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ラグビー コラム 2022年11月4日

いよいよ上位勢同士の直接対決がスタート。関東大学ラグビー対抗戦、明治大×慶應義塾大プレビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
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明治大学 vs. 慶應義塾大学

関東大学ラグビー対抗戦Aグループは10月23日までに第4節を終え、帝京大早稲田大明治大慶應義塾大の4校が全勝を維持。今節からはいよいよ上位勢同士の対戦に突入する。その幕開けとなるのが、11月6日の明治大と慶應義塾大の激突だ(@熊谷ラグビー場、11時30分キックオフ)。

両校の過去5シーズンの戦績を振り返ると、対抗戦の順位は明治大が2017年度の2位から3位、1位、1位、3位に対し、慶應義塾大は2位、3位、5位、3位、4位。大学選手権は明治大が優勝1回(2018年度)、準優勝3回という成績を残している一方、慶應義塾大は出場4回ですべて準々決勝で敗退しており、明治大が優勢だ。ただし対抗戦の直接対決では、慶應義塾大が3勝2敗で勝ち越している。簡単な決着にはならないのが伝統の“慶明戦”の常であり、4年ぶりにともに土つかずの状況で迎える今回の激突も、タイトな接戦になることが予想される。

過去の慶明戦同様にこの試合の最大のポイントともくされるのは、破壊力ある明治大のアタックに対し、慶應義塾大がどこまでディフェンスで粘り強く対抗できるかという点だ。FW、BKのさまざまなポジションに推進力ある選手がそろう明治大が、伸び伸びとボールを動かして攻める展開になれば、勢いを止めるのは難しい。慶應義塾大としては注力してきたブレイクダウンのバトルでひたむきにプレッシャーをかけ続け、自分たちからディフェンスで仕掛けるシチュエーションを作り出すことが、勝利の条件となる。

明治大学

もうひとつの焦点はセットプレーの攻防だ。明治大にとってFW戦はいわば看板であり、特にスクラムでは厳しく圧力をかけてくるだろう。逆に慶應義塾大はラインアウトのうまさに定評があり、分析力を生かして相手ボールをスチールするシーンもたびたび見られる。いかにマイボールを確保し、相手に安定した球出しを許さないか、見応えある戦いが繰り広げられそうだ。

明治大学スターティングメンバー

発表された登録メンバーを見ていくと、明治大は3週前の青山学院大戦から両PRとNO8の3人を変更した。1番は中村公星、3番には古田空が入り、HO松下潤一郎と強力フロントローを形成。LO陣はともに191センチの山本嶺二郎武内慎のコンビだ。両FLは森山雄太、福田大晟の2人で、NO8には木戸大士郎が2試合ぶりに復帰した。

BKは前節と同じ7人で、SH萩原周、SO伊藤耕太郎のHB団に、両CTBは廣瀬雄也とゲームキャプテンの齊藤誉哉石田吉平主将が欠場する左WTBには今節も原口虎太郎が入り、バックスリーは右WTBに秋濱悠太、FB安田昂平という並びとなった。

慶應義塾大学スターティングメンバー

慶應義塾大学も10月16日の筑波大戦からの先発変更は3人。FW第1列は1番松岡勇樹、2番中山大暉、3番鈴木悠太の3人で、両LOは栗田大次郎とアイザイア・マプスアがこれで4試合目のペアでのスタートとなる。左FLはキャプテンの今野勇久で、7番田沼英哲は今季初出場で初先発。NO8は高武俊輔が3戦連続で務める。

山田響(慶應義塾大学)

SHは小城大和で、コンビを組むSOには10月から戦線復帰の中楠一期が前2戦に続いて入った。TB陣は11番佐々木隼、12番永山淳が前節と同じで、13番は1年生の山本大悟、14番は今季初登場の2年生、渡邉匠にチェンジ。FBはチーム随一の決定力を誇る山田響だ。

どちらも自分たちの強みを生かす明確なスタイルを持つチームだけに、敵陣で戦う時間をいかに長くできるかが、主導権を握る上での重要な鍵になる。その点ではキッキングゲームの駆け引きも、勝敗を分ける大きな要素といえそうだ。SO中楠、CTB永山、FB山田と左右の好キッカーを擁する慶應義塾大が、明治大の誇るCTB廣瀬、FB安田らロングキッカーとどのような蹴り合いを展開するのか、興味はふくらむ。

これまでの試合から強度とスピードが大幅にレベルアップするこの一戦は、両校の現在地と今後の可能性を見極める重要な試金石となる。もちろん対抗戦グループの優勝争いという観点でも、それぞれにとって負けられない一番だ。気迫のこもった熱戦を期待しよう。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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