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トヨタヴェルブリッツ vs. 埼玉ワイルドナイツ
リーグワン2023-2024のディビジョン1(D1)は第14節を迎える。レギュラーシーズンは残すところあと3節となった。優勝を争うプレーオフトーナメント進出枠は4チーム。首位の埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)、2位の東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)はすでに4位以内を決めた。残るは2チーム。3位東京サントリーサンゴリアス(勝ち点48)、4位横浜キヤノンイーグルス(勝ち点43)が優位に立つが、イーグルスから8位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイまで14点差に5チームがひしめく。残り3試合で最大15点を獲得できるので、どのチームにも数字上の可能性があるわけだ。
6位のトヨタヴェルブリッツ(トヨタV)は勝ち点34。他チームの結果次第だが、残り3試合で最大の勝ち点を積み上げたい。そのトヨタVは、4月20日(土)、ホストゲームとなる瑞穂ラグビー場で埼玉WKを迎え撃つ。両チームは第4節(1月6日、熊谷ラグビー場)でも対戦しており、トヨタVがWTBヴィリアメ・ツイドラキの3トライなどで前半を27-8とリードしながら、後半、5トライを畳みかけられて逆転負けしている。
埼玉WK戦に向け、トヨタVの姫野和樹キャプテンは次のようにコメントした。「埼玉WKは素晴らしいチームであり、成熟度の高いチームです。ディテールを詰めていてスキがない。ベテランと若手がミックスされてバランスもいい。だからこそ、我々は自分たちのラグビーを信じて、それぞれの役割を80分間やり切らなければいけないのです」。前回はやり切れずに逆転された。チームが目指すプレースタイルの理解度は徐々に深まり、12、13節は今季初めて連勝することができた。その勢いを埼玉WKにぶつけたい。
埼玉WK戦に出場するメンバーは、前節(対三菱重工ダイナボアーズ)と先発15名変更なし。姫野キャプテンが7番を背負い、ハードタックラーのFL(6番)ウィリアム・トゥポウ、南アフリカ代表NO8ピーターステフ・デュトイというFW第三列はパワフルだ。SHアーロン・スミス、SOボーデン・バレットのニュージーランド代表HB団がゲームを操り、バックスリー(WTB、FB)は和田悠一郎、山口修平、高橋汰地という生きのいい3人が務める。思い切ってボールを動かしてディフェンスを崩したい。
名古屋に乗り込む埼玉WKは、前節のリコーブラックラムズ東京(BR東京)戦から先発で4名の交代と2名のポジション変更がある。LOエセイ・ハアンガナがリザーブに下がったことで、NO8だったジャック・コーネルセンがLOに上がり、NO8には前節FL(7番)だった大西樹が移動する。そして、7番にはラクラン・ボーシェーが2試合ぶりの先発復帰だ。BKでは両CTBが、ヴィンス・アソ、長田智希のコンビからダミアン・デアレンデ、ディラン・ライリーとなる。FBは野口竜司から山沢拓也に変更だ。どうメンバーを変更しても戦力が同等以上に感じるのが埼玉WK強み。前節は休みだった堀江翔太もリザーブに入り、後半登場することになるだろう。
堀江は今季限りでの引退を表明しており、トヨタVとは最後の対戦になる可能性がある。このことについて姫野は言う。「間違いなく日本ラグビーを引っ張ってきた人です。帝京大学の先輩でもあり、試合ができなくなるのは寂しいです。でも、彼にいい仕事をさせないことが(勝つためには)大切です。後半の埼玉WKの勢いをそぐことができると思います」
Optaのスタッツによれば、埼玉WKはリーグ戦のトヨタV戦では、現在1試合平均19点差をつけて6連勝中だ。数字を見ていくと埼玉WKの攻撃力の高さが目立つ。今季1試合平均のゲインメーター(584m)、同ラインブレイク数(11.1回)及び、ディフェンス突破数(31.2回)はD1でトップ。個人では、ディラン・ライリーのトライ直接関与数は、今季のD1で最多の18(12トライ+6アシスト)、次点は小山大輝の17(4T+13A)。この攻撃力を抑え込むには、トヨタVが効果的な攻撃を多数繰り出せるかどうかにかかってくるだろう。ミスや反則で埼玉WKにボールを渡せば、あっという間に得点されてしまう。
ディフェンス面でも、埼玉WKは高い数字を残しており、ジャッカルでのターンオーバー数の1試合平均3.2回はBL東京に次いで2位。堅守速攻のスタイルはその卓越したターンオーバー能力があってこそ実現する。一方で、トヨタVもジャッカルの名手である姫野を擁する。チームとしてターンオーバーに繋がったタックル数の1試合平均は、BR東京(2.9)に次いで、D1全体2位(2.8)で、トヨタVの強みと言える。タックル後のボール争奪戦はこの試合の大きな見どころだ。立ち上がりから激しいフィジカルバトルが見られるだろう。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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