人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

ラグビー コラム 2024年5月5日

【ハイライト動画あり】2週間後、プレーオフトーナメント準決勝での対戦も決定。ワイルドナイツ完勝。イーグルスは、このままでは終われない。

ラグビーレポート by 田村一博
  • Line

横浜キヤノンイーグルス vs. 埼玉ワイルドナイツ

あらゆるところでワイルドナイツが上回っていた。

沢木敬介監督は試合後、正直な心情を口にした。

5月4日(土)、大分・レゾナックドーム大分でおこなわれた横浜キヤノンイーグルス×埼玉パナソニックワイルドナイツは、43-14でワイルドナイツの勝利。予想以上の差がつく試合となった。

敗れたチームの指揮官に、冒頭のような言葉を吐かせた勝者は、前半からソツなく得点機にスコアを重ねた。

レギュラーシーズンを16戦全勝で終えた。リーグワン3季目で初めてのことだ。

ワイルドナイツの先制点は開始3分。スクラムで圧力をかけて反則を誘うと、SO松田力也がPGを決めた。

その5分後には、相手のドロップアウトのキックを受け、攻める。ピッチ中央に作ったラックの脇を、パスを受けたFB山沢拓也が走り抜けてゲイン。サポートのSH小山大輝がインゴールに駆け込んだ。

10点をリードされたイーグルスが反撃に転じたのは14分だった。CTBジェシー・クリエルがワールドクラスのプレーを見せた。

自陣22メートルライン付近でインターセプトに成功したクリエルは、加速してコースチェンジ。ディフェンダーを目視すると、ボールを外側に持ち替えた。

タックルするWTB竹山晃暉に強烈なハンドオフを見舞う。青ジャージーの背番号14は、ピッチに転がり、クリエルはトライランを越えた。

10-7とされたワイルドナイツは、19分にラインアウトからのモールでゴールに迫ると、SH坂手淳史からのパスを受けたPRダニエル・ペレスがトライ。17-7として、ふたたび差を広げた。

28分にモールからトライを許して17-14と迫られたが、その後は、時間の経過とともにゲームを支配する時間が長くなった。

勝負は前半最後の10分と、後半最初の10分で決まった。

その時間帯に輝いたのが、CTBディラン・ライリーとWTB竹山だ。ライリーは2トライを挙げ、プレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いた。

前半32分のライリーのトライは、相手のこぼしたボールを手にして、一気にチームが攻め上がった後だった。

ジャパンラグビー リーグワン2023-24 D1

第16節ハイライト】横浜キヤノンイーグルス vs. 埼玉ワイルドナイツ

重ねること12フェーズ。その攻撃の最後を、背番号13が巧みなランコースで仕上げた。

36分にはSO松田が防御裏に転がしたキックを好チェイスし、再びインゴールへ。31-14として前半を終えた。

竹山は、前半にクリエルから受けた悔しさを、後半7分にトライを挙げ払拭した。

ラインアウトからの攻撃から抜け出したWTBマリカ・コロインベテをサポートし、パスを受けた後はスピードと巧みなボディーバランスで40メートルを走り切る。

それまでの時間帯も、チームに貢献したい姿勢が強く出ていた。それがトライに結びつき、最高の笑顔を見せた。

そのトライでスコアは38-14となり、決着はついた。

後半15分には今季限りで引退する内田啓介がピッチに入り、最初はWTBのポジションでオフロードパスを通したり、堅実に活躍。終盤は本職のSHとしてのびのびとプレーした。

戦いを終えてワイルドナイツの坂手主将は、「後半を0点に抑えられたことが収穫」と話し、全勝でリーグ戦を終えたことについては、「今シーズンは成長にフォーカスしてきました」と話した。

同じカンファレンスの相手とは、ホスト&ビジターと2回戦う。その2度目の対戦時、一度勝った相手に再び勝つには、どう戦うのか。

そこを追求することが、チームの力を伸ばすことに繋がった。

この試合の結果、ワイルドナイツ(1位)とイーグルス(4位)は2週間後(5月18日)、プレーオフト―ナメントの準決勝で顔を合わせることになった。今季3度目の対戦となる。

連勝した相手に、さらにどう勝つか。これまでやってきたことが、そこでも生きそうだ、

イーグルスのゲームキャプテンを務めたHO中村駿太は、「ワイルドナイツとの差、(それを埋めるためには)何をやらないといけないか分かったことが収穫」とした。

完敗を認めた沢木監督は、冒頭の言葉に続けて、「一発勝負は何があるか分からない。僕らは失うものはない。今日こういう結果になって、火がつかない選手はいない」と話した。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