君臨してきた。今大会にも、ただアメリカだけが、最大3組を送り込む。
中でもカタリナ・ウォルフコスティン/ディミトリー・ツァレフスキー(アメリカ)の表彰台が有力視される。女性が前パートナーとすでにシニア転戦を行っていたこともあり、昨季のチーム結成と同時に、シニアとして活動開始。ただし今季の年齢ルール変更をきっかけに……伊組のジュニア残留が可能となったように、同組もジュニア中心の活動を選んだ。GPファイナルでは嬉しい銀メダル獲得。ちなみにシニア世界選出場のミニマムさえ持っており、今季シニアとして出場した全米選手権では、昨世界ジュニア王者組を上回る7位に食い込んでいる。
全米ジュニア選手権を制したハナ・マリア・アボイアン/ダニル・ヴェセルキン(アメリカ)は、結成1年目にして……14歳と17歳という凄まじい若さで、早くも世界ジュニアへの挑戦権をつかみとった。対するキャロライン・マレン/ブレンダン・マレン(アメリカ)にとっては、競技パートナーとして8年間、兄妹として19年間かけて築き上げてきた一体感が強みだ。
1年前の世界ジュニア3位で、ジュニアGPファイナルも2年連続3位と、ダルヤ・グリム/ミハイル・サヴィツキー(ドイツ)は不動の3番手につけている。コーチ変更やシーズン途中のプログラム変更と、今季は意欲的に成長を追い求めてきた。実は男性が背中の痛みに悩まされ、今大会はぎりぎりまで欠場も考えたとのこと。2年前のワールドジュニアは、女性側の食中毒で、フリーダンス棄権を余儀なくされている。今大会もまずは健康第一で、プログラム2本をしっかり滑りきりたい。
パーソナルベスト自体は、GPファイナル4位のイリナ・ピドガイナ/アルテム・コヴァル(ウクライナ)が上から3番目。1年前の世界ジュニア初挑戦は転倒が響き15位で終えたが、今年は表彰台を狙える位置につけている。またすでにジュニアワールド4回目というセリーナ・フラジ/ジャンアンス・フルノー(フランス)は、9位→6位→4位と着実に順位を上げてきており、今年はさらに上を目指せるか。
岸本彩良/田村篤彦(日本)は、1年前、世界ジュニア初出場で12位に飛び込んだ。今季は少し得点が伸び悩んでいるが、正確さが求められるパターンダンス自体は、レベルも「Y」の数も確実に伸ばしている。人生2度目の大舞台でも、持ち前のスピード感と日本人離れした大胆な表現力とで、チャーミングな魅力をふりまきつつ、未来へとつながる経験を持ち帰ってほしい。
文:J SPORTS編集部
J SPORTS 編集部
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
4月21日 午後7:00〜
-
【先行】プリンスアイスワールド 2024-2025 A NEW PROGRESS ~BROADWAY ROCKS!~ 東京公演
2月21日 午後3:50〜
-
【限定】第62回 全日本スキー技術選手権大会 スーパーファイナル
3月9日 午前8:50〜
-
フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋 【浅田真央 前編】
2月25日 午後3:55〜
-
アルペンスキー FIS ワールドカップ 2024/25 男女 スラローム サンバレー/アメリカ(03/27)
3月27日 午後11:45〜
-
【先行】第45回全国中学校スケート大会 フィギュアスケート競技 女子 ショートプログラム①
2月2日 午前7:50〜
-
3月8日 午前8:55〜
-
【限定】第62回全国中学校スキー大会 アルペン競技 男子ジャイアントスラローム
2月4日 午前9:20〜
J SPORTSで
フィギュア スケートを応援しよう!