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「日本代表の攻撃のほうが優れていることを証明したい」。エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチ(HC)はメンバー発表記者会見できっぱりと言った。アサヒスーパードライ・パシフィックネーションズカップ2024決勝戦は、9月21日(土)、東大阪市花園ラグビー場で行われる。
J SPORTS オンデマンド番組情報
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ラグビー アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ2024 決勝 フィジー vs. 日本(09/21)
9月21日(土)午後6:35~ LIVE配信
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ラグビー アサヒスーパードライ パシフィックネーションズカップ2024 3位決定戦 アメリカ vs. サモア(09/21)
9月21日(土)午後3:45 ~ LIVE配信
準決勝でサモア代表を下し、決勝に進出した日本代表にとってはホームで開催される同大会はなんとしても優勝したい試合だ。しかし、フィジー代表は2023年のラグビーワールドカップ(RWC)で決勝トーナメントに進出し、現在の世界ランキングも10位と確固たる地位を築いている。今大会の準決勝ではアメリカ代表のスクラムを強力な押しで粉砕して流れを作り、SHフランク・ロマニ、SOカレブ・マンツのHB団が攻守にチームをけん引して、22-3で勝利した。ハンドリングエラーが多く、スコアは伸びなかったが、後半はオフロードパスが連続でつながるシーンもあり、そのアクロバティックなパスつなぎは日本代表にとっても脅威になることを感じさせた。
対する日本代表は、準決勝でサモア代表をスピーディーな攻撃で翻弄し、49-27で勝った。SO立川理道、FB李承信という2人のプレーメイカーがパス、キック、ランを織り交ぜて攻撃を組み立て、CTBディラン・ライリー、WTBマロ・ツイタマ、長田智希らを走らせた。SH藤原忍も攻守にアグレッシブにプレー。ジョーンズHCは「彼はアタックが得意なプレーヤーだが、ディフェンスが非常に良かった」と称賛した。FW陣もテストマッチデビューとなったLOエピネリ・ウルイヴァイティがボールキャリー、ラインアウトに活躍し、LOワーナー・ディアンズが貫禄すら感じさせるプレーでFWの軸になった。
決勝戦のメンバーは、先発15名は準決勝と変わらず。PR三浦昌悟、HO原田衛、PR竹内柊平がFW第一列でフィジーの強力スクラムと対峙する。ここで互角に戦えるかどうかは勝利のカギになる。FW第三列は、準決勝で好サポートからトライをあげたFL下川甲嗣のほか、FLファカタヴァ アマト、NO8ファウルア・マキシと攻撃力ある3人が名を連ねる。
リザーブは1人だけの変更。準決勝で交代出場からトライをあげた高橋汰地が怪我のために欠場し、コベルコ神戸スティーラーズの濱野隼大が23番に入った。濱野は出場すればテストマッチデビュー。兵庫県の三田ラグビースクールで4歳からラグビーをはじめ、中学の頃にニュージーランド留学。ロトルアボーイズ高校卒業後にスティーラーズ入りした。ついに夢見ていた日本代表デビューのチャンスをつかんだわけだ。ジョーンズHCはそのパワフルな走りに期待する。キャプテンを務めるSO立川理道は通算60キャップ到達となるが、「正直、あまり気にしていません。このチームで勝つことが大事です」と淡々と語った。フィジーに対しても、FBの李と連動して相手のいないスペースにボールを運びたい。
フィジー代表は準決勝から先発で1名の変更。WTBエペリ・モモから万能BKのイライサ・ドロアセセに代わるのみ。フィジー代表のミック・バーンHCは、かつて日本代表のアシスタントコーチを務めた。「私がコーチをしていた時よりも日本代表はさらに強くなっている。ボールを簡単に渡さないようにしたい」。
世界ランキングは日本代表が13位で格下だが、ジョーンズHCは「我々から戦いを挑む。それに尽きる」と、常に先に仕掛けていくことが勝利のキーポイントだと語った。「ボールを持っているときは、どんどんアタックしていきたい。フィジーはビッグヒットが好きなチームです。フィジーのディフェンスに対してプレッシャーをかけるアタックを仕掛けたい。ディフェンスでもプレッシャーをかけ、フィジカリティ、スピードで我々のラグビーが通用するところを見せたい」。
立川理道キャプテンは言った。「2027年のラグビーワールドカップに向かってチームを作っている段階ですが、今を大切にしないと、その先はないと思います」。与えられた環境の中、このメンバーでベストを尽くす。準決勝よりも成長した姿を見せる。フォーカスするのは優勝カップを掲げること、それだけだ。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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