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フィギュアスケートの欧州選手権(1月23~29日)がイギリスのシェフィールドで開幕した。
エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)の出場で一気に注目の集まった男子ショートプログラムは、本番を夜に控えた26日朝、メインリンクとなる「モーターポイント・アリーナ」で公式練習が行われた。
前シーズンに国際大会に出場していないため、予選からの登場となったプルシェンコ。23日の予選では4回転トウループ、トリプルアクセル、トリプルアクセル+2回転トウループを成功させた。昨年手術したひざが痛むと言い、「前日には(ひざが痛く)滑れるかどうかさえ分からなかったが、本番では痛みを考えないようにした。ジャンプを決められて嬉しい」とコメント。その存在感をアピールした。その後、本戦までの練習は、ドクターがリンクサイドで待機し、4回転ジャンプを回避するなど、調整レベルの練習を続けている。本戦でどこまでピークを合わせてくるのか、経験と実力ともに十分な元五輪王者の演技に期待がかる。
男子のトップ選手は、第4、第5グループからの登場となる。第4グループは、ミハル・ブレジナ(チェコ)、ハビエル・フェルナンデス(スペイン)、トマーシュ・ヴェルネル(チェコ)、ブライアン・ジュベール(フランス)、フローラン・アモディオ(フランス)らがエントリー。ブレジナは、オフに練習してきたという4回転をショートでは回避し、トリプルアクセルまでに抑える作戦で、堅調な調整を行った。今季勢いのあるハビエルは、ショートで4回転トウループに挑戦する予定で、果敢に4回転の練習に挑んでいた。ヴェルネルも冒頭で4回転トウループを、ジュベールは冒頭で4回転+3回転の大技を準備している。また前回王者のアモーディオは、今季は調子がまだ上がっておらず、ショートでも4回転は回避。ミスのない滑りを目指す。
第5グループは、アルトゥール・ガチンスキー(ロシア)、サミュエル・コンテスティ(イタリア)、アレクサンドル・マヨロフ(スウェーデン)、ケヴィン・ヴァンデルペレン(ベルギー)らが登場。ガチンスキーは、4回転トウループに練習で何度も挑み、ステップアウトながら回りきるところまでは調子を上げていた。ロシア国内選手権ではプルシェンコに敗れただけに、4回転に賭ける意欲は大きい。コンテスティは2年目となる「ハンガリアンマーチ」を優雅に踊り、華麗なステップや高速のスピンなどを披露、演技全体の完成度の高さをアピールした。マヨロフは3回転+3回転などのジャンプを入念に確認。ヴァンデルペレンはトリプルアクセルが半回転になるミスをすると、気持ちがうまく上がらなかったのか、すぐに氷を降りてしまった。
注目の男子ショートは、現地時間の26日13:00(日本時間22:00)から行われる。
野口 美恵
元毎日新聞記者。自身のフィギュアスケート経験を生かし、ルールや技術、選手心理に詳しい記事を執筆している。日本オリンピック委員会広報としてバンクーバーオリンピックに帯同。ソチ、平昌オリンピックを取材した。主な著書に『羽生結弦 王者のメソッド』『チームブライアン』シリーズ、『伊藤みどりトリプルアクセルの先へ』など。自身はアダルトスケーターとして樋口豊氏に師事。11年国際アダルト競技会ブロンズⅠ部門優勝、20年冬季マスターゲームズ・シルバー部門11位。
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