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FBの3人。左から山中亮平、野口竜司、メイン平
ラグビーワールドカップまで、あと1年あまり。ラグビー日本代表は秋の6連戦に向けて、9月4日(日)に大分・別府に集合し、5日(月)から全体練習を開始した。そして5日の午後、6日(火)の午前中の練習をメディアに公開した。
今秋の日本代表候補は52名。WTB(ウイング)ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)。WTBジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京)の2人はまだ合流していなかったが、50名が別府に集った(ファンデンヒーファーは6日に合流)。
全体練習初日の5日から、36名がアタック&ディフェンスでボールの動かし方、キックやハイパント後の動き、ターンオーバー後のアタックなどを中心に汗を流した。
初回にしてはかなり強度の高い練習だった。キャプテンHO(フッカー)坂手淳史は「予想以上に激しかった。ゲームでも練習でもどっちでも、スタンダードを上げることは大事。そうしないと結果が出ない」と激しい練習を歓迎した。
ラグビーワールドカップ2023 特集ページ
FLリーチ マイケル
中心選手の1人、FL(フランカー)リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)は「1つ前もその前の合宿も初日は暑くて、相当きつかったが、今回はコンタクトも、ランニングボリュームも、前の合宿初日に比べたら全然」と涼しい顔を見せた。また、6日の午前はアタックの戦術確認の時間に当てた。
今回の合宿では、全員がグラウンドに立つのは難しいため、50名(内4~5名はケガ人だという)を3チームに分けて練習しているとのこと。2チームの30名がグラウンドで練習すると、もう1チームはグランド横にあるウェイトルームでコンバットトレーニングなどをやるといった具合だ。ただ、まだ日本代表の戦術に慣れていない選手は、優先的にグラウンド練習に参加させて、ゲーム理解度を高めているという。
ジェイミー・ジョセフHC
練習初日は、早速、朝7時半から16時半ごろまで練習した。ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)は「今の段階は52人の選手を大きなシーズンに向けて準備し、選手層を厚くしていかないといけない。若い選手も、経験のある選手もいて、すごくやる気があって、インテンシティの高いセッションができた。求めているものは高い。(今回の合宿は)5日間ありますが、彼らがそのインテンシティの中で耐えられるか見ていきたい」と話した。
坂手淳史キャプテン
春シーズンに続いて、秋もキャプテンに就任したHO坂手、今回は単独でキャプテンを務めることになった。キャプテンを再び任されることについて、記事を読んで知ったという坂手主将は「自分らしくやりたい。あまり意識せずに、でもチームをうまくドライブしていかないといけない。前回のシリーズでも同じ絵を見るとか、セイムページとかそういう所は意識していたので、継続してやっていきたい」と意気込んだ。
また、今回の合宿では、春シーズンの代表活動に参加していなかった選手が多く参加した。WTB(ウイング)松島幸太朗(東京サントリーサンゴリアス)は、過去2シーズン、フランスでプレーし、春シーズンはケガの影響もあり、今回、2019年ワールドカップ以来となる、日本国内での代表合宿への参加となった。
ケガから復帰のNO8姫野和樹
他にもリーグワンでケガをして、春シーズンの代表活動に参加していなかったPR(プロップ)具智元、LO(ロック)小瀧尚弘(ともにコベルコ神戸スティーラーズ)、初の日本代表合宿参加となったFL(フランカー)下川甲嗣(東京サントリーサンゴリアス)らは元気な姿を見ていた。NO8(ナンバーエイト)姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)は別メニューだが、あと1週間あまりで全体練習に参加できる見込みだ。
大分の日本文理大附属高校出身のPR具は「久しぶりに代表合流して、(高校生活を過ごした大分で)懐かしい気持ちが大きいので力になっている。代表でスクラムが組めて楽しかった。まず、この合宿で試合のメンバーに選ばれるよう、自分のいいところを見せて、試合に出て、1日も早く強いところとやって、いい経験をしたい」と大きな笑顔を見せた。
80~90%くらいの状態まで戻っているというNO8姫野は「代表の練習着を着るとやっぱりワクワクするし、名誉なことなのでうれしい。めちゃくちゃ飢えていますよ。早くジャージーを着て試合がしたい。(10月のオーストラリアA戦は)僕としては、全部出てゲーム勘を慣らしたい」と意気込んでいた。
ジョン・ミッチェル コーチ(右)と話す松島幸太朗
2020年のトップリーグ以来の日本でのラグビーということでWTB松島は「やっぱり湿気がすごい。(フランスとは)違うしんどさがある」と率直に吐露したが、終始、元気な姿を見せていた。
「新しい選手がいて、新鮮な気持ちでやりました。すごく楽しかった。若返ったなという印象。勢いは練習から感じますし、いいプレーもあったので刺激をもらいました。この6ヶ月、ラグビーをやっていなかったので、自分のパフォーマンスを取り戻したい。そしてチームに良い影響を与えたい」。
そして、唯一の日本代表合宿初参加となったFL(フランカー)下川甲嗣(東京サントリーサンゴリアス)は「リーグワンはケガで、最後まで出られなかったので、出られた部分で評価されたのはうれしかった。すごいタフだなと感じている。まず、この合宿で自分の持ち味を出して、アピールして、1つ1つ階段上がっていきたい」と先を見据えた。
ラグビー日本代表は9月、別府で2回、宮崎で1回合宿を敢行し、オールブラックス戦、11月のイングランド代表戦、フランス代表戦の前に、まずは10月のオーストラリアA代表との3連戦に備える。
◆JAPAN XV vs. オーストラリアA代表
・第1戦:10月01日(土)19:00 秩父宮ラグビー場(東京)
・第2戦:10月08日(土)14:00 ベスト電器スタジアム(福岡)
・第3戦:10月14日(金)18:30 ヨドコウ桜スタジアム(大阪)
◆日本代表テストマッチ
・10月29日(土)vs. ニュージーランド 国立競技場(東京)
・11月12日(土)vs. イングランド トゥイッケナム(ロンドン)
・11月20日(日)vs. フランス スタジアム・ド・トゥールーズ(トゥールーズ)
FLリーチは「オーストラリアAとの3試合はすごくありがたい。オールブラックス、イングランド、フランスと世界のトップ3くらいと対戦できる。ワールドカップの準備としてはいい。試合をすると違う課題が出てくるので、その課題をクリアしていくことが大事。勝って自信をつけることも大事だけど、高いレベルのチームやると得るものがたくさんある」と話した。
4試合が控える10月を前に、52名から40名ほどに絞る予定であり、選手たちは、まずは生き残りをかけて厳しいポジション争いに臨む。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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