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ラグビー コラム 2024年2月2日

どうなる? スーパーラグビー対リーグワン。ラグビー王国の才能集団ブルーズをサンゴリアスが迎え撃つ

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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ラグビー THE CROSS-BORDER RUGBY 2024 第1戦 東京サンゴリアス vs. ブルーズ

サンウルブズがスーパーラグビーから去って4年。ようやく、スーパーラグビーのチームと日本のトップチームが対戦するクロスボーダーマッチが実現する。現在のスーパーラグビーは南アフリカがヨーロッパに拠点を移し、アルゼンチンも離脱。いまは、ニュージーランド、オーストラリアの各クラブ、フィジーのフィジアン・ドゥルア、そして、サモアとトンガの選手を軸にしたモアナ・パシフィカが参戦している。

プロクラブの世界一決定戦を待望する声は以前からあるが、各リーグの期間が異なっていること、試合数過多になり、なかなか実現しない。今回のクロスボーダーマッチ開催は、将来、日本のリーグワンとスーパーラグビー、ヨーロッパのクラブが世界王者をかけて激突するという夢が広がるものだ。

今回は、ニュージーランドのブルーズとチーフスが来日。昨季のリーグワンのトップ4が戦う。そのオープニングマッチとなるのが、2月3日、秩父宮ラグビー場(東京都港区)で行われる東京サントリーサンゴリアスとニュージーランド最大の都市オークランドを本拠地とするブルーズの一戦だ。2024年のスーパーラグビーは2月23日に開幕する。ブルーズにとっては、大切なプレシーズンマッチでもある。

 

2月1日に発表されたメンバーでは、今季のキャプテンであるLOパトリック・トゥイプロトゥが4番で先発。トヨタヴェルブリッツで1シーズン(2021-2022)プレーしたことがあり、日本のファンにもおなじみだ。3番のPRアンガス・タアヴァオはニュージーランド代表23キャップで左右のPRでプレーできる。2012年にブルーズでスーパーラグビーデビューしたが、2018年から23年までチーフスに移籍し、今季戻って来た。すでにスーパーラグビー100キャップを達成している経験豊富な選手だ。

NO8ホスキンス・ソトゥトゥの父は元ブルーズのWTBでヤマハ発動機でもプレーしたワイサケ・ソトゥトゥ。息子のホスキンスは192cm、106kgのサイズでダイナミックな突進が魅力だ。SOスティーブン・ペロフェタはSO、FBでプレーでき、ニュージーランド代表で日本代表と対戦経験もある(2022年)。卓越したスキルに注目だ。全体に若い選手が多いメンバー編成だが、20歳のWTBケイレブ・タンギタウは7人制のニュージーランド代表で、昨季ブルーズ入り。そのスピードは脅威になる。また、リザーブのルーカス・キャシュモアは、かつてトヨタ自動車でプレーしたエイドリアン・キャシュモアの甥にあたる。ブルーズを率いるのは、今季からヘッドコーチに就任したヴァーン・コッター。ニュージーランド出身だが、フランスのクレルモン・オーヴェルニュ、スコットランド代表、フィジー代表などを率いた経験豊富なコーチだ。

 

迎え撃つサンゴリアスは、LOハリー・ホッキングスがキャプテンを務める。3番のPRで出場するブラッドリー・クーンは練習生としてサンゴリアスに所属。オーストラリア、ブリスベン生まれの22歳。このチャンスをつかめるか。注目は日本代表SH齋藤直人とハーフ団を組むSOニコラス・サンチェスだ。アルゼンチン代表104キャップの名SOだが、今季よりサンゴリアス入りのニュースは世界を驚かせた。

サンゴリアスの公式ホームページのプロフィール欄の「ラグビーをやっていて良かったこと、ラグビーの魅力」には、次のように書かれている。「一方では、尊敬、努力、忍耐、友情、困難に打ち勝つ精神など、人生に生かすべき多くの価値観を教えてくれる。もう一方は、チームのジャージーを着てフィールドに立つことで、信じられないほどのアドレナリンが出ること」。もうこれを読むだけで、この選手のプレーを見たくなるではないか。サンチェスが、中野将伍尾崎泰雅の両CTB、FB松島幸太朗らをどう走らせるのか。正確なキック、ディフェンスのギャップを見逃さないランも見どころだ。

クロスボーダーマッチのひとつの目的として、日本の多くの選手がスーパーラグビーレベルのフィジカル、スキルを経験することがある。それが日本ラグビー全体のレベルアップにつながり、その先の日本代表強化につながるということだ。ラグビー王国ニュージーランドの最高レベルのフィジカル、スピード、スキルに対し、サンゴリアスの選手たちがどんな戦いをするのかを大いに楽しみたい。

文: 村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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