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ラグビー コラム 2022年5月6日

プレーオフを見据えてのビッグマッチ。2位クボタスピアーズ船橋・東京ベイと13連勝の埼玉ワイルドナイツが激突

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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埼玉ワイルドナイツ vs. クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

リーグワン2022ディビジョン1のレギュラーシーズンは最終節を迎える。5月7日(土)、8日(日)に全6試合が開催され、プレーオフ進出4チームの順位が確定する。すでに東京サンゴリアス(東京SG、勝ち点61)、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ、勝ち点58)、埼玉ワイルドナイツ(埼玉WK、勝ち点57)の3位以内が確定しており、残る1枠を東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)、トヨタヴェルブリッツ(トヨタV)が争う。
※5月6日、トヨタV対東京SGの試合中止が発表されたため、BL東京の4位が確定。

上位3チームの勝ち点は僅差で、最終節の結果次第で順位が入れ替わる。注目は、7日(土)、熊谷ラグビー場で行われる2位S東京ベイと3位埼玉WKの戦いだ。このカードは、1月7日(金)の開幕戦で実現するはずだったが、コロナ陽性者が出た影響で中止になった。埼玉WKは2試合の不戦敗があるが、第3節からは13連勝で抜きんでた実力を示している。一方、シーズン中に次々に若い選手が台頭し、勢いある戦いを続けるS東京ベイも初代王者の有力候補だ。2位と3位はプレーオフ準決勝で対戦することになるが、現時点での実力にどれくらいの差があるのか注目の一戦だ。

S東京ベイは、前節、シャイニングアークス東京ベイに苦しめられた。後半30分、WTB根塚洸雅のトライで突き放したが、それまでは接戦だった。この試合では、日体大を卒業したばかりのハラトア・ヴァイレアがCTBとしてリーグワンデビューを果たし、FB、WTB、CTBとどこでもプレーできる能力の高さを見せた。フィジカルの強さでもアピールし、一足早くデビューしたWTB木田晴斗(立命館大)とともに、S東京ベイBK陣の要に成長していきそうだ。

クボタスピアーズ船橋・東京ベイスターティングメンバー

この2人は今節も先発。第7節にデビュー以降、抜群の突破力を発揮する根塚洸雅も先発する。根塚はクリーンブレイク数でリーグ1位の22回を記録しており、若いアウトサイドバックス3人がどんな活躍を見せるか楽しみだ。S東京ベイは前節から先発で4名の変更がある。FLルアン・ボタに代わってピーター・ラピース・ラブスカフニが7番から6番に上がり、7番には末永健雄が入る。NO8はバツベイ シオネに代わってファウルア・マキシ。HB団は藤原忍バーナード・フォーリーのコンビから谷口和洋、岸岡智樹に代わる。この2人がどうチームを操るのかも興味深い。

埼玉ワイルドナイツスターティングメンバー

対する埼玉WKは、前節、グリーンロケッツ東葛を39-10で下した。雨の中でハンドリングエラーが多く、チャンスを作ってもなかなか得点できなかったが、SOとして今季初先発した山沢拓也が正確なキックで地域を獲得し、SH小山大輝が持ち前のスピードで2トライを奪った。そのメンバーから今節は先発で8名の変更がある。SH内田啓介、SO松田力也、WTBマリカ・コロインベテ竹山晃暉、CTBハドレー・パークスディラン・ライリー、FB野口竜司は今季のBKのベストの布陣と言えるかもしれない。ライリーはトライ数が11でリーグ1位、竹山晃暉も9で同率2位につける。

FWではチーム最年長のヒーナン ダニエル(40歳)が前節に続いて先発。イングランド代表ジョージ・クルーズと屈強なLOコンビを組む。攻守にS東京ベイに圧力をかけるだろう。スクラム最前列は稲垣啓太坂手淳史、平野翔平が先発し、後半にクレイグ・ミラー堀江翔太ヴァル アサエリ愛という日本代表勢が出てくる強力な布陣だ。スクラムで圧力をかけたい。

S東京ベイFWの軸であるPRオペティ・ヘル、LOルアン・ボタ、新加入のジョージア代表HOジャバ・ブレグバゼが欠場するのは残念だが、プレーオフを見据えて無理はさせないということなのかもしれない。南アフリカ代表HOマルコム・マークスも負傷しており、S東京ベイは海外代表選手はおらず、23名中22名が日本代表資格のある選手を並べた。この布陣で互角に戦えれば自信になるだろう。

ここまでのトライ数は、埼玉WKの64に対して、S東京ベイが74。ボールキャリー、ゲインメーターなど攻撃の数字はS東京ベイが上回るが、相手に先行されても最後には必ず逆転しているのが埼玉WKの今季の戦いだ。反則の少なさも埼玉WKの特徴。僅差勝負になれば埼玉WKの選手層の厚さ、規律の高さが最後に生きる。S東京ベイとしては、2トライ、2ゴール以上のリードで終盤に入れるかどうかが勝利のカギだろう。あるいは、これまでとはまったく違う戦いになるのか。スクラム、ラインアウトほか、一つ一つのプレーが見逃せない戦いになる。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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