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ラグビー コラム 2023年2月3日

負けられない「複写機ダービー」。 リコーブラックラムズ東京が横浜キヤノンイーグルスに挑む

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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横浜キヤノンイーグルス vs. ブラックラムズ東京

トップリーグ時代から「複写機ダービー」、「事務機ダービー」などと銘打ち、会社をあげての応援で熱い戦いを繰り広げてきた。リーグワンになり、本拠地が東京と横浜に分かれたとはいえ、意識する相手であることは間違いない。ブラックラムズ東京(BR東京)のゲームキャプテンを務める松橋周平も「ダービーマッチという意識はあります。昨季も負けているので負けられない思いが強い」と話す。

ホストゲームとしてニッパツ三ツ沢競技場で迎え撃つ横浜キヤノンイーグルス(横浜E)は、前節、首位の埼玉ワイルドナイツと接戦を繰り広げた。終了間際に逆転されたが、フィジカル面でも引けを取らず、多彩な攻撃で3トライを奪った。沢木敬介監督は選手の奮闘を認めたうえで、あえて厳しい言葉を発した。「このくらいで良いという甘えが、まだあるのかもしれない。痛い目を見て気づくことも大切です」。ただ、グラウンドで的確な判断ができる選手を育てていくのがコーチの役割だと話し、矢印を自分に向けた。悔しい逆転負けから1週間後、どんな戦いを見せてくれるのか注目だ。

横浜キヤノンイーグルススターティングメンバー

2月2日に発表されたメンバーは、ワイルドナイツ戦から先発15人で1人のみの変更。好調のアマナキ・レレイ・マフィが負傷のため戦線離脱し、前節、タックラーを次々に弾き飛ばして逆転トライをあげたシオネ・ハラシリがNO8に入る。ハラシリは、目黒学院高校、日本大学出身の23歳。昨春加入し、FW第三列が専門職ながら今季はFW第一列にも挑戦している。マフィに代わって、パワフルなボールキャリーを何度見せることができるか。その爆発的突破力からは目が離せない。

この他、セットプレーの要になるHOは前節に続いて24歳の三好優作が先発する。川村慎、庭井祐輔というベテランが怪我で不在のためチャンスを得た。「日々のトレーニングでハードワークをしているからこそ、チャンスをつかんだときに良いプレーができる見本のような選手」と沢木監督も称賛する。SHファフ・デクラーク、SO小倉順平のHB団は前節と変わらないが、コンディション不良でメンバーから外れていた大黒柱の田村優がリザーブに入った。交代出場で卓越したスキルを披露するだろう。

ブラックラムズ東京 スターティングメンバー

対するBR東京も前節、クボタスピアーズ船橋・東京ベイと死闘を繰り広げ、最後のPGが決まれば逆転勝利という惜敗だった。無情にもFBマット・マッガーンの最後のキックはゴールをそれたが、チームメイトは「負けたのはガンディー(愛称)のせいじゃない」と駆け寄って労をねぎらった。チームのまとまりを感じるシーンだった。発表された横浜E戦のメンバーは、前節から先発15人で1名のみの変更。PR(1番)谷口祐一郎に代わって西和磨が入る。戦線離脱している武井日向キャプテンの代行で、今節もFL松橋周平がキャプテンを務め、チームを引っ張る。その松橋は、「一人一人のラグビーに取り組む意識が変わり、プロフェッショナルになってきました。いいカルチャーが育ってきたと思います」と話す。

攻撃的なSOアイザック・ルーカス、CTBハドレー・パークスを軸にボールを動かし、WTBネタニ・ヴァカヤリア、メイン平という決定力あるランナーがタッチライン際を快走する。横浜Eに対して、スクラム、ラインアウトを安定させることができれば勝機が見えてくるだろう。スピアーズに敗れた直後、ピーター・ヒューワットヘッドコーチは「絶対にあきらめないチームだということは見せられたと思います」と話した。横浜Eもハードなトレーニングで鍛え上げ、デクラークのアグレッシブな仕掛けで勢いを出してくるチームだ。互いに運動量豊富に攻め、守り、最後まで力を出し切る好試合になるだろう。

文:村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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