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ラグビー コラム 2025年11月28日

関西の大学王者を決めるファイナルマッチ。 天理大の連覇か、京産大の王座奪還か

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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11月30日(日)、東大阪市花園ラグビー場では、2025ムロオ関西大学ラグビーAリーグの最終節全4試合が行われる。全国大学選手権出場枠の3チームは、7節を終えたところで、天理大京都産業大関西学院大が確定。摂南大も最下位が決まった。最終節は6戦全勝同士の天理大と京産大が優勝をかけて戦う。残る4位から7位も、近畿大(勝ち点10)、同志社大(10点)、立命館大(9点)、関西大(8点)の勝ち点差が僅差で、最終順位は最終節の結果次第。Bリーグとの入替戦に出場するチームも摂南大は決まったが、もう1チームは残り4チームすべてに可能性がある状況だ。

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注目の優勝決定戦は、連覇を狙う天理大か、王座奪還を期す京産大か。ここ数年の関西大学ラグビーを引っ張ってきた実力者同士の激突となる。天理大は前節(11月16日)、近大を54-5という大差で退けた。ワークレートの高いWTB平松麟太郎(4年)の先制トライで幸先の良いスタートを切ったものの、その後は有効な攻撃ができず、後半10分を過ぎてから突き放した。SO上ノ坊駿介キャプテン(4年)を軸に素早く前に出る攻撃でディフェンスを崩したが、前半から盤石の戦い方ができたわけではない。

対する京産大も、前節(11月16日)は関西学大FWの圧力に苦しめられ、最後はSH高木城治(3年)が2本のPGを決め、かろうじてリードを保って勝利した。FL伊藤森心キャプテン(4年)は、「(前半は)自分達の形を崩された失点では無く、ミスから自陣深くに入られてモールで押し切られた失点でした」とゲーム運びの課題を口にした。プレーの精度が高まらない課題は抱えており、天理大の圧力の中で精度の高いプレーができるかどうかは勝利の鍵になるだろう。

28日午後に発表されたメンバーを見ると、天理大は前節から先発15名では1名のみの変更。先発していたLO岡崎慶喜(4年)がリザーブに回り、リザーブだった藤岡洸雅(4年)が先発することになった。第4節以降、怪我のために欠場しているハードタックラーのFL川越功喜(3年)は今回も出場せず、今季はHOにポジションチェンジしていた太安善明(3年)がFLで先発。HOは稲嶺翔太(4年)が務める。この布陣は3試合連続だ。SH朝倉達弥(4年)、上ノ坊の不動のHB団でチームを操り、決定力抜群のWTBフコフカ・ルカスらを走らせる。

京産大は前節から先発15名では2名の変更。HOだった平野龍(4年)が6番のFLに移動し、HOには猿渡翔眞(4年)が入る。そして、6番だった石橋チューカが4番のLOに動き、シオネ・マヘ(2年)がリザーブに回った。13番のCTBは吉岡佑真(3年)に代わって平山尚樹(4年)が入った。平山は東福岡高校出身だが、ここまで出場がなく、関西大学Aリーグデビューとなる。京産大の特徴はNO8シオネ・ポルテレ(4年)ら力強い選手でシンプルにディフェンスを切り崩し、攻めるスペースを作っていくものだ。SO吉本大悟(4年)のロングキックで地域を獲得しつつ、FW陣を前に出して戦いたい。

ここまでの戦いぶりでは天理大が優位に見えるが、小松節夫監督は「今までのデータを考えると、うちの方が有利と思われるかもしれませんが、互角だと思います。しっかりとチャレンジし、選手権につながる試合をしたいです」と話す。一方の京産大・廣瀬佳司監督は、「天理大は非常に充実していると思っています。(こちらは)もう一つレベルアップしなくてはいけない。いろいろ課題はありますが、部員81名が結束して素晴らしいゲームが出来るように持っていきたいです」とコメント。互いにチャレンジャーとして戦う意気込みで、優勝決定戦にふさわしい戦いになりそうだ。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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