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難しい角度のゴールを決めた京都工学院SO杉山
12月30日(月)には「花園」こと、104回目を迎える全国高校ラグビー大会が、大会3日目を迎え、2回戦16試合が行われた。Aシード3、Bシード10のシード13校は、初戦を迎えた。
第1グラウンドでは最多の6試合が行われた。連覇を狙うAシードの桐蔭学園(神奈川)は、合同練習をよく行っている流通経済大柏(千葉)の挑戦を受けた。桐蔭学園は前半5分にWTB(ウイング)草薙拓海(3年)のトライで先制。
しかし、ディフェンスの出足の良い流通経済大柏も、CTB(センター)寳起慎之助(3年)のトライで同点に追いつく。その後も果敢に攻める流通経済大柏だが、追加点を挙げることができなかった。
一方の桐蔭学園はチャンスにしっかりと2トライを挙げて、後半もキャプテンのFL(フランカー)申驥世(3年)の2トライを挙げるなど、4トライを重ねて48-7で順当に勝ち進んだ。
抽選の結果、3回戦に進出した大分東明
第2試合は九州勢同士の対戦となり、Bシードの大分東明(大分)が、高鍋と対戦した。前半、大分東明はNO8(ナンバーエイト)セニビツ イリエサ(3年)の2トライなどでリードするが、高鍋はそこからHO(フッカー)高山成王(3年)らのトライで、3トライを返して逆転。前半を折り返した。
後半も高鍋はCTB甲斐瑛心(2年)のトライでリードを広げるも、残り10分で大分東明がボールを展開。途中出場のPR(プロップ)ガロビィ イオセフォ(3年)のトライで同点に追いつく。試合はそのまま、26-26でノーサイド。抽選の結果大分東明が3回戦に進出した。
第3試合は東海大大阪仰星(大阪第2)と、前回大会ベスト4の佐賀工業(佐賀)が激突した。膠着した状態が続いたが、前半18分にノーシードの佐賀工業がFB(フルバック)岩屋武琉(2年)のPG(ペナルティゴール)で先制して折り返す。
さらに後半早々、佐賀工業がラインアウトからモールで攻め、最後はSO(スタンドオフ)岩田大司(3年)がグラウンディングし10-0とリード。しかし、Bシードの東海大大阪仰星は後半残り15分で、PR濱田素良(3年)、FB隅田陸斗(3年)と2トライで、14-10と逆転に成功。3回戦に駒を進めた。
第4試合は優勝候補筆頭の大阪桐蔭(大阪第1)が、九州の強豪・長崎北陽台の挑戦を受けた。大阪桐蔭は前半早々にWTB須田琥珀(2年)のトライで先制し、その後もテンポよく得点を重ね20-0と大きくリードして前半を折り返す。
長崎北陽台も、終盤にFB山口幸信(3年)、LO(ロック)田崎凛太郎(3年)の2トライで反撃したが、後半も4トライを奪った大阪桐蔭が、Aシードの貫禄を見せて44-12で快勝した。
第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会
【ハイライト動画】2回戦 大阪桐蔭 vs. 県立長崎北陽台|優勝候補の「白い旋風」が駆け抜ける
第5試合は常翔学園(大阪第3)が高知中央(高知)と対戦した。地力に勝る常翔学園はFW(フォワード)、BK(バックス)ともに前に出続けて、前半から7トライの猛攻を見せた。
結局、WTB藤間悠太(3年)のハットトリックなど、大量13トライを挙げ、81-14で常翔学園が快勝した。高知中央も後半にラックから、NO8ヒキラ サムエラ(2年)が2トライを奪い意地を見せた。
石見智翠館のキャプテンNO8祝原
最後の試合はAシードの石見智翠館(島根)が、同じ中国地方のライバルである尾道(広島)の挑戦を受けた。石見智翠館が序盤から主導権を握り、SH柴崎允希(3年)のトライで先制すると、CTB近藤漣汰(3年)、主将のNO8祝原久温(3年)らがトライを重ね、ディフェンスでも粘る尾道に得点を許さず、23-0で3回戦に進んだ。
◆第1グラウンドの結果
☆:Aシード、★;Bシード
○桐蔭学園(神奈川☆)48-7 流通経済大柏(千葉)●
△高鍋(宮崎)26-26 大分東明(大分★)△
※抽選で大分東明が3回戦に進出
○東海大大阪仰星(大阪第2★)14-10 佐賀工業(佐賀)●
○大阪桐蔭(大阪第1※)44-12 長崎北陽台(長崎)●
○常翔学園(大阪第3★)81-14 高知中央(高知)●
●尾道(広島)0-23 石見智翠館(島根☆)○
第2グラウンドでは5試合が行われた。2回目の出場で初戦を突破した山梨学院(山梨)は東北の強豪・秋田工業(秋田)と対戦。山梨学院は前半、FB篠原悠士(3年)の2トライなどで3トライを奪ってリードすると、後半も終始主導権を握り続けて、秋田工業をWTB近藤龍之介(2年)の1トライに抑え、38-7で勝利し、初の年越しを決めた。
北関東対決を制した國學院栃木
第2試合は北関東勢同士の対戦となった。明和県央がWTB丸山貞(3年)のPGで先制するが、Bシードの國學院栃木が、WTB井戸川ラトレル(3年)の2トライなど前半に7トライ。さらに後半も2トライを挙げ、明和県央をノートライに抑え、59-3で快勝。3回戦へ進出した。
