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フィギュア スケート コラム 2020年7月1日

【髙橋大輔選手スペシャルセレクション】世界と日本が連帯した愛に満ちた2011年大会。自身の円熟と、日本の未来・羽生の覚醒を見た2012年大会。

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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ISUフィギュアスケートアーカイブ 2011年 世界選手権 男子シングル #5

昨年末でシングルスケーターとしてのキャリアに別れを告げ、新たにアイスダンサーとしての道を歩み始めた髙橋大輔選手。

そんな髙橋選手のこれまでの偉業にオマージュを捧げ、これからの活躍にエールを贈るため、J SPORTSでは、出場大会を厳選した「ISUフィギュアスケートアーカイブ」と「ISUグランプリファイナルハイライト」をお届けしています。

7月にピックアップするのは2011年と2012年の世界選手権。東日本大震災から1ヶ月後にモスクワで行われた激動の大会と、髙橋選手と羽生結弦選手の同時表彰台が実現した思い出深い大会です!

2011年世界選手権:再び立ち上がる強さを

あの春を忘れない。ロシアが、フィギュアスケート界が、日本への強い連帯を示してくれたあの世界選手権のことを、フィギュアスケートファンとして忘れることなどできるはずがない。

2011年3月11日、東日本に未曾有の大震災が襲いかかった。東京・代々木体育館で予定されていたフィギュアスケート世界選手権開幕の、わずか10日前の悲劇。14日に中止が発表され、24日にはモスクワでの代替開催が決まった。

そして4月27日。迎えたモスクワでのオープニングセレモニー。純白のスケートリンクの真ん中に、真っ赤な日の丸が映し出された。スケーターたちは長い黙祷を捧げ、プーチン首相自らが、日本に向けた応援メッセージを述べた。

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さらに会場スクリーンに映し出されたのは、「日本にささげる詩」。われわれがこの地球上で、ひとつの家族であることを忘れないで。こう詩は優しく語りかけた。

日本選手たちにとって、どれほどの励みになっただろう。不安で眠れない日々を過ごし、時にはチャリティーイベントに奔走し、おそらく誰もが心身共に消耗していたはずだ。もちろん出場したすべてのスケーターにとって、決して簡単な戦いではなかった。シーズン最後の決戦に向け、3月末に合わせてきたピークを、さらに1ヶ月維持しなければならなかったのだから。

そのせいだろうか。「集中力を欠いて、ふわふわとしていた」という髙橋大輔は、ショートプログラムで本来の滑りを披露できなかった。ジャンプでは踏切ミスをおかし、得意のステップやスピンでは、ひとつもレベル4の評価を取れなかった。

翌日のフリースケーティングでは、心身「以外」の問題にも突き当たった。スケート靴だ。開催が1ヶ月延期されたせいで、靴交換のタイミングをうまく計れなかった。あれこれ試行錯誤し、新しい靴も試したが、結局は履きなれた古い靴のまま大会に臨んだ。

髙橋がリンク中央に凛々しく立ち、『ブエノスアイレスの冬』の憂いを帯びたノートが流れ出してわずか20秒。冒頭の4回転トーループに向け踏み切った瞬間……左靴に問題が起こる。負荷に耐えきれず、エッジを固定するネジが外れてしまったのだ。

ジャッジに中断を要請し、大急ぎでネジを締め直した。応援の手拍子に乗って演技を再開するも、プログラムに生じた亀裂を、完璧に埋めることなど不可能だった。

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