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ラグビー コラム 2022年3月25日

苦しむシャイニングアークス東京ベイ浦安は、 夢の島でブラックラム東京を迎え撃つ

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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シャイニングアークス東京ベイ浦安 vs. ブラックラムズ東京

リーグワン2022は、3月27日、第11節の全6試合が行われる。他カンファレンスと戦う交流戦はこれが最後。12節からはカンファレンス内の二巡目の戦いが始まる。シャイニングアークス東京ベイ浦安(SA浦安)は、2勝8敗の勝ち点8で最下位。前節は首位の東京サンゴリアス(東京SG)に29-69と敗れた。しかし、FBイズラエル・フォラウが2トライをあげるなど、東京SGを苦しめる場面も作った。今節はホストゲームとして夢の島競技場(東京都江東区)で、ブラックラムズ東京(BR東京)を迎え撃つ。

BR東京は現在3勝7敗(勝ち点16)で8位。前節は埼玉ワイルドナイツに12-29で敗れたものの、CTB濱野大輔のトライなどで、後半32分まで10点差に食らいついた。一つでも順位を上げてファンを喜ばせたい。この両チームは、2020年2月以来の対戦で、そのときは、33-17でSA浦安が勝利している。ここ数年、SA浦安が勝ち越しているが、現在のSA浦安はリーグ戦で3連敗中。果たして現在の力関係はどうだろう。

数字で比較すると、トライ数は、BR東京の28に対して、SA浦安は16。ディフェンスをきれいに破るクリーンブレイクは44対23。タックルされながらも抜け出すディフェンス突破は173対138。ボールを持って前進した距離は、BR東京が5,520mで全体の6位、SA浦安は、3,882mで全体の11位といずれもBR東京が上回っている。個人記録では、BR東京SOアイザック・ルーカスは、ボールキャリーの距離が今季のディビジョン1で最長の679m。ディフェンス突破数も最多の53を記録。一気に抜け出す瞬時の加速は、SA浦安のディフェンスの脅威となる。

シャイニングアークス東京ベイ浦安スターティングメンバー

3月25日に発表されたメンバーを見ると、SA浦安は前節から先発で5名の変更がある。3番のPRは三宮塁から竹内柊平へ、LOカラム・マクドナルド→サム・ジェフリーズ、FL松本健留→金正奎、NO8マッケンジー・アレキサンダー→リアム・ギル、CTBヘンリー ブラッキン→トゥクフカ トネがそれぞれ代わって出場する。世界トップレベルのボールハンターであるリアム・ギルは第2節以来の復帰で、ボール争奪戦でBR東京に圧力をかけるだろう。クラブキャプテンである金正奎の先発復帰もチームに活力を与えそうだ。

ブラックラムズ東京 スターティングメンバー

BR東京も同じく先発で5名の変更がある。PR大川創太郎→笹川大五、LOアマト・ファカタヴァ→タラウ・フャカタヴァ、FL湯川純平→大西将史、SH南昂伸→高橋敏也、WTB西川大輔→ネタニ・ヴァカヤリヤ。FWに負傷者が多いこともあり、本来はHOの大西将史がFLを務める。もともと器用な選手だが、ボールキャリーで優れた能力を発揮しており、コーチ陣の評価も高いという。BR東京が目指す「フィジカル・アタッキングラグビー」の中で注目の選手だ。

SOアイザック・ルーカスを軸にアグレッシブに攻めるBR東京に対して、SA浦安のギルや金がブレイクダウンにプレッシャーをかける。激しいボール争奪戦になりそうだ。SA浦安のイズラエル・フォラウは全試合にフル出場し、超一流のランニングスキル、ハイボールキャッチを披露しているが、今回の試合でもSOオテレ・ブラックのハイパント、キックパスに走り込むシーンがあるはずだ。世界のラグビー界を驚かせてきたスーパープレーも見逃せない。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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