決定力あるチーム同士の戦い。 神戸スティーラーズ、地元神戸で首位・ブレイブルーパス東京に挑む

　

リーグワン・ディビジョン1は他カンファレンスとの交流戦を終え、同カンファレンスの二巡目に入る。各チームのレギュラーシーズンは残すところ5試合だ。毎節僅差勝負が相次いでおり、順位争いは予断を許さない。4月6日（日）の神戸総合運動公園ユニバー記念競技場では、ホストのコベルコ神戸スティーラーズ（神戸S）が、首位を走る東芝ブレイブルーパス東京（BL東京）を迎え撃つ。

第13節を終え、神戸Sは7勝6敗（勝ち点37）の5位でプレーオフ進出圏内の6位以内にとどまっている。前節は27－24でリコーブラックラムズ東京に勝利。イエローカードを2枚受けながら、14人、13人になった時間帯を耐え、逆にトライを奪う集中力を披露した。メンバー発表後に大黒柱のブロディー・レタリックを怪我で欠くアクシデントがあったが、その穴は急きょ先発となった小瀧尚弘が埋め、メンバー全員の奮闘で乗り切った。

ただ、集中力が途切れる場面も多く、ゲームキャプテンを務めたCTB李承信も表情は厳しかった。「難しい状況の中で我慢する力、しっかり耐える力というのは成長できたと思うのですが、後半に入って10点差がつき、相手陣にいる中で自分たちがスコアできなかった精度の低さや規律のところはまだまだ成長できると思います」。

一方のBL東京は、前節、北海道で三重ホンダヒートから9トライを奪い、59－21で快勝した。札幌山の手高校出身のNO8リーチ マイケルも攻守に奮闘。「ホンダの激しいプレッシャーで苦しい時間帯もありましたが、対策を考え、少しずつBL東京の勢いが出てきました。チームにとって重要な試合に勝ち、成長を感じています。来週は神戸スティーラーズ戦で、違うプレッシャーがありますが勢いをもって戦います」と、神戸Sを侮らずに戦うと抱負を述べた。

　

今回のメンバーは神戸Sが前節から先発で5名の変更。FW第一列は3人とも変更し、PRカウヴァカ・カイヴェラタ、HO松岡賢太、PR具智元が並ぶ。BKはSH日和佐篤がリザーブにまわって上村樹輝が初先発。前節負傷退場のWTBアタアタ・モエアキオラに代わっては濱野隼大が今季初先発となる。キャプテンはCTB李承信を務める。

　

対するBL東京も前節から先発で5名の変更がある。PR木村星南、HO原田衛、PRタウファ・ラトゥのFW第一列は強力だ。FLは徳永祥尭に代わって佐々木剛、BKも小川高廣に代わってSH杉山優平が先発復帰。PR小鍛治悠太は欠場するが、おおむね今季の主力が戻った形だ。キャプテンのリーチ マイケル、LOジェイコブ・ピアス、SOリッチー・モウンガ、WTBジョネ・ナイカブラ、FB松永拓朗といった不動のメンバーが並ぶ。

両者は第3節（1月5日）、味の素スタジアムで戦い、32－26でBL東京が接戦をものにしているが勝敗はどちらに転んでもおかしくなかった。ここまでのトライ数はBL東京が72で1位だが、神戸Sも66で3位。攻撃の数字は両チームとも高く、タックルされながらのオフロードパスは、BL東京が165で1位、神戸Sは150で2位。OPTAのスタッツによれば、今季のディビジョン1で相手陣22mライン内への進入1回あたり平均3得点以上を記録しているのは、BL東京（3.6）と神戸S（3.1）だけだ。今回は神戸での対戦となる。互いに攻め合う激闘が期待できそうだ。

文： 村上晃一