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ラグビー コラム 2022年6月23日

期待の山沢拓也、10番で先発。日本代表は、ウルグアイ代表との第2戦に臨む

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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日本代表 vs. ウルグアイ代表

ウルグアイ代表来日第2戦は、6月25日、福岡県のミクニワールドスタジアム北九州で行われる。この6月、日本代表は2チーム制での強化を図ってきた。先週の第1戦は、大分で合宿するNDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド)の選手たちでの編成となったが、今回は宮崎で合宿していた日本代表メンバーで臨む。代表予備軍のNDSに比べて経験豊富な選手が多く、キャップ数の少ない選手もリーグワンでの活躍が高く評価された選手たちだ。ウルグアイ代表第2戦と、7月に行われるヨーロッパ王者フランス代表との2試合はチームを成熟させ、若い選手が日本を背負って戦うテストマッチの重圧を経験するうえで貴重な機会になる。

日本代表 スターティングメンバー

6月23日に発表された試合登録メンバーは、2019年のラグビーワールドカップ(RWC)日本大会で活躍したPR稲垣啓太、HO坂手淳史、FLリーチ マイケルが先発で名を連ね、リザーブにHO堀江翔太、PRヴァルアサエリ愛が控える。このほかはキャップ数こそ少ないが、LOジャック・コーネルセン、SH齋藤直人、WTBシオサイア・フィフィタ、CTBディラン・ライリーなど2019年以降の日本代表の中心選手たち。そして、期待の長身LOワーナー・ディアンズ(20歳)、日本のファンタジスタSO山沢拓也、出場機会を求めて東京サンゴリアスから横浜イーグルスに移籍したCTB梶村祐介らが満を持して先発する。WTBゲラード・ファンデンヒーファーは先発で唯一の初キャップだ。

ジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチは、メンバー発表後、次のようにコメントした。「今回の日本代表には3つのテストマッチがあり、メンバーを考えながら準備してきました。すべての選手にとって自分たちを試す良い機会になります。ウルグアイ代表は第1戦に敗れていることもあって激しくファイトしてくるでしょう。タフな戦いになります。その中で、トレーニングで培ってきたコンビネーションが出せればと思います」

2023年のRWC本大会に向けて、テストマッチの数が限られるため、たくさんの選手を試す機会はない。リーグワンで一貫して質の高いプレーを続けた選手を絞り込み、ウルグアイ代表戦、フランス代表戦でテストマッチでのパフォーマンスを評価しながら、チームを成熟させていく狙いがある。チームを操る立場のSOは、山沢ほかリザーブに入った李承信、今回はメンバー外の中尾隼太がいる。誰がRWC2023のプレーメイカーになるのか。そのほかのポジションも競争は激しい。インサイドCTBでチャンスを得た梶村にとっても中村亮土不在のなかで大切なアピールの場になる。「(23人中)4人が初キャップで、アジアでのテストマッチにしか出ていない選手が半分ほどいます。経験ある選手が引っ張ってほしいですね」(ジョセフHC)。

ウルグアイ代表 スターティングメンバー

対するウルグアイ代表は第1戦から先発で4人の変更がある。先週、交代出場で反撃のトライをあげたLOディエゴ・マニョが5番で先発し、99キャップ目を獲得する。後半4分に交代出場したベテランPRファン・エチェベリアも先発。両WTBは初キャップのバウティスタ・バッソ(21歳)、先週、交代出場だったファンマヌエル・アロンソ(20歳)が務める。先週の後半36分、好サポートからトライをあげた小さなNO8マヌエル・アルダオ(175cm、95kg)、キャプテンのアンドレス・ビラセカ、ニコラス・フレイタスという経験豊富なCTBコンビは前節に続いて先発し、チームの軸になる。

互いにRWC2023に向けて選手層を厚くしようとしており、今回のメンバーで精度の高い組織プレーができるかどうか。世界ランキングに影響するテストマッチなので勝敗は大切だが、内容がより問われる戦いだ。日本代表にとっては、RWC2023の優勝候補の一角であるフランス代表を迎え撃つための準備でもある。第1戦以上にスクラム、ラインアウトを安定させ、チャンスでトライを取り切りたい。自ら抜いて出るスピードもあるSH齋藤直人、SO山沢拓也という攻撃的なHB団が、どんなゲームリードを披露するのか。楽しみなテストマッチは、25日、午後3時キックオフだ。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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