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「接点無双」を掲げる東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)が攻守にフィジカルバトルを制し、東京サントリーサンゴリアス(東京SG)に競り勝った。12月17日(日)、東京都調布市にある味の素スタジアムには、リーグワンのリーグ戦最多の31,953人が集った。前日の日産スタジアムの31,312人の最多記録を一日で塗り替えたことになる。BL東京のキャプテンであるリーチ マイケルは「びっくりしています。スーパーラグビーよりも人気が出ています。これからはリーグワンが世界一のリーグになる。トップ選手、レフリーも集まってくる。昨日もよい試合があって、見ていて楽しいです」とリーグワンの盛り上がりを喜んだ。
午後2時30分のキックオフ直後から両チームは息詰まる攻防を繰り広げた。前半9分、東京SGがSO高本幹也のPGで先制すると、その直後、BL東京は相手陣深く入ったラインアウトからモールを押し込む。これは止められたが、SOリッチー・モウンガが左ショートサイドに走り込んで、WTB桑山淳生につないでトライ。モウンガが難しい角度からゴールを決めて、7-3と逆転した。
16分、高本がPGを決めて7-6とするが、22分、BL東京の圧巻のトライが生まれた。21分、ハーフウェイライン付近左のラインアウトからBL東京が連続攻撃を仕掛ける。縦突進を繰り返したあと、モウンガが右タッチライン際のWTBジョネ・ナイカブラにキックパス。これを10mライン付近で確保したナイカブラは、目の前に迫ってきた東京SGのFBチェスリン・コルビの頭を超えるキックをし、東京SGのWTB松島幸太朗と競り合いながらバウンドしたボールをキャッチしてそのままトライ。日本代表対決に勝って、12-6とリードを広げた。
「お互いの強みは分かっているのに、フィジカルバトルで後手を踏んでしまった」(東京SG田中澄憲監督)。BL東京はボールキャリアーが激しく前に出た。守っても東京SGのボールキャリアーをがっちり抱え込んで簡単にボールを出させず、ボール争奪局面で圧力をかけ続けた。その強さが表現されたのが前半31分のトライだ。東京SGゴールラインに近い相手ボールスクラムに圧力をかけ、ボールを持ち出したNO8サム・ケインにFL佐々木剛、リーチ、モウンガが3人がかりでタックル。ボールを奪いとると、このボールをHO原田衛、PR木村星南がつないでインゴールまで駆け抜けたのだ。オールブラックスのキャプテンからボールをもぎとる力強い得点だった。
ジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン1
【第2節ハイライト動画】東京サンゴリアス vs. 東芝ブレイブルーパス東京
しかし、東京SGも負けてはいない。前半の終盤にようやく連続攻撃を仕掛け、36分、CTB森谷圭介、高本、松島、WTB尾崎晟也とボールがわたり、最後は尾崎がモウンガのタックルを振り切って右コーナーにボールを押さえる。高本が難しい角度からゴールを決めて、スコアは、19-13となる。後半11分、さらに高本がPGを加え、19-16。このスコアに至る過程では、モウンガのノックオンを誘ったFL山本凱のタックルが光った。
その後も両チームが素早い反応で攻守に動き回り、緊迫感ある試合展開となる。後半19分、BL東京が勝負を決めるトライをあげる。PKからの速攻でリーチがゴールラインに迫ったあと、FLシャノン・フリゼルがインゴールにボールをねじ込んだ。モウンガのゴールも決まって、26-16。終盤は疲れもあってBL東京の反則が多くなり、35分、東京SGが高本のPGで7点差とする。その後も猛攻を仕掛けたが、トライチャンスでの尾崎晟也のオフロードパスがスローフォワードとなり万事休す。残り時間、ボールをキープしたBL東京が7点差のまま逃げ切った。プレーヤーオブザマッチは、リッチー・モウンガ。ロングキックで地域を獲得し、好判断のラン、パス、キックでトライを演出する大活躍だった。
勝ったBL東京のトッド・ブラックアダーヘッドコーチは、次のようにコメントした。「リーチキャプテンはじめ選手を誇りに思います。サントリーのような(スピーディーな)チームにはコリジョンのところでプレッシャーをかけないといけない。それがしっかりできました。後半反則が多くなったこと以外は満足です」。リーチキャプテンは、「サントリーはテンポのチームです。接点でしっかり止めて、ラックにさせないようにしました」と狙い通りだったと語った。
モウンガについて問われると、リーチは言った。「モウンガは引き出しが多い選手です。キックも上手いし、ランもいい、判断もいい。でも、もっとFWにこんなプレーをしてほしいとかフィードバックがもらいたい。もっとチームを良くしてほしいです」。世界最高のSOの一人であるモウンガから貪欲に学ぶ姿勢を見せたのだ。BL東京はさらなる成長を目指して、次節(12月24日)のコベルコ神戸スティーラーズ戦に臨む。一方、東京SGは、次節(12月24日)、三重ホンダヒートと対戦する。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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