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ラグビー コラム 2025年12月29日

【ハイライト動画あり】リコーブラックラムズ東京、創業者生誕の地で今季初勝利。三重ホンダヒートの猛攻を堅守でしのぐ

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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12月27日(土)、株式会社リコーの創業者・市村清の生誕の地でブラックラムズ東京(BR東京)が今季初勝利をあげた。三重ホンダヒート(三重H)との一戦は、JR鳥栖駅至近の「駅前不動産スタジアム」にて、午後1時5分キックオフで行われた。今季初先発となる三重Hのレメキ ロマノ ラヴァがキックオフを蹴り上げる。ともに開幕から連敗し、なんとしても勝ちたい者同士、激しい戦いが繰り広げられた。

BR東京は試合前日に攻守の要であるNO8リアム・ギルの欠場が決まり、朝日大卒で昨季加入のサミュエラ・ワカヴァカが初先発。愛称サムがいきなり大仕事をする。序盤から攻勢に出ていた三重Hに自陣深く攻め込まれたところで、サムが相手ボールを奪うスティールでピンチを救ったのだ。前半10分、ようやくチャンスをつかんだBR東京はトライライン直前まで攻め込み、ラックからのボールをFBアイザック・ルーカスがPR西和磨を送って西がトライ。SO中楠一期がゴールを決めて、7-0とした。

 

しかし、前半21分、三重HはFBレメキ ロマノ ラヴァ、FLパブロ・マテーラの突進でチャンスを作り、FLフランコ・モスタートがトライ。SOマヌ・ヴニポラがゴールを決めて7-7の同点とすると、40分、自陣のスクラムからNO8アセリ・マシヴォウが左にサイドアタックし、ボールはCTB岡野喬吾から左タッチライン際のWTB山下楽平へ。タッチライン際を駆け上がった山下が、フィールド左中間にボールを蹴ると、岡野が走り込んでキャッチしてトライ。ゴールも決まって、7-14と逆転した。

ハンドリングエラーが多く、攻撃がつながらなかったBR東京は、ハーフタイムで動きを修正。「剛(ごう)コーチ(有賀剛アシスタントコーチ)のおかげ。相手の(ディフェンスの)傾向を教えてくれて、やるべきことが明確になった。あとは楽しむだけだった」。キャプテンのTJ・ペレナラが語った通り、前半は沈黙していたFBアイザック・ルーカスが次々にディフェンスを破り、開始2分、ルーカスのカウンターアタックから得たPKからSO中楠一期がPGを決めて、10-14とする。直後の5分、今度もルーカスの突破から攻め込むと、CTB池田悠希がトライして、17-14と逆転に成功する。

ジャパンラグビー リーグワン2025-26(12月27日)

【D1 第3節-1 ハイライト動画】ブラックラムズ東京 vs. 三重ホンダヒート

後半7分、三重Hの交替HOテビタ・イカニヴェレにモールからトライを奪われたが、10分、ラインアウトからのモールで前進すると、HO大内真がトライして、22-21と再逆転。17分に中楠のPGで25-21とし、21分には、その中楠がタックルを弾き飛ばしながらWTBメイン平にパスを送ってトライを演出。32-21とした。24分に三重Hの交替LOタリフォロフォラ・タンギパにトライを返され、32-28の4点差に詰められたが、その後は粘り強くディフェンス。PR笹川大五がトライを防ぐ力強いタックルを決めたほか、全員で守り続け、終了間際にはトライラインを背負ったディフェンスで中楠とメイン平がダブルタックル。交代出場のフィリックス・カラプがボールに仕掛けて反則を誘い、守り切った。

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BR東京のタンバイ・マットソンヘッドコーチは、創業者の生誕地で勝つことの意義を強調した。「リーグワン初開催の佐賀で、エキサイティングな試合で勝つことができて良かった。チャンスを与えすぎた面はあるが、最後に良いディフェンスを見せてくれた」と勝利を噛みしめた。キャプテンのTJ・ペレナラは端的な言葉で表現した。「勝利をつかむには十分なパフォーマンスでしたが、プレーオフ進出をつかむには不十分でした」。ハンドリングエラーで攻撃が継続できず、連続して反則を犯すこともあった。フラストレーションのたまるシーンも多かったからだ。

惜敗した三重Hのキアラン・クローリーヘッドコーチは、「結果はとても悔しいです。勝利を得るための実力は我々に間違いなくあったと思っていますが、勝ち切る為の実行力・精度が足りなかった。前半いくつかターンオーバーをされるなど、ボールキープの部分でミスが出てしまいました。後半はBR東京のほうが修正し、うまく試合を運んだと思います」と振り返った。勝ったBR東京は、次節、2026年1月10日(土)、ミクニワールドスタジアム北九州でトヨタヴェルブリッツと対戦。三重Hは、1月11日(日)、三重交通Gスポーツの杜鈴鹿でのホストゲームで、クボタスピアーズ船橋・東京ベイと対戦する。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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