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史上最強レベルのテストマッチシリーズを控える日本代表は、10月2日(木)、日本代表トレーニングスコッド39名と、予備軍であるJAPAN XV(ジャパン・フィフティーン)のメンバー9名を発表した。25日(土)、東京・国立競技場で行われる「リポビタンDチャレンジカップ2025」のオーストラリア代表戦、そして、11月のヨーロッパ遠征「リポビタンDツアー2025」での4試合は、世界ランキング13位の日本代表よりも順位で上のチームばかり。タフな戦いでチーム力のレベルアップが期待されるが、その前哨戦として行われるのが、「アサヒスーパードライCHALLENGE MATCH 2025」JAPAN XV対オーストラリアA代表だ。
J SPORTS オンデマンド番組情報
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ラグビー日本代表強化試合2025 JAPAN XV vs. オーストラリアA
10月18日(土)午後0:30 ~ LIVE配信
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リポビタンDチャレンジカップ2025 ラグビー日本代表テストマッチ 日本 vs. オーストラリア(10/25)
10月25日(土)午後2:20 ~ LIVE配信
10月18日(土)、大阪のヨドコウ桜スタジアムにて、午後1時キックオフ。エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチは「オーストラリア代表戦や、今後のテストマッチに臨む前に、試合出場時間が必要だと判断した選手たちを出場させる」と話していた。その言葉通り、パシフィックネーションズカップ(PNC)に参加しなかった選手や、PNC、夏のウェールズ代表戦などで出場時間が少なかった選手、日本代表トレーニングスコッドに新しく選ばれた選手などが主体となっている。
キャプテンを務めるのは、日本代表キャップ2を持つFL奥井章仁。新たに日本代表トレーニングスコッド入りしたLOデーヴィッド・ヴァンジーランド、FLタイラー・ポールも先発(ともにS東京ベイ)。JAPAN XVからトレーニングスコッドに追加招集されたWTBハラトア・ヴァイレア(S東京ベイ)、PR古畑翔(埼玉WK)、NO8サウマキ アマナキ(横浜E)も先発する。ポールやヴァンジーランドはリーグワンでそのハードワーカーぶりを証明している。昨季のリーグワンで15トライをあげたSH北村瞬太郎(静岡BR)には持ち前のスピードで密集サイドを駆け抜ける活躍を期待したい。
北村とハーフ団を組むのは、着実に経験を積み上げてきた中楠一期(BR東京)、CTBは怪我から復帰のシオサイア・フィフィタ(トヨタV)と廣瀬雄也(S東京ベイ)が務め、WTBは6月28日(土)のマオリ・オールブラックス対JAPAN XVで2トライをあげた植田和磨(神戸S)が入る。JAPAN XVのメンバーで先発するのは、LO山本秀(BR東京)。そのアグレッシブなプレーで猛アピールとなるか。そして、もっとも注目されるのがFB矢崎由高(早大3年)のメンバー入りだ。開催中の関東大学対抗戦Aではケタ外れのスピードとパワーを見せつけているが、オーストラリアA代表にどこまで通じるか。そのパフォーマンスが楽しみだ。
リザーブ(控え)の8名は、トレーニングスコッド入りしたSO小村真也を除けば全員がJAPAN XVの選手たちだ。リーグワン王者のBL東京で実力を示すPR小鍛治悠太、LO伊藤鐘平がいるのは心強い。同志社大学2年のFL中谷陸人は、5月にNZ学生クラブ代表と戦ったU20日本代表のキャプテンを務め、NO8で先発。その後もJAPAN XVのメンバーに名を連ねており、将来を嘱望される選手だ。この中から、オーストラリア代表戦やヨーロッパ遠征に引き上げられる選手が出てくる可能性もあり、新たなスター誕生は見逃がせない。
対するオーストラリアA代表は、トヨタヴェルブリッツでヘッドコーチを務めた経験もあるサイモン・クロンが率いる。現在はスーパーラグビー・パシフィックのフォースのヘッドコーチだ。キャプテンはレッズのHOマット・フェスラー。オーストラリア代表15キャップを持つ。フェスラーを含め、23人の試合登録メンバーのうち9人がオーストラリア代表経験者という強力なメンバーだ。33キャップを持つNO8ピート・サムの復帰も注目されている。
プレーメイカーのSOはベン・ドナルドソン。フォースのメンバーで代表20キャップ。エディー・ジョーンズによって、2023年のラグビーワールドカップ(RWC)のメンバーにも選ばれたことがある。SO以外のポジションもこなす万能BKだ。ハーフ団を組むSHテディ・ウィルソンは、22歳。元U20オーストラリア代表キャプテンで、RWC1999の優勝メンバー、デイヴィッド・ウィルソンを父に持つ。CTBには昨年のオーストラリアXVでコンビを組んだハミッシュ・スチュワート、ジョーイ・ウォルトンが入る。
WTBティム・ライアンは、2024年のオーストラリア協会の新人賞を受賞した。LOコンビは、代表17キャップのダーシー・スウェイン(身長200cm)と、代表キャップ1の24歳、ジョシュ・キャナム(身長202cm)が入る。「チームは大阪で素晴らしい1週間を過ごしており、準備の整ったJAPAN XVとの質の高い試合になるだろう」とクロンヘッドコーチ。オーストラリアA代表は強力FWを前面に押し出してくるだろう。国際経験の浅い選手が多いJAPAN XVがフィジカルバトルで粘り、素早いテンポで攻撃を仕掛けてスコアできるかどうか。オーストラリア代表戦を占う上でも興味深い戦いになる。
文: 村上晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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