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ラグビー コラム 2022年5月2日

【ハイライト動画あり】強い東芝が帰ってきた! 東芝ブレイブルーパス東京、首位・東京サンゴリアスに快勝

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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試合後、共同キャプテンの小川高廣は言った。「東芝が帰ってきたなと思います!」。現在のチーム名は東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)だが、2003年から2021年に行われたトップリーグでは、東芝府中ブレイブルーパス(2003~2006)、東芝ブレイブルーパス(2006~)として戦った。小川キャプテンの言う「東芝」は、トップリーグで5度の優勝を成し遂げた「強い東芝」をさしている。相手のタックルをものともせずに突進し、ドライビングモールでトライを奪い、激しいタックルでターンオーバーを勝ち取る。そんな黄金時代を思い起こさせる戦いだった。

5月1日、東京都調布市の味の素スタジアムには、10,169人の観衆が集った。首位の東京サンゴリアス(東京SG)をホストチームとして迎え撃つBL東京は4位(勝ち点44)。プレーオフ進出枠の4位以内を争うトヨタヴェルブリッツは、4月30日のリコーブラックラムズ東京に勝って勝ち点を46とし、横浜キヤノンイーグルスはこの試合の直前、コベルコ神戸スティーラーズに敗れて勝ち点41にとどまっていた。つまり、BL東京が勝てば横浜Eの4位以内はなくなり、最終節でトヨタVとの勝ち点争いに絞られる状況だった。

降りしきる雨の中、東京SGのキックオフで試合は始まった。前半4分に東京SGのFBダミアン・マッケンジーが先制PGを決めるが、互いにボールを動かし、激しくタックルする緊張感ある攻防が続いた。23分、29分とBL東京SO中尾隼太がPGを決めて、6-3とすると、35分には、ラインアウトからのモールを押し込み、HO橋本大吾がトライをあげる。中尾がゴールも決めて、13-3と、BL東京リードで前半を折り返した。

後半に入ってもBL東京の勢いは止まらない。SH小川高廣、SO中尾隼太がテンポをコントロールしながらボール動かし、東京SG陣内に深く攻め込んだポイントから中尾が縦に仕掛け、そこにHO橋本が走り込み、タックルされながらパスを出して,FLマット・トッドがトライをあげる。中尾のゴールも決まって、20-3。

【第15節ハイライト】東芝ブレイブルーパス東京 vs. 東京サンゴリアス|ジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1

東京SGもスクラムでは優位に立ち、後半10分にはBL東京の反則を誘って、PR石原慎太郎、垣永真之介が雄叫びをあげた。攻撃面でもボールを動かして反撃を試みたが、ことごとくボールキャリアーがBL東京の激しいタックルを受ける。「東芝のディフェンスは前に出てくる。雨でボールが滑りやすいこともあって、オプションの選手を準備することなくアタックしてしまった」と、東京SG中村亮土キャプテン。パスを受ける可能性のある選手を多く配置できず、ディフェンス側にとって的が絞りやすい攻撃をしてしまったということだ。

一方、BL東京の小川キャプテンは言った。「コンタクトのところで絶対に勝つというメンタリティーで臨みました。FWのディフェンスが相手を前に出させなかったので、自分たちとしては前に出れば(タックルが)当たるという感じでした。FWありがとう!と言いたいです」。後半なかば、両チームがフロントローのメンバーを交代させると、BL東京がスクラムでも優位に立った。終盤は完全にBL東京は試合を支配した。

プレイヤー・オブ・ザ・マッチに輝いたBL東京FLリーチ マイケルの奮闘も目を見張るものがあった。東京SGの選手にディフェンスを破られそうなときはリーチが現れてタックルし、ボールを持っての突進でも確実に前に出た。後半29分のトライも、ラインアウトからの11フェイズの連続攻撃のなかで3度ボールを持ち、最後はマット・トッドからのパスを受けてゴールラインに迫り、PR藤野佑磨のトライを引き出した。リーチが全盛期の凄みを取り戻したことも、強い東芝復活の要因だろう。

「すごいプレッシャーのなかで勝って、チームが成長した一日だと思っています」。リーチの言葉通り、負けられないプレッシャーのなかで東京SGを倒したことは自信につながるだろう。3トライ以上引き離すボーナス点もゲットしてことで、勝ち点も49に伸びた。5位トヨタVとの差は3点。有利な立場で最終節(対静岡ブルーレヴズ)を迎えることになった。ここでも勝利して「強い東芝」を確かなものにすれば、プレーオフで戦う上位陣にとっては脅威の存在となる。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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