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ラグビー コラム 2024年2月5日

【ハイライト動画あり】クロスボーダーラグビー2024はスーパーラグビーが快勝スタート。サンゴリアス、序盤に受けに回ってブルーズに完敗

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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リーグワン4強がスーパーラグビーチームと対戦するクロスボーダーラグビー2024は、2月3日(土)、秩父宮ラグビー場で第1戦が行われた。東京サントリーサンゴリアスがニュージーランドのブルーズと対戦。僅差勝負が期待されたが、13,278人の観衆の前で実力差を見せつけられる結果になった。

今季のスーパーラグビーは、2月23日開幕。ブルーズにとってはプレシーズン3連戦の初戦にあたることもあって、勢いのある若手主体の編成だった。リーコ・イオアネケイリブ・クラークなど数名のニュージーランド代表選手は同国ラグビー協会の規定で出場がかなわなかった。選手を常にベストのコンディションでプレーさせるための試合時間のコントロールである。

一方のサンゴリアスも、リーグワンでの負傷者、コンディション調整が必要な選手が多く、堀越康介キャプテン、山本凱中村亮土尾崎晟也ら主力が不在。試合直前の練習で先発予定のWTB仁熊秀斗が負傷し、急きょ河瀬諒介が出場するアクシデントもあった。しかし、田中澄憲監督は、この試合を「サンゴリアスの公式戦として扱い、キャップのつく試合と位置づけました」と、チームとして重要視していると強調した。

12時、ブルーズSOスティーブン・ペロフェタのキックオフで試合は始まった。立ち上がりはブルーズの怒涛の連続攻撃でサンゴリアスが圧倒される。前半4分、ゴール前のラックからLOサム・ダリ―にねじ込まれると、9分、HOカート・エクランドに右コーナーに飛び込まれた。サンゴリアスの自陣での反則、タックルミスが招いた失点だった。15分にもトライを奪われたサンゴリアスがようやくスピーディーな連続攻撃を披露したのは、前半20分あたり。今季加入のアルゼンチン代表SOニコラス・サンチェスが足を痛めながらも果敢にディフェンスのギャップをつき、オフロードパスを決めるなど懸命に流れを引き寄せる。

松島幸太朗(東京サンゴリアス)

前半30分、サンゴリアスはブルーズ陣深く入ったラインアウトからモールを組み、押しきれないとみるやBKが右オープンに展開。サンチェスの背後からWTB江見翔太がライン参加し、FB松島幸太朗につないでトライを返す。松島のステップ、スピードはディフェンスを翻弄し、連続アタックでディフェンスを崩しかけるシーンは多かった。しかし、ブルーズのリアクションが早く、なかなかゴールラインを越えることができない。19-7とブルーズリードで迎えた後半も、3分、6分とブルーズに連続トライされ、主導権を握ることはできなかった。

THE CROSS-BORDER RUGBY 2024 第1戦

【ハイライト動画】東京サンゴリアス vs. ブルーズ

コール・フォーブス(ブルーズ)

サンゴリアスも後半7分に交代出場したCTBイザヤ・プニヴァイが攻守に奮闘。18分には、SH齋藤直人に代わって流大、SOサンチェスに代わって高本幹也を投入してテンポアップ。高本が再三ラインブレイクするなど観客席を沸かせたが、トライを追加することはできなかった。お互いに疲れが見えた終盤はブルーズの個人技が際立つ。後半34分FBコール・フォーブスのトライは、バックフリップパス、タップパスが紙一重のタイミングでボールがつながったものだった。

最終スコアは、43-7。田中監督は「リーグワンは強度の高いリーグになっている。レベルアップしているところを見せたかったので残念。序盤に受けてしまった。ディフェンスの中でどうボールを取り返すか、アグレッシブに前に出るといったマインドを持たなくてはいけなかった」と悔しそうな表情で語った。キャプテンを務めたハリー・ホッキングスは、「サンゴリアスにはもっとできる選手が揃っている。それが80分できなかった。全体に非常に悪いパフォーマンスだった」と厳しい表情で語った。

松島幸太朗は試合後、この対戦の意義についてコメント。「(サンゴリアスには)インターナショナルレベルの経験が少ない選手もいます。フィジカル、スキルの差はあったし、それが体感できたのは、サンゴリアスにとっても、日本ラグビーにとってもプラスだったと思います」。田中監督は「(サンゴリアスが)変わるきっかけになったと、振り返ることができる試合にしたい」と、この敗戦を無駄にしないことを誓った。

文: 村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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