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ラグビー コラム 2024年6月12日

目標は「上手い選手になること」。山沢拓也は求道者のごとく己を磨く。

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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――山沢選手はもともと無口なタイプだと思いますが、埼玉WKはよくコミュニケーションをとるチームです。そこはレベルアップしたのではないですか。
「はい。ラグビー以外では以前と変わりませんが、ラグビーに関しては10番と15番はコミュニケーションが必要なポジションだし、ワイルドナイツのラグビーはコミュニケーションが大事なので、かなり話せるようになったし、ある程度ラグビーも理解できるようになりました」

――新生日本代表の初戦はイングランド代表と対戦します。意気込みを聞かせてください。
「まず代表のラグビーをしっかり理解することが大事です。イングランドのラグビーを理解して対策し、どう勝つかの準備をすると思うので、そこに100%コミットできるようにしていきたいです。今の日本代表は誰が出てもレベルの高いチームだと思います。自分が試合で出る、出ないに関係なく、いろいろな場でチームに貢献できるように役割を果たしたいと思います」

――2022年11月のイングランド代表戦は、山沢選手は10番で出場しました。どんなイメージを持っていますか。
「セットピースで崩されると、日本のやりたいラグビーができません。ディフェンスはものすごく前に出てくるので、そこで受けないことが大事です。しかし、前に出てくるぶん、うまくパスを通せば外側にスペースがあるし、いろいろな場所にスペースができるので、やりようはあると思います」

 

――2027年のRWCへの出場についての思いを聞かせてください。
「正直、あまり意識していません。そういう舞台を目標にしたことがないのです。目の前のことをしていれば、そこにつながって行くかなという感覚はあります。自分にとっての一番のゴールを言えば、『上手くなりたい』ということです。それを追いかけていますね。日本代表合宿は成長できる環境ですから、どれだけ成長できるかは自分次第だと思っています」

――常に反省を繰り返しているのですね。
「そうですね。反省していないときは、あまり良くないときです。満足しているということなので。フラストレーションを溜めることはどの試合でもあります。その根底にあるのは、上手くなりたい、という気持ちです」

山沢拓也は何度も「上手くなりたい」と言った。昨シーズンのリーグワンでは、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦でトライ、トライ後のゴール、PG、DGというラグビーの得点方法をすべて成功させる「フルハウス」を達成。そのスキルレベルは間違いなく日本のトップレベルだ。それでも、本人はさらに精度の高いプレーを追い求めている。目指す選手像はなく、「自分が思う良い選手」になるべく己を磨き続ける。エディー・ジャパンのなかで山沢はどんな役割を果たしていくのだろう。レベルアップしていく姿が楽しみだ。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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