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ラグビー コラム 2022年8月23日

春の関西王者・京産大 菅平高原で早大との力試しに臨む

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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早稲田大学 vs. 京都産業大学

昨季の全国大学選手権でラグビーファンの強烈なインパクトを与えたのが京産大だった。関西大学Aリーグでは5連覇を狙った天理大を破り、7戦全勝で23シーズンぶりの優勝。大学選手権では準々決勝で爆発的な攻撃力を持つ日大を僅差で下し、準決勝では帝京大と対戦し、鍛え上げたコンタクトの強さ、スクラムで前に出て国立競技場の観客席を大いに沸かせた。最終的に30-37で敗れたが、平野叶翔キャプテンと帝京大の細木康太郎キャプテンの清々しいノーサイドも話題となった。

今季の京産大はその経験を糧に着実に強化を進めている。関西大学春季トーナメント戦でも順当に勝ち上がって決勝では天理大と対戦。両者一歩も引かず、31-31の引き分け、両者優勝となった。この試合では目黒学院高校時代はFWで活躍していたCTBシオネ・ポルテレが1年生ながら抜群の突破力で2トライを奪った。今季注目の選手だ。

京産大は8月23日、菅平高原での練習試合で関東大学リーグ戦1部の日大と対戦し、68-26で快勝した。伝統のスクラムで優位に立ち、ソロモネ・フナキ(2年)、アサエリ・アサエリ(4年)の両LOを軸にボール争奪戦でも優位に立ち、FB竹下拓己(4年)がカウンターアタックからトライを奪うなどテンポのいい攻撃で終始主導権を握った。関東の上位チームである早大との対戦は、秋のリーグ戦に向かって自信をつけるためにも重要な一戦になる。

8/21 早稲田大学 vs. 帝京大学

対する早大は8月21日、大学王者の帝京大と対戦し、28-35で敗れたものの、スクラムも健闘し、ブレイクダウンに圧力をかけるなど6月に完敗した戦いから大幅なレベルアップを感じさせた。NO8からHOに転向した佐藤健次(2年)は、ラインアウトのスローイングでいくつかミスがあったものの、力強いタックル、突進は昨季までの通り。キャプテンのNO8相良昌彦(4年)も良く前に出たし、アウトサイドCTBに起用された松下怜央(4年)はパワフルな突進でディフェンスを何度も切り裂いた。

HO佐藤健次、SO伊藤大祐(3年)が負傷退場したのは気になるところだが、献身的に働く前田知暉(4年)、池本大喜(3年)の両LO、パワーあるFL村田陣悟(3年)、俊足WTB槇瑛人(4年)、昨年から落ち着いたパスさばきでチームをリードするSH宮尾昌典(2年)など主力選手は健在だ。本稿執筆時点でメンバーは明らかではないが、京産大はスクラム、モールに強みを持つだけではなく、ラウシーや、ポルテレなど大学屈指の突破力ある選手を軸に展開力もある。スクラム、ラインアウトのセットプレー、ディフェンスをチェックするには格好の相手だ。

今季の大学ラグビーは王者・帝京大学を早大、明大、東海大などの関東勢が追う展開で、関西の実力は未知数だ。しかし、21日には春に京産大と優勝を分けあった天理大が明大と引き分けており、関西勢の実力も高いことは証明された。早大対京産大も、東西の実力差をはかる上で注目の戦いとなる。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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