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ラグビー コラム 2023年8月25日

【RWC2023出場国紹介:ジョージア】昨年はイタリア、ウェールズに勝利。 実力拮抗のプールCで存在感を示せるか

ラグビーW杯2023出場国紹介 by 村上 晃一
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ジョージアと言えば屈強な肉体を武器にした強力スクラムのイメージだが、現在ではBKラインもスキルフルな選手が揃ってスピーディーにボールを動かすこともできる。ヨーロッパの中でシックスネーションズ(アイルランド、イングランド、ウェールズ、スコットランド、フランス、イタリア)を追う一番手の存在だ。8月21日現在の世界ランキングは11位で、堂々たる実力国である。

その実力を世界に知らしめたのは昨年のテストマッチだ。7月10日にイタリアに28-19で勝利すると、11月6日には南米のウルグアイを34-18で破り、続くサモア戦には敗れたが19-20と1点差の好勝負。そして、11月19日にウェールズ代表を13-12で破ったのだ。シックスネーションズの2つの国から同じ年に勝利をあげる歴史的快挙である。前半は3-12とリードされていたが、ウェールズが若手を多く起用していたこともあり、後半に反撃。最後はスクラムを押し込んでPKを勝ち取り、交代SOルカ・マツァヴァがPGを決めて金星をあげた。勝負を決めたのは得意のスクラムだが、その前にトライをあげたのは、インゴールへのパントからWTBアレクサンドレ・トデュアだった。

ジョージアのラグビー協会は1964年に発足したが、ソビエト連邦の代表チームにジョージアから選手を送る立場だった。ソ連崩壊後の1991年に共和国として独立。1992年にIRB(現在のワールドラグビー)に加盟した。エンブレムは雲間からもれる日光。チームの愛称は「レロス」(同国独自の競技でラグビーに似たレロに由来)。ラグビーワールドカップ(RWC)に出場したのは2003年のオーストラリア大会から。この大会では勝利をあげられなかったが、2007年のフランス大会ではナミビアから初勝利。2011年のニュージーランド大会でもルーマニアに勝った。2015年のイングランド大会ではトンガ、ナミビアに勝ってプール戦3位となり、2019年大会の出場権を勝ちとるなど着実に実績を積み上げている。

ラグビーワールドカップ2019 ウェールズvsジョージア

現在のヘッドコーチは、レバン・マイサシビリ。昨季までサントリーサンゴリアスを率いたミルトン・ヘイグヘッドコーチの下で2018年からアシスタントコーチを務め、2020年からヘッドコーチに昇格した。新型コロナウイルス感染症が重症で2カ月間入院したが回復したという経験を持つ。2019年のRWC日本大会ではウルグアイを33-7で降した1勝のみに終わったが、今大会はその上を狙える力がある。強みはスクラムだが、ラインアウトでも身長2m、体重130kgのLOコンスタンティネ・ミカウタゼ(フランスのバイヨンヌクラブ所属)が威力を発揮する。FWは強豪国と渡り合えるパワーとサイズがあり、BKも昨年のウェールズ戦でトライしたWTBトデュア、ディフェンスのいいCTBメラブ・シャリカゼら質の高い選手が揃う。

今大会は、プールCに所属。このプールは世界ランキングの接近したチームが並ぶ。8位オーストラリア、9位フィジー、10位ウェールズ、11位ジョージア、16位ポルトガルだ。ジョージアは、8月12日にルーマニアに56-6で勝利。圧倒的な攻撃力を見せた。8月26日にはスコットランドと対戦し本大会に臨む。プール初戦は9月9日(日本時間の10日深夜1時)、メイン会場のスタッド・ドゥ・フランスでエディー・ジョーンズヘッドコーチ率いるオーストラリアと対戦する。ここで波乱を起し、順位争いを混とんとさせたいところだ。

文:村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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