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ラグビー コラム 2024年1月26日

猛勇狼士vs雷神 フィジカルバトルを制するのは、ブレイブルーパスかヴェルブリッツか?

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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トヨタヴェルブリッツ vs. 東芝ブレイブルーパス東京

リーグワン第6節屈指の注目カードだ。第6節は2週にまたがっておこなわれるため、先週末に試合を終えたチームと今週末が試合のチームの試合数が違い、暫定順位となっている。先に試合を終えた埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)は6戦全勝で首位に立つ。これを追うのが、1月27日(土)に試合がある東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)。5連勝(勝ち点23)で2位につける。BL東京と戦うトヨタヴェルブリッツ(トヨタV)は、3勝2敗の勝ち点14で5位だ。

優勝するためにはプレーオフトーナメント出場枠の4位以内に入る必要があり、地元・豊田スタジアムで迎え撃つトヨタVにとって大きなチャレンジだ。試合を前に姫野和樹キャプテンは次のようにコメントした。「(4位以内に入るためには)いまのベスト4を倒していかないといけない。東芝はフィジカルとスピードを生かしたラグビーをしているが、我々も同じようなスタイルを目指している。ここ数年、東芝とはいい試合ができていないので、自分が引っ張って勝ちたい」

 

キックオフ48時間前に発表されたメンバーを見るとトヨタVは、第5節(1月14日、対花園近鉄ライナーズ)から先発で4名の変更。FW第一列はPR三浦昌悟、HO彦坂圭克は変わらず、3番のPRが須藤元樹から崔凌也に。7番のFLが古川聖人からウィリアム・トゥポウに代わる。トゥポウはピーターステフ・デュトイ、姫野とパワフルなFW第三列を編成する。BKではアーロン・スミスが控えに入ってSHで先発はラグビーワールドカップ2023日本代表メンバーの福田健太。SOはボーデン・バレットで前節SOのティアーン・ファルコンはFBにまわる。

 

対するBL東京は、第5節(1月14日、対三重ホンダヒート)から先発で6名の変更。第5節は今季出場機会が少なかった選手、怪我から回復した選手を先発させていた。今節はHOが橋本大吾に代わって原田衛、3番PRは小鍛治悠太から眞壁照男へ。4番のLOは前節先発のPJ・スティーンカンプに代わって、ジェイコブ・ピアスが先発復帰、ワーナー・ディアンズとLOコンビを組む。SH小川高廣、SOリッチー・モウンガのハーフ団は変わらず。WTBは濱田将暉がメンバー外となり、桑山淳生が14番から11番に移動。14番に日本代表のジョネ・ナイカブラが先発復帰する。インサイドCTBは今季大活躍の眞野泰地からニコラス・マクカラン、アウトサイドCTBはセタ・タマニバルがリザーブに下がってロブ・トンプソンが先発。トンプソンは古巣との対戦だ。

ボーデン・バレットとリッチー・モウンガというニュージーランド代表オールブラックス対決に注目が集まるが、バレットは「これは個人の対決ではなく、チームの対決」と多くを語らない。オールブラックスでは、モウンガが10番、バレットが15番でプレーすることが多いが、10番同士で戦う2人の駆け引き、キック合戦は注目だ。リーチと姫野は新旧の日本代表キャプテンであり、クラブのキャプテン同士で対決するのはこれが初めてとのこと。「リーチさんはすごいリーダーです。その姿を8年間、間近で見てきました。でも、グラウンドに入ったらリーチさんをドミネートしてきたいです」。両NO8のバトルは見逃せない。

5連勝のBL東京は昨季に比べてディフェンスが向上した。ディビジョン1では埼玉WKに次いで失点が少ない。アタックに関して、モウンガが卓越したスキルで引っ張っているように見えるが、トッド・ブラックアダーヘッドコーチは今季加入したオールブラックスコンビのFLシャノン・フリゼル、モウンガの活躍についてこう話す。「ここまでの5年間で基礎を積み上げたことで、彼らのベストラグビーができているのです」。リーチの充実、原田やディアンズといった若い選手の勢いあるプレー。チームが上り調子なのは間違いない。

ヴェルブリッツも姫野キャプテンが「自分たちの強みは出せている」と自信を示す通り、Optaのスタッツでは、タックル成功率86%(BL東京は84%)、ディフェンス突破157回(BL東京は143回)、平均ゲイン距離3.9m(BL東京は3.72m)と、多くの数字でBL東京を上回っている。もちろん、勝敗は数字では決まらない。小さなミスや反則が勝敗を分けることもあるだろう。骨のきしむ音が聞こえるようなフィジカルバトル、正確なキック、パスを駆使したディフェンスの崩し合いなど見どころ満載の戦いをお見逃しなく。

文: 村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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