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6回目の挑戦で花園初勝利を挙げた近大和歌山
大阪・東大阪市花園ラグビー場で、高校ラグビー日本一を決める「花園」こと、第104回全国高校ラグビー大会が開幕。大会第2日となる12月28日(土)はノーシード校同士の対決となる1回戦が、第1~3のグラウンドで計10試合行われた。
第1グラウンドでは4試合が行われた。第1試合は九州の強豪・長崎北陽台(長崎)が城東(徳島)と対戦。長崎北陽台はモールからPR(プロップ)田中俊毅(2年)のトライで先制すると前半だけで5トライを重ね、29-0と大きくリードする。
城東も後半に、SH(スクラムハーフ)田中俊毅(2年)がトライを返すが、長崎北陽台はさらにトライを重ねて10トライをマーク。56-19で快勝した
公立の強豪同士の対戦を制した長崎北陽台
第2試合は朝明(三重)と光泉カトリック(滋賀)が対戦した。地力に勝る光泉カトリックは序盤から主導権を握り続け、CTB(センター)河合元輝(3年)のハットトリックなど、9トライを挙げ、朝明をPR(プロップ)藤井大輝(3年)の1トライに抑えて、62-7で快勝した。
第3試合は開志国際(新潟)と昌平(埼玉)が対戦。昌平が前半にWTB(ウィング)堀内久真(2年)の2トライなどで優位に試合を進め、後半に入ってもトライを重ねた。一方の開志国際は、後半にCTB遠藤夏輝(3年)のトライなどで追い上げたが、昌平が43-15で勝利した。
第4試合は尾道(広島)が名護(沖縄)の挑戦を受けた。接点の強い尾道が、終始試合の主導権を握り、NO8(ナンバーエイト)福田周平(3年)が4トライを挙げるなど、計9トライの猛攻で圧倒し、57-0と快勝して2回戦に進出した。
◆第1グラウンドの結果
○長崎北陽台(長崎)56-19 城東(徳島)●
●朝明(三重)7-62 光泉カトリック(滋賀)○
●開志国際(新潟)15-43 昌平(埼玉)○
○尾道(広島)57-0 名護(沖縄)●
第2グラウンドの第1試合は、花園未勝利の近大和歌山(和歌山)と坂出第一(香川)が対戦。近大和歌山は、父が近鉄の選手だったWTB伊藤吏雄(1年)が2トライするなど、前半の4トライで試合を優位に進め、うれしい花園初勝利を挙げた。坂出第一はCTB中田雅也(3年)がトライを挙げて一矢報いた。
飯田は逆転サヨナラPGを決められず敗退
第2試合は飯田(長野)と優勝2回の古豪・盛岡工業(岩手)が対戦した。飯田がWTB牛山健太(3年)のトライで先制した後は、武器とするモール中心で攻めた。だが、盛岡工業も終盤でキャプテンNO8吉田勇玖(3年)のトライなどで逆転に成功。ラストプレーで飯田は逆転のPG(ペナルティゴール)を決めることができず、そのままノーサイドを迎えた。
第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会
【ハイライト動画】1回戦 長野県飯田高等学校 vs. 県立盛岡工業高等学校
第3試合は山形中央(山形)と東海大静岡翔洋(静岡)が対戦した。山形中央が先制するも、東海大静岡翔洋もすぐに追いつき、前半終了間際にSO(スタンドオフ)堀井涼太(3年)のトライで逆転する。山形中央は後半終盤にキャプテンのNO8菊池駿(3年)のトライで4点差まで迫ったが、東海大静岡翔洋がリードを守って勝利した。
◆第2グラウンドの結果
○近大和歌山(和歌山)29-7 坂出第一(香川)●
●飯田(長野)24-26 盛岡工業(岩手)○
●山形中央(山形)17-21 東海大静岡翔洋(静岡)○
接戦を制した倉敷、デニム風のジャージーがお馴染み
第3グラウンドの第1試合は、倉敷(岡山)と九州学院(熊本)が対戦した。前半、倉敷がPGとキャプテンのSH(スクラムハーフ)若狭正和(3年)のトライでリードするも、九州学院がPR(プロップ)田浦剛成(3年)のトライで1点差まで追い上げた。
後半に入り、九州学院はPR田浦が、2つ目のトライをあげて逆転に成功したが、倉敷はWTB宮崎凜(3年)の2トライなどで再逆転。29-12で勝利を収めた。
第2試合は高知中央(高知)と若狭東(福井)が対戦した。高知中央は前半、CTBフコフカ ルカス(3年)らが3トライを挙げてリード。後半も着実にスコアを重ねて、若狭東をPR寺戸海惺(3年)の1トライに抑えて32-7で勝利した。
第3試合は関商工(岐阜)が倉吉東(鳥取)の挑戦を受けた。接点で上回る関商工が終始相手を圧倒し、NO8各務陽向(3年)のハットトリックを含む14トライで、88-0と快勝。2回戦へ駒を進めた。
◆第3グラウンドの結果
○倉敷(岡山)29-12 九州学院(熊本)●
○高知中央(高知)32-7 若狭東(福井)●
○関商工(岐阜)88-0 倉吉東(鳥取)●
第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会
大会1・2日目で行われた1回戦が終了し、19チームが花園を去った。1日の休みを挟んで12月30日(月)にはシード校13校が登場する2回戦が行われ、「年越し」となるベスト16が決定する。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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