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ラグビー コラム 2024年11月8日

早大5連勝で明大と勝ち点で並ぶか?筑波大が意地を見せるのか。

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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早大帝京大を破り、首位争いが混とんとする関東大学ラグビー対抗戦Aは、11月8日現在、明大が5戦全勝で首位。これを4勝1敗の帝京大、4勝の早大、3勝2敗の筑波大が追う展開になっている。対抗戦グループの勝ち点は、リーグワンとは違い、勝ち=5点、引き分け=3点、負け=1点、ボーナス点は3トライ差以上の勝利、7点差以内の負けに1点を与える方式だ。すべて3トライ差以上で5連勝の明大は30点満点、4連勝の早大は、6点×4で24点。帝京大は早大に負けても1点を獲得し、25点で2位というわけだ。

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11月10日(日)、埼玉県の熊谷ラグビー場では3位の早大が4位の筑波大と対戦する。11月3日の全勝対決で帝京大を48-17で下した早大は、WTB田中健想が5トライ、SO服部亮太が2トライと、1年生が大活躍。特に服部のロングキックはインターナショナルクラスの飛距離で帝京大を苦しめた。スクラムでも優位に立った早大は大いに自信をつけた。対する筑波大は同日、秩父宮ラグビー場で行われた第一試合で明大に0-31という完封負けを喫した。チャンスを作りながらも明大の鉄壁のディフェンスを前に無得点。嶋崎達也監督はセットプレーで圧力を受けたこと、少ないチャンスを失ってしまったことを振り返り、「秩父宮で青山学院戦に負けてから、ここを見据えながら迎えたのですが、思ったようにいきませんでした」と唇をかんだ。

 

夏合宿の練習試合で明大を破った筑波大は下馬評が高かったが、ここまでは苦しんでいる。果たして、早大にはどんな戦いを挑むのだろう。キックオフ48時間前に発表された両チームの試合登録メンバーを見ると、早大は帝京戦から23名変更なし。先週は好機を演出し、つなぎ役に徹したHO佐藤健次キャプテン(4年)、FB矢崎由高(2年)の日本代表コンビが揃って先発。キック、パス、ランとすべてに非凡なスキルを披露したSO服部亮太、決定力あるWTB田中健想も先発する。

 

筑波大は先発15名では明大戦から4名の変更がある。FL出光徹(3年)は前節のリザーブから先発となり、先発した高木海斗(3年)はリザーブへ。BKでは中野真太郎キャプテン(4年)が先発復帰し、大畑亮太(4年)がリザーブ。同じく13番のCTB岡本泰一(1年)がリザーブから先発に上がり、前節ゲームキャプテンを務めた堀日向太(4年)がリザーブに下がった。そのほかFB永山丞(3年)が今季(対抗戦)初のメンバー入り。増山将(2年)がFBからWTBへ移動。BKラインの編成が大きく変わったことになる。

早大の佐藤健次キャプテンは、帝京大戦の勝利を喜びつつ、「きょうの勝利で優勝が決まったわけでもありませんし、まだまだ課題が見つかりました。これからもっともっと練習の雰囲気をあげていきたいと思います」と手綱を緩めなかった。帝京に対しては、服部のキックで地域を獲得し、スクラムでも優位に立って終始主導権を握っていた。筑波大に対しても序盤から圧力をかけるだろう。3トライ差をつけて勝てば6点を加算して、今週は試合のない明大と30点で並ぶ。

対する筑波大も、日本一のという高い目標を掲げてシーズインしながら、このまま後退するわけにはいかない。対抗戦の残り試合の相手は早大、帝京大。思いきりの良い攻撃で波乱を起こしたい。筑波大のリザーブには佐賀工業高校出身の1年生SH井上達木がいる。高校時代、切磋琢磨した友・服部亮太との直接対決も実現すれば見逃せない。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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