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裏方としてダイナボアーズを支える運営側のスタッフからも、ディレーニーHCの人柄を賞賛する声は数多く聞かれる。明るく、情熱にあふれ、常にユーモアを欠かさない。実績ある外国人選手を特別扱いするようなところがなく、誰に対しても分け隔てなく誠実な態度で接する。
高校卒業後に19歳で来日し、当時関東社会人リーグ所属のトーヨコで社員選手として3年半プレーした経験から、ディレーニーHCはコミュニケーションを何より大切にする。自身が発言する際はできるだけ通訳を介さず日本語でしゃべり、たとえばニュージーランド代表5キャップのNO8ジャクソン・ヘモポのような大物に対しても、可能な限り日本語で話すことを求めているという。あるスタッフは、「ジャックス(ヘモポの愛称)はすでに聞くだけならこちらのいったことをほぼ理解できるレベル。日本語検定試験の勉強もしています」と明かす。
もともとファミリー的な空気の強いチームだったが、ディレーニーHCの就任後のダイナボアーズは、一体感がさらに高まった印象を受ける。クラブに携わるすべてのメンバーが同じ方向を向き、それぞれの立場で役割に100パーセント専心できていることが、今季の好調につながっているのは間違いない。
グラウンド上のパフォーマンスで明確に進歩を感じるのは、コンタクト局面でまったく当たり負けしなくなったことだ。ラグビーの原点であるフィジカルバトルで互角以上に対抗できるため、攻守とも余裕を持ってプレーを判断し遂行できる。この点については、昨季最終戦からわずかひと月半後の7月中旬に早々とトレーニングを開始し、体づくりに取り組んできた成果といえるだろう。
シーズン前のインタビューで、ディレーニーHCはこう語っている。
三菱重工相模原ダイナボアーズ
「我々は D1に昇格したばかりのチームです。どこよりも早く始動することで、選手たちはいち早く自分の体を仕上げなければならないと自覚します。もし遅く始動していたら、体を仕上げることに時間をとられて、それ以外の準備が遅れていたかもしれません。また当然ながら、D1ではD2以上に強靭なフィジカリティが求められる。そこで対抗するためのトレーニングもしなければなりません。すべては理由があるからやっているのであり、昇格1年目の今シーズンは、我々にとってこの時間が必要だったのです」
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