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ラグビー コラム 2024年7月5日

2週連続の戦いで決定力不足の課題修正なるか。マオリ族の英雄に挑むジャパン・フィフティーン

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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リポビタンDチャレンジカップ2024「JAPAN XV VS マオリ・オールブラックス」第2戦は、7月6日(土)、愛知県の豊田スタジアムで行われる。第1戦は、マオリ・オールブラックスが36-10で勝利。大学生4人を含む若いメンバーでチャレンジしたJAPAN XVはスクラムではプレッシャーをかけ、素早い展開でチャンスを作ったが、ノックオンなど簡単なミスで得点につなげることができなかった。

試合後、エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(HC)は「結果には怒りを持っています。しかし、学ぶことが多かった」と冷静に語った。「(チャンスで)ミスが多かったのはスキルが足りないことに尽きます。プレーの質を上げるしかありません」。日本のミスを切り返してスコアしたマオリ・オールブラックスのロス・フィリポHCは「経験があるということ」と、各選手の状況判断、スキルの高さを端的に表現した。

組織としての速さを意識し、準備した通りに戦おうとするJAPAN XVに対し、マオリ・オールブラックスは試合の中で適応し、モールで揺さぶり、流れの中で出来るディフェンスの穴を見逃さなかった。第1戦は来日まもない試合だったが、今回は準備期間もあり、セットプレーの精度を上げ、選手間のコンビネーションも高まるだろう。JAPAN XVにとっては、さらに難しいチャレンジになる。

 

7月4日午後に発表されたJAPAN XVの試合登録メンバーは、第1戦と大きくは変わっていなかった。それだけ成長が期待されているメンバーであり、ジョーンズHCの「意地を見せろ」というメッセージなのかもしれない。共同キャプテンを務めるHO原田衛、FL下川甲嗣山本凱らFW8人は変わらず。SHは先週先発した小山大輝がリザーブに回って齋藤直人(共同キャプテン)が先発する。SO山沢拓也は引き続き先発し、早大2年のFB矢崎由高は日本代表戦(対イングランド代表)も含めて3試合連続で15番を背負う。ジョーンズHCから急速な進歩を称賛された逸材が、持ち前のスピード、ステップで再びマオリ・オールブラックスのディフェンスを翻弄できるのか。思い切りのいいプレーを期待したい。

14番のWTBはヴィリアメ・ツイドラキから同じトヨタヴェルブリッツ高橋汰地に変わった。リザーブの8名の中では、PR森山飛翔、LO本橋拓馬の帝京大学の2人が外れ、イングランド代表戦に出場したPR竹内柊平、NO8ティエナン・コストリーが入った。そして、高本幹也に代わって日本代表56キャップの立川理道が22番をつけてリザーブ入り。若手の手本となることが期待されており、経験豊富なベテランの存在は選手たちに安心感を与えるだろう。地元トヨタヴェルブリッツからは、1番のPR三浦昌悟、WTB高橋汰地、リザーブの23番でニコラス・マクカランの3名が入った。マクカランはブレイブルーパス東京からの移籍が発表されたばかりだが、あいさつ代わりの好パフォーマンスを見せたいところ。

 

対するマオリ・オールブラックスも先発15名では3名の変更のみ。1番のPRはスーパーラグビーのハリケーンズに所属するポウリ・ラケテストーンズ(182cm、124kg)。第1戦先発のオリー・ノリス(チーフス)はリザーブにまわる。第1戦で先制トライをあげたFLキャメロン・スアフォア(ブルーズ)がNO8に移動し、FL(6番)にはテカマカ・ハウデン(ハリケーンズ)。13番のCTBは第1戦でダニエル・ロナに代わって出場して2トライをあげたラメカ・ポイヒピ(チーフス)が入る。ポイヒピとFLビリー・ハーモン(ハイランダーズ)が共同キャプテンを務める。

6月30日から7月5日まで実施されたJAPAN XV宮崎合宿には、HO坂手淳史、FLリーチ マイケル、SO松田力也、CTBディラン・ライリー、WTBジョネ・ナイカブラほか、日本代表選手たちも合流。第1戦で出た反省を経験ある選手たちとともに、どこまで改善できたか。トレーニングの質も問われる戦いになる。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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