第3試合はノーシード同士が対戦した。倉敷(岡山)が前半から主導権を握り、NO8横山仁道(3年)のハットトリックを含む10トライを挙げる。一方で倉敷は、近大和歌山(和歌山)の反撃を、SO森悠真(2年)のインターセプトからの1トライに抑え、65-7で快勝。うれしい初の正月越えを果たした。
第4試合はBシードの茗溪学園(茨城)が、古豪の盛岡工業の挑戦を受けた。前半から展開ラグビーに長けた茗渓学園が、WTB大野陽世(3年)の4トライなど、14トライを挙げて圧倒。86-0と完封勝ちで3回戦に駒を進めた。
第5試合もノーシード同士の対戦となった。東海大静岡翔洋(静岡)が、WTB青木佑弥(3年)、SH(スクラムハーフ)朝日健太(3年)のトライでリードしたが、関商工は3トライを返して逆転に成功。キャプテンのFB堀元喜(3年)のPGを加えて突き放し、24-14で9大会ぶりの3回戦進出を決めた。
◆第2グラウンドの結果
○山梨学院(山梨))38-7 秋田工業(秋田)●
●明和県央(群馬)3-59 國學院栃木(栃木★)○
○倉敷(岡山)65-7 近大和歌山(和歌山)●
●盛岡工業(岩手)0-86 茗溪学園(茨城★)○
●東海大静岡翔洋(静岡)14-24 関商工(岐阜)○
2トライを挙げた國學院久我山のHO笠井
第3グラウンドでも5試合が行われた。第1試合は國學院久我山(東京第2)が、日本航空石川(石川)と対戦した。國學院久我山がHO笠井大志(3年)の連続トライでリードするなど、安定した試合運びでトライを重ね、日本航空石川をNO8カイアヌアヌ セニセニ(3年)の1トライに抑え、32-5で勝利し3回戦へ駒を進めた。
第2試合はBシードの中部大春日丘(愛知)が、9大会ぶりの出場となった京都工学院(京都)と激突した。前半は京都工学院のペースだったが、両チーム得点を挙げることができず0-0で折り返した。
後半、京都工学院がSO杉山祐太朗(2年)のPGで先制すると、中部大春日丘もNO8坂口湊眞(2年)のトライで一時は逆転に成功した。しかし、京都工学院がラインアウトからモールで、HO川口士央(3年)が連続トライを奪って逆転。京都工学院が15-7で接戦を制し、シードバックで年越しを決めた。
第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会
【ハイライト】2回戦 中部大学春日丘vs. 京都工学院|京都工学院がシードバック!
第3試合もノーシードの報徳学園(兵庫)が、Bシード校の目黒学院(東京第1)に挑んだ。報徳学園はWTB村田一眞(2年)の2トライなど、4トライを重ねて28-0リードして前半を折り返した。
後半、目黒学院はNO8ロケティ ブルースネオル(2年)、FL阿部史門(2年)のトライで追い上げたが、そのまま報徳学園が前半のリードを守り切って、28-12で勝利。シード校を倒して3回戦進出を決めた。
初戦に快勝した東福岡
第4試合は前大会準優勝でBシードの東福岡(福岡)が、光泉カトリック(滋賀)と対戦した。接点で上回る東福岡は、キャプテンのNO8古田学央(3年)、HO須藤蒋一(2年)が、それぞれ2トライを挙げるなど、計7トライをマーク。守っては相手を1PGに抑えて47-3で快勝し、順当にベスト16入りした。
第5試合は互いにディフェンスに強みを見せる昌平(埼玉)と天理(奈良)が対戦した。ディフェンスで勝ったBシードの天理が、FL平岩悠三(3年)のハットトリックなどで得点を重ね、相手をWTB堀内久真(2年)のトライと、PGに抑えて36-8で勝利し、3回戦に進出した。
◆第3グラウンドの結果
○國學院久我山(東京第2★)32-5 日本航空石川(石川)●
中部大春日丘(愛知★)7-15 京都工学院(京都)○
○報徳学園(兵庫)28-12 目黒学院(東京第1★)●
○東福岡(福岡)★47-3 光泉カトリック(滋賀)●
●昌平(埼玉)8-36 天理(奈良★)○
これで年内の試合はすべて終了。大会は元旦にベスト16が激突する3回戦が行われる。
文/写真:斉藤健仁
【1月1日(水)3回戦の試合予定】 ◆第1グラウンド ・10:30 桐蔭学園(神奈川☆)vs. 山梨学院(山梨) ・11:55 京都工学院(京都)vs. 國學院栃木(栃木★) ・13:20 大阪桐蔭(大阪第1☆)vs. 倉敷(岡山) ・14:45 常翔学園(大阪第3★)vs. 天理(奈良★) ◆第3グラウンド ・10:30 國學院久我山(東京第2★)vs. 大分東明(大分★) ・11:55 東海大大阪仰星(大阪第2★)vs. 報徳学園(兵庫) ・13:20 東福岡(福岡★)vs. 茗溪学園(茨城★) ・14:45 関商工(岐阜)vs. 石見智翠館(島根☆)
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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