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ラグビー コラム 2025年1月31日

昨季は大接戦。7位の三重ホンダヒートが、鈴鹿で2位東芝ブレイブルーパス東京を迎え撃つ

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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2月2日(日)、ディビジョン1の戦いはこの1試合になる。東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)は開幕4連勝で走っていたが、前節、静岡ブルーレヴズに28-34で今季初黒星を喫した。スクラムで圧力を受け、チャンスでトライを取り切れないなど、苦しい展開が続いた。ただ、トッド・ブラックアダーヘッドコーチは悲観的ではなく、「ゲームプランどおりにやっている中で、遂行力が欠けていたと思います」と冷静にコメントした。開幕から5連戦のあと、1週の休みをはさんでの試合で、プレーの精度がどこまで改善しているか注目である。

ホストゲームとなる三重ホンダヒート(三重H)は、前節、19-27で東京サントリーサンゴリアスに敗れ、2勝3敗となった。しかし、トライ数は3対2で勝っており、力の差を見せつけられたわけではない。大事なところでミス、反則で相手にチャンスを与えていた。こちらも、この2週間での改善が見られるかどうか。三重HとBL東京は昨季2度対戦してBL東京が2連勝しているが、鈴鹿(三重交通Gスポーツの杜)で対戦した2024年4月21日は、8-7という1点差の死闘だった。

このとき、キアラン・クローリーヘッドコーチは「ガソリンのタンクを空っぽにするまでプレーをしてくれた」と雨中戦のなかで戦い抜いた選手たちをねぎらった。力を出し切って戦ってきたからこそ現在の成長がある。この試合では、怪我をしていたパブロ・マテーラが、2023年のラグビーワールドカップ・フランス大会以来の公式戦出場でファンを沸かせている。

 

1点差の接戦以来の対戦となる両チームのメンバーを見て行こう。三重Hはパブロ・マテーラがキャプテンとして6番を背負い、前節は怪我で欠場したLOフランコ・モスタートと、WTBレメキ・ロマノ・ラヴァが復帰する。2人以外にも、LOマーク・アボット、CTBフレイザー・クワーク、WTB(14番)でFC・デュプレッシーが先発復帰。そして、怪我のマヌ・ヴニポラに代わって、昨季までBL東京でプレーした中尾隼太がSOで先発する。各選手の特徴を知り尽くしたBL東京に対して、中尾がどんなゲームリードを見せるか興味深い。

 

対するBL東京は前節から先発は2名の変更のみ。ワーナー・ディアンズが欠場し、伊藤鐘平がLO(4番)に入り、ジェイコブ・ピアスが4番から5番に移動した。WTBは桑山淳生に代わって今季初出場となる濱田将暉。キャプテンのNO8リーチ マイケル、SOリッチー・モウンガら経験豊富な選手たちがチームをどう蘇らせるか。

前回の対戦は接戦だったが、三重HはBL東京にはリーグ戦で4連敗中だ。両チームの特徴を数字で示すと攻撃面の差が明らかになる。OPTAのスタッツでは、BL東京の今季のラインブレイク数は、ディビジョン1最多の56回、三重Hは19回。ラインブレイクとは、ラン、キック、インターセプトで最初にディフェンスラインをブレイクした回数のこと。また、BL東京のボールキャリー1回あたりの平均ゲインメーター4.5もディビジョン1トップで、三重Hの3.1はワースト。この攻撃力の差を三重Hがどう覆すか。効率よく得点し、スクラム、ラインアウト、そしてディフェンスでプレッシャーをかけ続けたい。圧力が緩くなればBL東京のスコアが伸びるということになるのだろう。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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