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ラグビー コラム 2022年9月9日

関東大学対抗戦A開幕。昨季2位の早大に、28年ぶりの選手権出場を目指す青学大が挑む

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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早稲田大学vs.青山学院大学

大学ラグビーをけん引するチームがひしめく関東大学対抗戦Aは、9月10日、東京の駒沢公園陸上競技場、北海道札幌市の月寒ラグビー場で幕を開ける。昨季の対抗戦2位の早大は昨季7位の青学大と対戦する。昨年は、61-13、一昨年は47-21でいずれも早大が勝っているが、試合途中までは拮抗した戦いだった。

9月5日(月)に開催された2022年度関東大学ラグビー共同記者会見では、早大の大田尾竜彦監督が「タフな試合になる。青学はみんなで一生懸命にラグビーをするという意志が徹底されている。FWのタックルも強く、低いプレーもある」と警戒するコメント。対する青学大の清水孝哉監督は「早大は大きくて強く、才能ある選手もいる。しかし、対戦する以上は勝てるように準備したい」と意気込みを語った。早大は今季スクラムをレベルアップさせている。青学大はここで対抗できないと苦戦は免れない。

早稲田大学

9月8日午後、両チームの試合登録メンバーが発表された。早大はキャプテンのNO8相良昌彦(4年)、FWの核であるHO佐藤健次(2年)、FL村田陣悟(3年)らおなじみの主力選手に1年生の粟飯原謙が6番のFLで先発する。粟飯原は神奈川県の桐蔭学園出身で、全国高校大会で連覇を達成したメンバー。佐藤健次がNO8で粟飯原がFLだった。入学は佐藤より一年遅れたが、走力もあり、タックルも強い。楽しみな才能が出てくる。SHはルーキーイヤーから堂々たるプレーを披露する宮尾昌典(2年)。

大学ラグビー注目選手!

【動画】早稲田大学 佐藤健次選手への開幕直前インタビュー

SO伊藤大祐(3年)が夏合宿で負傷したのは残念だが、SOは守屋大誠(2年)が務める。守屋は1990年代初頭に早大SOとして活躍した泰宏さんを父に持つ。インサイドCTBは昨季の高校日本一チーム東海大大阪仰星の中心選手だった野中健吾が務める。力強いボールキャリーが魅力の松下怜央(4年)とのCTBコンビでどんなディフェンスの崩し方をするのか楽しみだ。

青山学院大学

対する青学大は、大阪桐蔭時代に高校日本一の経験がある江金海キャプテン(4年)が先発LOとしてチームの先頭に立つ。BKの中心はCTB金澤春樹(4年)。ボールを大きく動かしながら俊足WTB榎本拓真(2年)らを走らせたい。青学大も期待の1年生が出場する。常翔学園出身のHO田中太陽、東福岡でキャプテンを務めたFL八尋祥吾だ。田中は高校時代からHO、NO8どちらでもプレーできた。常翔学園の出身らしく、力強くプレーする。八尋は168cmの身長ながら才能あふれる選手が揃う東福岡のリーダーだった。ワークレートも高く、小さな体で早大FWに挑む。

青学大の今季の目標は、28年ぶりの全国大学選手権出場だ。対抗戦の選手権出場枠は5チーム。しかし、強豪ひしめく対抗戦で5位は簡単ではない。順位は勝ち点制で決まる。勝ち=4点、引き分け=2点、負け=0点、ボーナス点=7点差以内の負け、3トライ差以上での勝ちに1点を追加。順位争いはその後の大学選手権の組み合わせに直結する。両チームがどのように勝ち点を積み上げるかも注目点になる。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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