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ラグビー コラム 2024年5月20日

【ハイライト動画あり】ブレイブルーパスが決勝進出! サンゴリアス渾身の挑戦を退ける

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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リーグワン初優勝を狙う両チームによる手に汗握る激闘だった。5月19日(日)、秩父宮ラグビー場には、17,133人の観衆が集った。前日の準決勝は真夏のような快晴だったが、この日は曇り空でときおり雨も落ちた。ともに東京都府中市を本拠地とする東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)と東京サントリーサンゴリアス(東京SG)は手の内を知り尽くした者同士だ。リーグワンの舞台では今季3度目の対戦で互いにどんな手を打つのかが注目された。

レギュラーシーズンで連勝しているBL東京のリーチ マイケルキャプテンは「負けた後のサントリーは怖い」と話した。試合はその言葉通りの展開となる。午後2時5分、BL東京SOリッチー・モウンガのキックオフをキャッチした東京SGがいきなり連続攻撃を仕掛け、WTB尾崎晟也が右タッチライン際を快走。一気にBL東京陣の22mライン内に侵入し、最後はミスでトライを逸したものの攻撃的な姿勢を明確にした。

前半8分、東京SGはSO高本幹也がゴール真正面からドロップゴール(DG)を決めて3点を先制する。ゴールライン直前まで攻め込みながらのDGは、BL東京の分厚いディフェンスを崩し切るのが難しいという証でもあった。東京SGはボールを大きく動かしたかと思えば、高本、SH齋藤直人らが防御背後へのキックを巧みに使いエリア的にも主導権を握る。22分、ラインアウトからモールを押し込んで、HO堀越康介がトライ。高本のゴールが決まって、10-0とリード。序盤は東京SGペースで進んだ。

BL東京は試合直前のウォームアップでCTBセタ・タマニバルが足を痛め、急きょリザーブだったマイケル・コリンズが先発し、眞野泰地をリザーブに入れる。眞野はこの日の朝、メンバー外のハードな練習をこなしていて、サインプレーも直前に頭に叩き込んでのベンチ入りだった。そして、この2人の活躍がチームを救うことになる。29分、コリンズのラインブレイクでチャンスを作ると、流れは一気にBL東京へ。37分には、チャンスのラインアウトのボールをいったん奪われながらプレッシャーをかけ、ゴールラインに攻めって次々にトライを狙って走り込み、最後はLOジェイコブ・ピアスがトライ。10-7とするとなおも猛攻を仕掛ける。前半終了間際にPGチャンスがあったが、「勢いがあったから」(リーチキャプテン)と、ゴールを狙わずタッチキックからのラインアウトで攻め続けた。最終的にトライは取り切れなかったが、この勢いある攻めが後半の逆転につながる。

ジャパンラグビー リーグワン2023-24 D1

【準決勝ハイライト動画】東芝ブレイブルーパス東京 vs. 東京サンゴリアス

後半2分、ハーフウェーライン付近のラインアウトからのサインプレーで、WTBジョネ・ナイカブラが抜け出し、サポートしたFL佐々木剛がトライ。14-10と逆転すると、高本にPGを返されたが、15分、交代出場の眞野が複数のタックラーを次々にかわして抜け出し、FLシャノン・フリゼルがトライして、21-13。24分にはWTB桑山淳生のオフロードパスを受けたナイカブラがゴールラインを駆け抜け、28-13とした。東京SGのLOホッキングスにトライを返されたが、28-20という点差のままノーサイドとなった。

 

試合直後、放心状態のように見えたリーチキャプテンは、「さすがサントリーでした。前回のサントリーとはまったく違った。我慢して勝ったかなと思います」とコメント。敗れた東京SGの高本幹也は「ブレイブルーパスは、80分を通して激しいディフェンスをしてきた。悔しいの一言です」と唇をかんだ。コリンズ、眞野が活躍するなど選手層の分厚さを見せたBL東京だが、出色の活躍だったのが、プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたFL佐々木剛だ。

トッド・ブラックアダーヘッドコーチは佐々木を称賛した。「佐々木は、正確なプレーができる選手で、良いディフェンダーであり、ボールを持てばCTBのような爆発力もあります。優れたスキルセットを持っており、そのすべてを試合で出してくれました」。その佐々木は決勝戦に向けて「東芝らしく、体をバチバチとぶつけるラグビーで日本一になりたい」と意気込みを語った。決勝戦は、5月26日(日)、午後3時5分より国立競技場で、3位決定戦は5月25日(土)、午後12時5分より秩父宮ラグビー場で行われる。

文: 村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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