頂トーク！　フィギュアスケート無良崇人×大畑大介 対談

元ラグビー日本代表の大畑大介さんと元プロテニスプレーヤーの杉山愛さんがナビゲーターとなり、世界の頂点を目指す日本代表の選手に熱いエールを送る「世界頂！ニッポン代表応援TV」。第8回は、ソチ五輪に向けて注目を集めるフィギュアスケートの無良崇人選手が登場する。シーズンイン直前の緊張感漂うなか、ホームリンクの岡山国際スケートセンターで収録が行われました。その一部をご紹介します。

大畑  初めてフィギュアスケートの練習を見学しましたが、やはり勢いがありますね。練習のときに心がけていることは？
無良  本番で急に緊張しすぎると力を発揮できないので、なるべく普段から本番を想定した練習をします。6分練習後に氷から上がって出番を待つ、という本番通りに、いったん時間を置いて氷に乗り、すぐに曲をかけて練習するなど工夫しています。

大畑  今日はショートプログラムの本番の衣装を着ての練習ということですが、目的は？
無良  試着して陸の上で動いてみてもキツいと感じなくても、氷の上でジャンプやスピンをすると動きづらいことがあるんです。それで、衣装を作ってくださる方に見て頂きながら、サイズを調整するのも大事な試合への準備です。太くし過ぎたら見栄えが悪いし、細すぎると動きづらくなります。またストーンの飾りは光って動きに切れがあるように見えるのですが、重たくてジャンプの時に遠心力で振られるので、計算が必要です。機能性と見た目とのバランスが大切ですね。

大畑  無良選手は、お父さんがコーチされていますね。2人で話し合いながらとても良い関係で練習しているように見えます。
無良  子供の時から父親がリンクで教えている姿を見ていたので、自然とスケートを始めました。ただ楽しいだけで滑っていたころは父親に習うのが一番良かったのですが、中学生くらいの反抗期の頃は難しい時期があり、一度他の先生のところに移ったんです。その時に、実はこれまで父に甘えていたんだなということに気づき、また父にコーチをお願いしてからは、2人で話し合いながらいい練習が出来るようになったんです。

大畑  去年からアメリカでも練習しているとのこと。僕も現役時代はカナダに留学した敬遠がありますが、得るものは大きいですか？
無良  去年の夏、NHK杯の選考会でうまく演技できずに漏れてしまったことがきっかけになりました。「自分がやるべきことをやる」のではなく「自分自身を変えよう」と思い、アメリカへ行く踏ん切りがつきました。岡山にいると自分のレベルを分からなかったのが、アメリカでは4回転ジャンプを跳ぶ選手が何人もいて刺激し合いながら練習し、スケートに対する意識が変わった事が大きいです。

大畑  それでは今季のプログラムについてですが、曲調を今までと変えたということですが狙いは？
無良  去年までは、自分自身をプログラムのテーマにして男らしい感じの曲を選んでいました。何かを変える、次の段階に行く、という意味で今年は新しいキャラクターに挑戦します。曲の前半は色気、後半はノリノリという明るいキャラクターです。

大畑  ソチ五輪の日本男子出場枠は3枠ということですが、切符を獲れる自信は？
無良  試合はやってみないと分からないのが事実。1戦1戦、集中するしかありません。まずはグランプリシリーズの2戦でどこまで結果を出せるかが重要です。さらに全日本選手権でいい演技をすることで点数も、さらに上がると思います。五輪は小さい頃からの憧れでしたが、去年フランス杯で優勝し、全日本選手権も表彰台に乗ったことで、やっと本気で意識できるようになりました。自分の夢の舞台でもあるし、父を連れて行ってあげたい場所でもあります。

無良選手の武器は、なんと言っても高さのあるトリプルアクセルと4回転ジャンプ。パワーあふれるジャンパーのイメージが強い無良選手だが、大畑さんも世界と戦ってきた選手同士という気安さからか、対談では家族のこと、行きつけの居酒屋など、プライベートの話でも盛り上がった。五輪シーズンの戦いにむけて、無良選手をより身近に感じられる時間となった。

構成：野口 美恵

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世界、頂！ニッポン代表応援TV   11月7日（木） 午後09:00～午後10:00 J SPORTS 3  初回無料放送
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