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ラグビー コラム 2023年11月1日

ラグビー日本代表の堀江翔太、姫野和樹ら、帝京大学OBの6選手が母校で報告会

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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帝京大学OBの6選手が母校で報告会

11月1日(水)、帝京大学八王子キャンパスにて、2023年ラグビーワールドカップ日本代表に選出された同大学ラグビー部OBの6人が参加し「ラグビーワールドカップ2023報告会」が開催された。約1000人弱のファンや学生が訪れ、その内、100人ほどは帝京大学ラグビー部の学生だったという。

ジャパンラグビー リーグワン23/24

登壇したのはHO(フッカー)堀江翔太、坂手淳史、SO(スタンドオフ)松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、HO堀越康介、CTB(センター)中村亮土(東京サントリーサンゴリアス)、NO8(ナンバーエイト)姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)の6人だった。SH(スクラムハーフ)流大選手(東京サントリーサンゴリアス)は所用のため、来場できなかった。

帝京大学ラグビー部 相馬朋和監督

司会進行は、自身も2007年ワールドカップに出場した、帝京大学ラグビー部の相馬朋和監督により行われた。大会で一番印象に残っていることを聞かれてHO堀江は「シェフの西芳照さんが来てくれて、朝昼晩と充実した日本食を食べられた」、HO堀越は「めちゃくちゃ固いフランスパンにあたって、前歯の先がかけた」と、いずれも食に関しての答えだった。

CTB中村亮土(東京サントリーサンゴリアス)

また、CTB中村は「初戦のチリ代表戦、3万人のキャパシティーで1万人日本の方で、日本じゃないかという空気感が忘れられない。試合前の国歌斉唱は、日本としてのプライドを感じて、あの場でしか味わえないことを経験できた」と話した。

HO坂手も「最後のアルゼンチン代表戦は日本とアルゼンチンのファンが、同じくらいの割合だったが、アルゼンチンの応援の仕方、声の出し方、鳴り物などで、すごくアウェイを感じたゲームだった」と振り返った。

SO(スタンドオフ)松田は「最高の雰囲気を、最高の相手との対戦で楽しめた。結果がついてくれば、いいワールドカップになったが、その悔しさは4年後にもっていきたい。あの舞台を楽しめたのが一番の思い出」。

NO8姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)

キャプテンを務めたNO8姫野は「フランスはすごく楽しかった。街並みがすごく綺麗だし、人もめちゃくちゃいいし、ご飯も美味しい。フランスという国に対する考え方や価値観が変わった」と振り返った。

ラグビー日本代表は前回大会を超えるベスト4以上を目標に掲げたが、プール戦敗退に終わった。次回の2027年ワールドカップは再び、上位進出を目標に掲げることになろう。報告会でも、今後の日本代表に求められるものは?という問いがあった。

HO堀江翔太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

それに対して、HO堀江は「個人個人のフィジカルは常に上げていかないといけない。他のチームも上がっているので、どうついていくかが大事。また1人1人の精度、質を上げないと、世界には追いつけない。また、チームではもう少しディフェンスの部分でもっとできる。もっと仕掛けることができれば、もう1段階2段階上にいける」とコメント。

HO坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

HO坂手も「まずは個人だと思う。(個々の能力は)日本代表に選ばれてからどうにかするものではない。日本にはリーグワンあり、大学は大学生のリーグがあるので、そこで100%のプレーし、成長を続けることが大事。日本代表で別の経験をしていろんな経験を経て強くなっていく」と話した。

SO松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

SO松田も「同じプールで戦ったイングランドとアルゼンチンが3位決定戦を戦った。イングランドは準決勝で優勝した南アフリカに1点差だったので、惜しいところにいたと思う。ただ、やっているラグビーの質、内容は違うし、ミスやペナルティをしないで、精度も必要だと実感した。高いレベルのゲームを経験して、強度やプレッシャーに慣れていくことが必要」と話した。

日本代表で一緒に戦いたい仲間は?という質問に対してCTB中村は「痛いところから逃げずに、きつい時にどれだけやれるかという人間が仲間に信頼される。ここにいるメンバーや代表に入ったメンバーは、間違いなくその道を一緒にたどってきたし、信頼できる、その人のために身体を張ろうというメンバーだった」と語気を強めた。

HO堀越康介(東京サントリーサンゴリアス)

ワールドカップスコッドに入っていたが、グランドに立つことができなかったHO堀越は、どういう思いで過ごしていたかを尋ねられて、「グラウンドに立つことはできなかったことは、もちろん悔しかったし、ちょっと辛いと思ったこともあったが、そこまで自分自身悲観的になることもなかった」。

「チャンスがあったら2人(堀江、坂手)に対して、練習でプレッシャーをかけていくというところに、エネルギーや考えを転換してずっとやっていた。自信だけは絶対なくさないで、もっと自分で頑張らないといけないというエネルギーを、どう転換するのかが大事」と率直に話した。

NO8姫野には、次に日本代表に入って来る学生に求められる資質を聞かれて、「帝京大学を卒業した学生は、価値観やリーダーシップに期待しています。チームを引っ張っていくリーダーシップを、グラウンド内外でやってくれればと思う」と話した。

全員での記念撮影

また、会場に来た女性や子どもたちから、「ゴールを蹴っている人以外は、その時何を考えているの?」「どうしてラグビーを始めたの?」などの質問タイムがあり、その後は全員での記念撮影があり、1時間弱の報告会は終了した。

最後に姫野キャプテンが「ワールドカップ優勝を掲げて臨んだが、達成できませんでした。日本代表の夢、目標、文化はレガシーとして受け継がれていきます。たくさんの学生がいると思いますが、これからの主役は君たちだと思います。僕たちが主役ではいけない。これからの日本を、ラグビーを背負っていくという熱意、情熱もって学生生活を送ってほしい」。

「ワールドカップでは僕たちのプレーで感動、勇気を感じてもらったと思います。しかしラグビーはワールドカップだけではありません。リーグワンの開幕がすぐに控えています。選手は精一杯プレーしたいと思うので、ぜひ会場に足を運んでラグビーを楽しんでいただきたい」と挨拶した。

帝京大学ラグビー部の部員と記念撮影

リーグワン所属の6選手は、これからチームに戻り、12月9日の開幕に向けて本格的に準備していくことになろう。また、帝京大学のラグビー部員は4年後、8年後の大会を夢見て研鑽に励むはずだ。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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