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シオネ・ハラシリ(横浜キヤノンイーグルス)
リーグワン初の神奈川ダービーに集った観客は、7,089人。ギオンスタジアム(神奈川県相模原市)で開催されたリーグワンでは最多観客を記録した。神奈川県民3,000名を招待する企画もすぐに満席となり、さらにチケット購入希望者が増える効果もあった。地域に愛されるチームとして着々と地盤と固める三菱重工相模原ダイナボアーズ(相模原DB)の奮闘は注目を集めているということだ。
相模原DBは第10節まで4勝5敗1分け(勝ち点20)の6位。3月12日(日)、ホストチームとして4位の横浜キヤノンイーグルス(横浜E、勝ち点33)を迎え撃った。午後2時30分、横浜EのベテランSO田村優のキックオフでダービーマッチの幕が上がった。序盤は強風の風上に立つ相模原DBが優位に立つ。
前半7分、自陣深くに攻め込まれながらボールを奪い返すと、CTBカーティス・ロナが相手陣深くにボールを蹴り込む。LOリンディ真ダニエルのハードタックルなどで圧力をかけ、横浜Eの田村が蹴り返したボールをキャッチしたところから連続攻撃。最後は神奈川県横浜市出身のPR細田隼都がタックルをかわしてHO宮里侑樹へパス。ゴールラインに迫り、FL坂本侑翼、LOウォルト・スティーンカンプ、WTBタウモハパイ ホネティにボールが渡って先制トライをあげた。SOマット・トゥームアのゴールも決まって、7-0とリードする。
岩村昂太(三菱重工相模原ダイナボアーズ)
前半12分、横浜EのWTB竹澤正祥にトライを返されたが、22分、ゴール前のラインアウトからの攻撃でトゥームアがトライし、14-5と突き放す。29分、相手ボールのラインアウトでボールを奪うと、SH岩村昂太のパスに走り込んだトゥームアがディフェンスを突破。最後は好サポートのFL佐藤弘樹がインゴールに躍り込んだ。これでスコアは、21-5。前半の相模原DBはキックオフ直後からディフェンスラインが激しく前に出て圧力をかけ続けた。たとえ突破を許しても懸命に戻り、前半終盤のピンチもCTBマット・ヴァエガが一人で3人を止めるなど粘り強く戦った。攻めては6割方相手陣で戦うことに成功。トゥームアの強気の縦突破も効果的だった。
ジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン1
【第11節ハイライト動画】三菱重工相模原ダイナボアーズ vs. 横浜キヤノンイーグルス
しかし、後半はまったく逆の展開になる。横浜Eが本来のプレースタイルを取り戻し、NO8シオネ・ハラシリ、WTBイノケ・ブルアらパワフルな選手を前に出して勢いよく攻め始めたのだ。田村のロングキックで一気に陣地を進めるなど、追い風も利用して完全にペースを握る。後半8分、ラインアウトモールからハラシリがトライして21-15に迫ると、16分、相模原DBゴールライン直前のマイボールラインアウトでボールを奪われたものの、インゴールに転々とするボールをLOリアキマタギ・モリが反応よく押さえてトライ。難しいゴールを田村が決めて、22-21と逆転した。続く後半25分、スクラムで反則を誘ってチャンスを作り、FBエスピー・マレーがトライ。その後はキックで相手陣に入り、プレッシャーをかけて相手のミスを誘いながら加点。終了間際には交代出場の小倉順平がトライして、3トライ以上差をつけるボーナス点も獲得する逆転勝利だった。
横浜Eは勝ち点の合計を38とし、東京サントリーサンゴリアスを抜いて3位に浮上した。レギュラーシーズンは残すところ5節あるが、プレーオフ進出の4位以内に向けて、大きく前進したことになる。しかし、沢木敬介監督は手綱を引き締めた。「後半、自分たちのスタイルに戻したのは成長したところですが、前半のうちに修正できないとトップ4と戦うときは命取りになります」。次節は2位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイとの対戦だ。さらに成長した姿を見せ、自信をつけたい。
敗れた相模原DBは勝ち点を伸ばせず、8位に後退した。「前半は我々が風を上手く使ったが、後半はイーグルスが上手く使った」とグレン・ディレーニーヘッドコーチは淡々と話した。「反則、ミスなど改善が必要ですが、選手たちのハードワークを見ることができたし、前半はやりたいラグビーができたことは嬉しく思います。ファンの皆さんも素晴らしい試合を見ることができたのではないでしょうか。ハイレベルのラグビーができれば、多くの人が見に来てくれると思います」。相模原DBはディビジョン1から昇格した最初のシーズンである。毎試合が学びの時間でもあり、成長し続けるしかない。次節(3月19日)は、秩父宮ラグビー場で首位の埼玉ワイルドナイツに挑む。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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